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陰嚢(いんのう)湿疹と戦った男の話【第4話】~市販薬~

男性の5人に一人がなるといわれる「いんのう湿疹」。

陰嚢湿疹を患ってしまった私が、男としての困難を乗り越え、無事完治した話を何話かに分けて綴りたいと思います。

陰嚢(いんのう)湿疹に悩む方への参考になれば幸いです。

「第3話~下着を疑う~」はこちらを)


【第4話】市販薬

カユ美の攻撃が一段と強力になってきました。

一度掻き始めたら最後。

痛みを伴うまで掻き続ける。

カユ美の質が悪いのは、カユ美を遠ざけたいはずなのに、一度かき始めると

途方もない快感に酔いしれてしまうということです。


かきたい気持ちを抑えていた反動で、一心不乱にかきむしります。

袋はやわらかいので、かきにくいのですが、かくというより、袋の皮を、

つねる、握り潰す、

といった感じです。

もちろん場所が場所なので、大事な部分を誤って握り潰さないように
最新の注意が必要です。

無我夢中でかく。

ぜーぜーと息を切らせるほど。

そして、ひとしきり取り乱した後は、途方もない背徳感に襲われます。

もはや、下着の刺激などという悠長なものではなく、本格的な対策にのりださなければならないフェーズに入ったことを悟りました。

薬に手を出す

カユ美からの肉体的被害、精神的ストレスで、私はボロボロになっていきました。

そして…

ついに、ドラッグに手を出してしまいました。


向かったのはアメリカンドラッグ

ありとあらゆるヤクを扱っているヤク売所です。

肌トラブルのコーナーに行くと、

あるわあるわ、デリケートゾーンのかゆみに効く薬。

女性用、男性用、子供用…。

オマ田カユ美に悩まされている被害者がこんなにもいるのかと思うと、心強ささえ感じました。


陰嚢湿疹でメジャーな市販塗り薬

まず初めてにネットで調べて、どうやら「効くらしい」との情報があった

「ポリベビー」

を試してみました。

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赤ちゃんに使っても大丈夫とのことで安全性は確か。

赤ちゃんのあせもにも効くので、ドラッグストアで買う時にも

「嫁に頼まれて赤ちゃん用に買っていく」的な顔をして買えるのでハードルが下がります。

しかし、安全ということは、やさしいということ。

私の場合、ほぼ効果を感じることができませんでした。


次に試したのが

これまたネットで効果が高いと評判になっていた

「デリケア M's」

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M'sというだけあって男性向けのイメージが強く、男の痒みに一番効きそうです。

レジでも、「男にしかわからない悩みがあるんだよ」的な顔をして堂々と買えます。

メンソールが配合されていて、塗るとスーッとして痒みを忘れさせてくれる爽快感!

塗った直後は、刺激もあり、一瞬痒みが増しますが、その後は強力なスースー感で痒みを忘れさせてくれます。

しかし、それは夏場にクールタイプのペーパータオルで拭いた時と同じです。

スースー感が消えると、すぐさまカユ美は襲ってきました。


次に試したのがCMなどで聞いたことのある

「フェミニーナ軟膏」

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箱の見た目は明らかに女性用。
ちょっと恥ずかしいため、レジでのハードルは高くなります。

他の日用品などを多めに一緒に買って、少しでもレジ店員や後ろに並ぶ客の注意を逸らす努力が必要です。

結論から言いますと、このオマ田カユ美を撃退するには、このフェミニーナ軟膏が一番効きました

このフェミニーナ軟膏には、これまで試した薬にはないリドカインという成分が配合されているのです。

※リドカインとは…
正式名称は「リドカイン塩酸塩」。
簡単に言うと「局部麻酔」と同じような効果があります。
医療現場でも検査時や歯科領域で局部麻酔に使われている成分です。
市販薬では主に痒み・痛いを抑える成分として軟膏に配合されています。
つまり、痒みを感じる感覚が麻痺するというものです。

リドカインそのものには陰嚢湿疹を治す効果はありません。
ただ、他のどの薬よりも速攻性があり、かつ、痒みを遠ざけてくれる時間は圧倒的に長かったです。

痒みを感じるストレスから解放されるのは、本当に幸せでした…。

ただ…。

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(第5話「悪化」に続く)


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