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鳥頭
僕は、すぐに夢中になる。
それは、大体のことは、君に関わる出来事の事だけれども、
そんな僕でも、龍笛のことや、自分に責任のある役目のことや、
一瞬で着火してしまうほどの感性を刺激するような物事があると、
君のことさえも忘れてしまうほどに、何かに夢中になってしまう。
ただ、それが夢中になったことによって、
大事なものの上に覆いかぶさるように消えていくのか、
そもそも、単純に記憶するという行為が欠落しているのかは、
自分でもそうではないと言い切るだけの自信がない。
なんというか、本当に短期記憶が覚えられない。
お昼に食べたものを平気で忘れて夜にも食べたりする。
一度、表紙につられてレンタルするも、中が大外れで二度と借りないと心に決めたえっちなビデオも、今までに三回レンタルしてる。
身分証明証の類なんぞ、置き場所を絶対に忘れないようにと、わざわざいつもと違う場所に隠したせいで、ほぼ引越し前の状況くらいまで荷物の整理をすることだってあるくらいに・・
そんな僕でも、君のことになると、何故だか特殊能力が発揮されるようで、
ちょっとした髪型の違いであるとか、
笑っているようでも、いつもと様子が違っていることとか、
何故だか、すぐに気づいてしまうのだ。
もちろん君も、僕が普段どれだけ記憶力に難があるのかを、十分に知っているのだから、余計にそう言ったちょっとした違いに気づく事が怖いと言っていた。
そんな僕であっても、
君のことを一瞬でも心の中から忘れてしまうほどの、
神がかりしたような演奏や、吐き気を催すほどの責任感や、
僕以外の誰にもできないようなお役目を頂いたりする時に、
心の奥底が、光を帯びて、意気揚々と動き出そうとしていることに気づき、
そのエネルギーにただ従う事ができるわけだ。
そう考えると、
君の存在というものは、
僕の無意識に存在する独自性を推し量るような、
リトマス試験紙のようだ。
そう考えると余計に、君にそばにいてもらわなくては困るのだと、
そうやってまた、君のことを口説く口実にするのである。
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