はじめに
私は自分の話をすることがあんまり得意じゃない。
自分の頭の中の言葉を、口から出る言葉に変換すると、微妙に温度や形が変わって聞こえる。それを相手が受け取る。返答。なんか言いたいことってこれじゃないよなと思う。
ひとの言葉を聴くほうは大丈夫、と思っている。
それだからこそ、なのか、自分の言葉が聴かれているとき、どう受け取られたのかを気にしすぎる。
自分の思う感情やイメージが、ありのまま伝わってほしいと願う。
でもそれっていうのはほぼ完全に無謀なことで。
ひとは、そのひとの経験からしか、ひとの言葉を受け取れない。
それがわかっているのだから、もう好き勝手話したいことを話したい相手に話せばいいのに、と自分でも思う。
ひとに話してみたいことが沢山ある。
本当の意味で、わかるよって言ってくれるひとがいてくれればいいのに、って祈りながら生きてきたけど。
なかなかそういうことって巡り会えないようになってるみたい、このご時世。
少ない友人の中でも、更に言葉にする気持ちを選び、話せることなんてほんのわずかだったりする。
だからもう頭の中は行き場のない感情で詰まりきっていて。
日記に書き溜めても、自分の部屋の外までは出られなくて。
自分の頭の中の言葉をうまく声に変換できないのは、自分自身が自分の感情を整理できていないから。
話すのが苦手なのは、相手の反応を気にしすぎるから。
じゃあもう誰にでも見えるところに、誰にも気づかれなくてもいいから漂わせておこう、と思って、この場を借りて、いまこれを書いている。
考えたことをなんでも書いていこうと思う。
外につながる言葉をしっかり育てる。
いつか、同じような心の形をした誰かに届いたら、これ以上幸せなことはないな。
2020/12/17