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イブキちゃんの聖書入門#41 「ノアの箱舟は本当にあったの?⑧ 大洪水(前編)」

"七日たつと、大洪水の大水が地の上に生じた。
ノアの生涯の六百年目の第二の月の十七日、その日に、大いなる淵の源がことごとく裂け、天の水門が開かれた。"
創世記 7章10~11節

★「ノアの大洪水」は大津波

⭐︎以前にも書きましたが、私(大城TED)が初めて教会に足を踏み入れたのは2011年の秋で、約その半年前に、未だ皆さんの記憶にも生々しく遺っているであろう、あの東日本大震災が起こりました。

2004年にインドネシアで起こったスマトラ沖地震においても言えることですが、それらの震災によって直接的に最も多くの人命を奪うことになった災害は「津波」です。

「ノアの大洪水」と聞くと、もしかすると多くの方は「豪雨による水害のややスケールアップした程度」のもの、もっと言えば「無害なおとぎ話で登場する災害程度」のものを想像してしまうかも知れませんが、しかし実際のところ、「ノアの大洪水」は「全地球規模の大津波」です。

そしてその「大津波」によって、それまでの地形、環境は破壊され、今現在の私たちが住んでいるこの地球の状態となりました。

私たちが地球儀を眺めてよく知っている、お馴染みの6つの大陸、3つの大洋も、「ノアの大洪水」によって形作られたのです。
(と少なくとも私は信じております)。

何故そう言えるのでしょうか。

それは「聖書の記述」「考古学、また地質学的な調査と発見」によって、そのように結論付けることができ、むしろ「ノアの大洪水」が「全地球規模の大津波」であるからこそ、「聖書の記述」と自然科学が調和する、誰にとっても否定のしようがない現実性を持っている、とも言えます。

今回はそのような「ノアの大洪水」が神話やおとぎ話の中の出来事ではなく、「歴史上に起こったリアルな出来事」として理解することによって、聖書がどれほど人類に対して滅びを身に受けることがないように警告を発しているか、その危機感と、同時にその滅びから救われる手段を提示している神の確かな愛を感じ取ってもらえれば、と願っております。

またクリスチャンの「信仰」というものの核心部分について触れることが出来れば、と思っております。

★マブール(大変動)

⭐︎まず「聖書の記述」からですが、「洪水」を意味するヘブライ語(旧約聖書の原語)は、「シェテフ」、「ナハール」、そして「マブール(מַבּוּל)」です。

この中で、聖書において、「ノアの大洪水」を示す単語は常に「マブール(מַבּוּל)」であり、その「マブール(ノアの大洪水)」は新約聖書の『ペテロの手紙 第二』ではギリシャ語で「カタクルスモス(κατακλυσμός)」と訳されています。

「カタクルスモス(κατακλυσμός)」は英語の「cataclysm」の元となった言葉で、第一義的には「殺到する状態・既存の状態からの大激変」を意味しています。

"また、かつての世界を放置せず、不敬虔な者たちの世界に洪水(カタクルスモス)をもたらし、義を宣べ伝えたノアたち八人を保護されました。"
ペテロの手紙 第二 2章5節

このような言語の使い方から、「ノアの洪水」は決して平凡な一般的な洪水ではなく、「地が大激変を起こす程の、後にも先にもない異様な大災害」であったことがわかります。

"ノアの生涯の六百年目の第二の月の十七日、その日に、大いなる淵の源がことごとく裂け、天の水門が開かれた。"
創世記 7章11節

この聖書箇所からも、「ノアの大洪水」は単に「川や海の水かさが増しただけ」ではなく、地底の地下水脈が裂け、勢い良く地上に流れ出し、また海底の火山も噴火し、大地震、大津波が当時の全世界を容赦なく駆け巡ったことが想起されます。

(「天の水門が開かれた」とは、それまで上空にあった「水蒸気の膜」が地上に大雨となって降り注いで来た、という意味です。詳しくは↓)

当然、ここまでの「大地が裂ける」程の災害となれば、大規模な地殻変動、地球環境の激変が起こります。

ですので、私を含め、多くの「聖書を字義通りに信じる」クリスチャンは、この「ノアの大洪水」の結果、陸地は大移動し、地球の地形は今の形となった、今の地球環境は「ノアの大洪水」という大激変の結果、短期間で作られた、と信じています。

今でも周囲の目に見える自然環境を調べれば、考古学的、地質学的な発見を通して、その場所に刻み込まれた「ノアの大洪水」の記録を見ることが出来ると信じています。

★地層と化石

⭐︎次に、その「考古学的、また地質学的な調査と発見」についてです。

前述したように、海底の火山噴火によって、大地が切り裂ける程の大地震が起こったのであれば、想像を絶する巨大な大津波が全世界を覆います。

その津波の持つエネルギーは凄まじく、一般的に、高さ何十メートル級の津波でも旅客機並み(時速600km)、速いものになると時速1,000km近くになると言われています。

同時に、恐らく、「ノアの大洪水」時には、多く場所で、大地震によって土壌が液状化し、大量の土砂、岩石が「運ばれやすい状態」になったと思います。

そしてそれらは迫り来る津波によって、猛烈なスピードで押し流され、かき回され、やがて細かい粒子の土砂と大きな岩石とに分離し、遂には現在の私たちが観察出来るような「地層」を形成したと考えられます。

むしろ、そのような激しい土砂流、津波によって短時間の内に大地が流されなければ、例えばアメリカのアリゾナ州にあるグランドキャニオンのような見事な水平状の地層は生まれて来ない、と創造科学(聖書、殊に創世記の記述を科学的に立証しようとする研究領域)の見地から言われています。

当然、その道中で、当時の地上に生息していた生物、植物を飲み込み、強力な圧力をもって一瞬にしてそれらを土砂の中に閉じ込め、結果としてそれらが「化石」として今日発見されている、ということでしょう。

(「まさに今、エサを飲み込もうとしている海洋爬虫類の化石」が、2010年に中国南西部の採石場で発見されたそうです。
また「珪化木」と呼ばれる複数の地層を貫いている木の化石も発見されています。
基本的に「長い年月をかけて化石は形成される」と考える進化論では、そのような「珪化木」や「食事中の生物の化石」の存在は信じ難いものです)。

現代の私たちの手によって発見される、化石、地層は、無言で「ノアの大洪水」の記録を物語ります。

科学的に現在の地質や自然環境を調査すればする程、聖書に記された「ノアの大洪水」の歴史性、真実性が浮き彫りになって来る、と言えるのです。

(もし創造科学の立場から地層と化石について詳しく知りたいのであれば、以下の書籍がお勧めです↓)

★聖書は「歴史の書」

⭐︎重要なことは、聖書は「歴史の書」であり、一般的に「キリスト教」と呼ばれる、聖書を受け入れる信仰は、実のところ「歴史観であり世界観」である、ということです。

宗教的な儀式体系や戒律を受け入れ、それらを一生懸命に守ることは「本当の聖書信仰」とは関係がないことです。

聖書が記す内容を信頼し、その内容通りの歴史観、世界観を持つことが「クリスチャン生活」の本質であり、つまり、「ノアの大洪水」を「歴史的な事実」と信じるならば、同じく聖書に書かれた「将来のこと」も「歴史的な事実」として信じることが出来る、その視点を持って日々生きて行くことが出来る、という訳です。

⭐︎「将来のこと」とは、世界規模の出来事で言えば、反キリストという人物が世界の独裁者として君臨する「7年間の患難時代」のことです。

また個人レベルで言えば、肉体の死後に各人に確実に訪れる「永遠のいのち」か「永遠の滅び」かのふるい分けです。

「イエス・キリストの福音」を聞き、受け入れ、心で信じたのであれば、どのような人であれ、罪が赦させれ、「永遠のいのち」(平たく言えば天国)に入ります。
しかしその「福音」を聞くチャンスが生涯なかった人を含め、そうでないのであれば、例えその人が立派な道徳的な人であったとしても、罪の赦しは与えられず、「永遠の滅び」(平たく言えば地獄)に入ることになってしまいます。

聖書は自力救済は不可能であると教えています。
聖書を通して啓示された「良き知らせ」である「イエス・キリストの福音」を信じることのみが、私たちの造り主である聖書の神、父なる神のもとに行ける唯一の方法なのです。

⭐︎「イエス・キリストの福音」とは、

1:罪のない神であるイエス・キリストがあなたの罪を負って十字架につき、あなたの罪の裁きを代わりに受けて死なれた、あなたの罪はキリストが既に精算された、ということ。

2:十字架で死なれたキリストは墓に葬られた、あなたの罪は既に墓に葬られた、ということ。

3:しかし神は死では終わらず、キリストは3日後に復活された、ということ。

⭐︎「ノアの大洪水」が起こった時代も、神はノアを用いて箱舟を造り、やがて訪れる破滅から救われる道を当時の人々に示していました。
(結局、ノアとその家族の8人しか救われませんでしたが)。

それと同様に、今のこの時代も、「やがて訪れる破滅」である「7年間の患難時代」、また「永遠の滅び」から1人でも多くの者を救おうと、神はこの「イエス・キリストの福音」を全人類に啓示されています。

ここにこそ神の愛があります。

どうか今、あなたも「イエス・キリストの福音」を心で信じて、神の愛を受け取り、救いの喜びを味わってみませんか。

心よりお勧め致します。


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大城TED /漫画描きクリスチャン
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