[ポスカ、MATTEHOP...] 持ってるペンの耐光性を比較したよ - 1年経過-
私は趣味でいろんな画材などを使いますが、耐光性をかなり気にしています。
「画材」として販売されているものは耐光性レベルがたいてい記載されていますので、必ずチェックしています。例えば、蛍光色はレベルなし(耐光性なし)となっているので、私は試し描きにしか使いません。それ以外の色は多少の差こそあれ普通の使用・展示に耐えうるとして安心して使っています。
一方、「文房具」として販売されているものには耐光性レベルの記載がありません。そもそも耐光性チェックがなされていないのかも。
でも気になる!
というわけで、手持ちの文房具で比較した記録です。
マルマンのスケッチブックにいろいろ書いて、半分は室内で厳重に保管、もう半分は窓の内側に貼って1年間、陽に当てました。
三菱鉛筆・ダーマトグラフ
だいだい色、赤色は少し薄くなっています。
きみどり色も少し薄くなったような(この写真では見切れてます)。
紫色と水色はほとんど変化なしです。
私はダーマトグラフが大好きです。
クレヨンのように柔らかいのに色鉛筆のように扱えます。
しかも鉛筆削りが不要です。
参考書に下線引くのにもぴったり、お仕事や勉強のおともです。
水で溶けるレインボーのほうも愛用してます。
こちらは水で滲ませると水彩画っぽくなって楽しいです。
基本の12色しかないのが残念で……
中間色を出してもらえたら全色買います。>三菱様
その際は耐光性チェックもお願いします!
三菱鉛筆・ポスカ
だいだいは褪色してパステルカラーになってしまいました。
パステルグリーンはほんのちょっと薄くなっただけでした。
ポスカは世界中のアーティストさんにも愛用されていることが、インスタグラムなどを見ているとわかります。ポスカ以外にもたくさんの日本の画材や文房具が使われていますね。そういうのを見るとうれしくなっています。
ホルベイン・オイルパステル
ピーコックブルーはほぼ変化なしです。
ディープイエローもほぼ変化なし。
レッドは全体的に薄くなっています。
オイルパステルは本記事中で唯一の「画材」です。
よって、耐光性レベルを表す記号がつけられています。
この3色はすべて、4段階のうち高いほうから2番目、
”*** 堅牢な色”
ということになっています。
レッドだけは低いかなと思ったので意外です。
それどころか、手持ちの10色を確認したら全て同じレベルでした。
あまり細かい基準ではなさそうです。
ぺんてる・MATTEHOP(マットホップ)
イエローグリーンは見事に褪色してます。
ピンクも、イエローグリーンほどではないですが褪色してます。
もともと蛍光色っぽいですし、こうなるだろうと思ってました。
くっきりしたマットな色の線が描けるマットホップ、白い紙に書くと素晴らしい発色が得られます。メッセージカード制作や印刷物への書き込みにぴったりだと思います。凸凹キャンバス地にはちょっと難しかったです。
褪色について思うこと
いろんな画材などを組み合わせたアートはとても自由で面白いのですが、画材としての使用が想定外のものも使った作品では特に耐光性が気になっていました。
そんな理由で始めた実験です。
画材であっても、異なる画材を組み合わせることが平気なものもあればダメなものもあります(剥離、ひび割れ、にじみなどの発生)。
同じ画材同士でも、他社製品が相手ではまた話が違ったりもします。
制作中にすぐ気づく問題もあれば、作品完成後に時間が経ってから初めて見えてくる問題もあります。
このあたりは自己責任で、実験を繰り返し確認していくしかないのでしょう。
(そもそも他社製品との混合は推奨されていません)
こちらの書籍はとても参考になりました。
私は新版を買った後、比較のために旧版を中古で買いました↓
いつか別の記事で紹介するかも。
褪色やアクリル樹脂の変色を完全に避けることはできません。
少しでも変化を遅らせるためには陽の当たらない場所に飾るのがよいでしょう。
でも、どんな絵でも物でも自然光の中で見るのが美しいですよね。
色が変化する様は絵と過ごした時間の流れそのものでもあります。
そういうふうに思えたら、悪くないものかもしれません。