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【子ども塾レポート11/14】「ハリボー」

【子ども塾レポート11/14】
(注:登場人物は、全て仮名です。)
「ハリボー」
今週は、5年生3人、4年生1人、3年生1人、2年生3人の合計8人が来てくれました。
先週の9人とほぼ同じ人数、ほぼ同じメンバーです。
久し振りに外部の方が子ども塾に見学に来てくださいました。
栗東市議会議員の島田りえさんです。
島田市議は別件でご来社されたのですが、「前から子ども塾を見学したいと思っていた。」とのことで、そのまま居残って見学されることになりした。
時折お母さんやお父さんが普段着でお子さんの様子を見に来られることはありますが、しっかりスーツを着、バッチリ化粧をした方が来られることは稀なので、最初に来た4年生のまきちゃんも2年生のもえちゃんも少々緊張気味です。
そこに、ドヤドヤとジャイアンとアッコちゃんとあきなちゃんの5年生パワフルトリオが入って来ました。
三人は入って来るなりお菓子トレイに猛然とダッシュ。
グミ争奪戦を始めました。
あっと言う間に三人が両手にグミをいっぱい持ってそれぞれ席に戻ると、イナゴの大群の去った畑のようにトレイには殆どグミが残っていませんでした。
三人がグミ争奪戦を始めた時に私は何度も「他の子のことも考えてや。」「それは取り過ぎやで。」と声を掛けましたが、その声は争奪戦となった三人には届きませんでした。
「今止まると後の二人に取られる」と三人ともが思っていると見えます。
パワフル5年生が去った後、4年生、3年生、2年生が菓子トレイにグミを探しに集まりましたが、1個見つけて喜ぶ子とぜんぜん見つけられずに泣きそうな子がいる状態でした。
そこで、私が再度「これは取り過ぎや。トレイに戻して。」と言うと、泣きそうな下級生を見て、ジャイアン、アッコちゃん、あきなちゃんの順に自分のグミを持って行って下級生にあげました。
と言っても、20個くらい取った中から5個くらい渡す感じ。
全然とも言えますが、前は自分から渡すということはなかったので、前進とも言えます。
前を知っている私には前進と見えますが、島田市議にはどう見えるでしょう。
そうこうする内に、島田市議が「また戻って来ます。」と言って教室を出て行きました。
2年生随一のしっかりさんであるさっちゃんに私が、
「今の人は、おばさん?お姉さん?」
と訊くと、
「お姉さん」と明快な返答。
「なんで?」
「お化粧してるから。」
線はそこにあるようです。
帰って来た島田市議は「おみやげ!」と言って大きな袋を二つ机の上に置きました。
それを見たジャイアンが「うわ!ハリボーや!」と叫びました。
全員が「ハリボーや!」「ハリボーや!」と歓声を上げて走り寄りました。
私は知らなかったのですが、「ハリボー!」は憧れの高級グミのようです。
まきちゃんに「おいしいの?」って訊いたら「食べたことない。高いから買わへん。」とのこと。
殆ど神格化された伝説のグミなんやね。
袋を開けたらまた争奪戦やなと思っていたら、ジャイアンが、
「一人何袋?」と私に訊いて来ました。
「争奪戦にしたくなかったら、一人何袋か先生が早よ決め!」と私には聞こえました。
「3袋!一人3袋まで!」と私が言うと、ジャイアンが一番に
「1、2、3」と数えて3袋持って自分の席に引き上げました。
すると後の子も次々3袋数えて持って行きました。
時々ジャイアンはこんなことをがあります。
「挨拶しような」とずっと言い続けていてもなかなか定着しない子ども塾ですが、島田市議が帰る時には、全員が明るく元気な声で「さようなら!」と言ってました。


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