第十九話・結婚で人生は変わるのか?
結婚で人生が変わるのか?って、もし聞かれたら、私の場合そうだったよ!って答えるだろう。なんたって、海外に住むことになったのだから。
退職する時も職場の人に、いいですね。スーツケース一つ持って明日から違う人生って。って意味ありげなこと言われたりしたけど。そう思われて当然の人生だったし、当時もバイトだったし言い訳できなかったわ。
当時の私は、正社員で勤めていた会社を退職して、友達にお願いして雇ってもらった広告代理店の仕事をしていた。この会社には出たり入ったりを繰り返していて、今考えれば、なんて優しい会社だったんだろうと思っている。笑 すべてはバブルのなせる技?いい時期に生まれたのにちゃんと仕事をしてなかった私は反省すべきと、今現在の就活状況を見て思う。
とにかく、勉強も仕事も中途半端で、ほぼほぼ諦めていた時期に今の夫に出会ったのであった。出会いの詳細は勝手に想像してくれればいいけど、出会ったのは、80年代後半だった。本当にバブル真最中の時期だった。
3年くらいオンオフで付き合って、結婚するって運びになったけど、どうもその実感が全くなく、当時日本に赴任になっていた夫は退役し、先にアメリカに帰ったのだが、めんどくさい実母を置いてアメリカに行くのも気が引けるし、もしかするとこのまま自然消滅してもいいかな?って思っていたのだが、なんと夫が婚約指輪をアメリカから送ってきたのだった。貴金属を送ってきたものだから、私が税金を払う羽目になった。これってアリかよ?って笑った。
何も考えず行動する悪い癖は今でもある夫。なんだ、やっぱりやーめた!ってなるのかと思ったら、そうくるかと言う事で、私は本当に結婚するんだという自覚が生まれた。どう言う訳か、夫が国に帰ってから、やっぱり、ここで踏みとどまった方がいいんじゃないか?という気持ちが生まれてたのは確か。
ただ、めちゃくちゃ魅力的に感じていたのは、夫の仕事が決まれば、海外を転々として暮らさなければならないという事。美味しい。実に美味しい。とそんな理由で結婚したって続かないぞと思いながら、アメリカへ文字通りスーツケース一個で渡米した。
自分で書いてて、ホント、バブリーな話と思うほど、軽ーい気持ちでアメリカに行こうとしていたと思う。そして、真っ先に失敗した。それは、航空券。母や母の友達が成田に見送りに来ていてくれていたのに、出発ギリギリになって、航空会社から、ビザなど持ってないなら、帰りの航空券がなければ乗機出来ないと言われた。そりゃそうさ!
慌てて、クレジットカードでハワイから日本のチケットを9万円くらいで買って、バタバタと飛行機に乗って飛んだ。けど、その飛行機も自分の予約した便でなく、変更があったので、中に乗ってる親切な日本人のフライトアテンダントさんに、メモを書いてもらって、降りたときに地上勤務のアメリカ人にこのメモを渡し、フィアンセの家に電話をしてもらって。とメモ書きをくれた。
今思えば、こんな英語も話せなくて、よくアメリカに渡ったなってびっくりする。This lady can not speak English. Please call this number to notifying her fiancé that flight has been changed. こんな感じの短いメモだったと思う。笑笑
私は、こんな時、必ず人の助けが得られる。自慢にはならんのだが。。。(だから一生懸命やらないのかしら?w)
無事、アメリカには着いたのだが、夫は、もう来ないんだ!と落胆したと言っていた。笑 こっちは、めちゃくちゃドタバタしていたのにね。同じ時期に日本人と結婚した夫の友達は、ちゃんとフィアンセビザを用意してくれたというから、呆れる。今もこんな感じだから慣れたけど。ww
夫の家では、自分の事は自分でするのが当たり前で、自分の事じゃないことに手間暇かける習慣が全くない。と言うのを、後から知ったのだった。まあ、今じゃ、あんまりに無関心な夫より情報を沢山持っている私。インターネットの時代は、分からない事は全てネットで調べられるので、夫を当てにすることはなくなったけどね。と言うか、こんな風だから、当てにしていない。w
しかし、なんでいつもこうなのかなと、自分自身で呆れたけどね。私の人生には、偶然と、波乱がいつも潜んでるんだよね。ある意味面白い人生だけど。
こんな風に無事アメリカに着くも、夫は申し込んだ仕事の返事がなかなか得られず、小学生レベル以下の英語しか知らない私も、まともなところで働けず、3年が経とうとした頃に、ワシントンDCから電話があり、夫は面接に出かけたのであった。当時お金が本当になかったので、シカゴのユニオンステーションからアムトラック(普通座席)でDCに行って、軍で友達だった人の家にお世話になって、面接をして帰って来た。
後に、合格通知みたいのが来て、いよいよ、国務省フォーリンサービス(要するに大使館領事館勤務)に入省することになった。若い時は見てくれが良かった夫は、息子と同じで、スーツ映えする。なので、面接には強いのだった。笑 スーツを着てると偉そうに見えるらしい。Good morning sir!と皆が言ってくるので、びっくりしたと言っていた。
そうそう、1度でも軍隊経験がある人ってさ、姿勢がいいのよね。それで判断できるって言っても過言じゃないくらい。夫もそうだから、偉そうに見えたんだと思う。姿勢は大事。私は猫背。ww
こんな風に私の人生は徐々に変わって行ったのであった。
続く
写真の帽子は私のオンラインショップで売ってます。インスタグラムの@harumiyaoriginal にリンクが貼ってあるんで、そこからEtsyショップに飛べますよ。
帽子作りも結構楽しい。娘が欲しいと言っていたデザインのを、昨日娘に送った。気に入ってくれるといいが。毎日暑いから帽子は必需品。私も何個も持っているわ。なんたって、テキサスは日差しが強い!(シミそばかすだらけ)
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