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イブキちゃんの聖書入門#51 「毎日が祝福」

"ですから、私たちは落胆しません。たとえ私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。"
コリント人への手紙 第二 4章16節

"ですから、だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。"
コリント人への手紙 第二 5章17節

★憂鬱な朝

⭐︎朝起きて、言いようもない不安に圧し潰されそうになったことはありませんか?

私はあります。

私は美術大学出身なのですが、そこでは作品の講評会が定期的に行われていました。

ある生徒は教授から作品を褒められ、またある生徒は酷評を受け、しかしその講評会の後は、いわゆる「打ち上げ」で、教授も交えてみんなで飲みに行き、カラオケで盛り上がる、というのがお決まりのパターンでした。

その酔いと熱気が冷めやらぬまま、1Kのアパートの自室に戻り、シャワーも浴びずにそのまま就寝。
それが美大生当時の私の講評会後のルーティンでした。

しかしその「ルーティン」には、まだ続きがあります。

翌朝、目覚めた直後、
「だから何だ。教授に褒められたから、何だ。仲間と楽しくやってるから、だから何なんだ」
という声が、決まって心の奥底から聞こえて来るのです。

虚しい、本当に、虚しい。

例えこのまま良い成績で大学を卒業しても、例え美術の世界で名前が売れても、欲しいものを全て手に入れたとしても、本当にそれが一体何なんだろう。
富も名声も、高級マンションも家族も、自分が死んだらそれで終わりじゃないか。
永遠に残るものなんて、どこにもないじゃないか。

絶対的に解決しない、解決する見込みすらもない圧倒的な「闇」が自分の将来に待ち構えている、自分は遅かれ早かれ確実にその「闇」に吞まれてしまう、そこから逃れる術はない、という「確定的な絶望感」が常に心の奥底に鎮座していました。

今が楽しければ楽しい程、不安と虚しさが増して行きます。

そのような時、決まって何かに急き立てられているようであり、朝の光、鳥の鳴き声、身の周りの自然に感動する余裕もなく、憂鬱な1日を始めるのでした。

★新たな生命

⭐︎最初に引用した聖書箇所は、パウロという人物が書いたものです。

パウロは、今から2,000年前に生きていたユダヤ人で、復活したキリストに出会ってクリスチャンになる前は、ユダヤ教のラビ(教師)としての英才教育を受けていたエリート中のエリートでした。

激しい競争社会の中で、自分の才覚によって勝ち残って来たパウロは、非常にプライドが高く、攻撃的であったようです。
「高学歴モンスター」という言葉がありますが、まさにパウロはそのような人物であったと思われます。

しかし、その攻撃性の裏返しなのか、パウロの心の中にはいつも平穏がなく、神経過敏になっており、「いつ誰が自分を蹴落としに来るのだろうか」と怯えていたように見受けられます。

その時のパウロは、毎朝どのような心持ちで目覚めの時を迎えていたのでしょう。

決して晴れやかな気分ではなかったと思います。

「永遠の残るもの」を知らないが為、また手に入れていなかった為に、「いずれ消えてなくなってしまうもの」を何とか死守しようと、朝から晩まで鬱々と神経を尖らせていたのではないでしょうか。

恐らく私と同じような「確定的な絶望感」に苛まされる人生を、パウロは歩んでいたのではないでしょうか。

⭐︎しかし、そのパウロは、ある時に神の恵みによって、死から復活したイエス・キリストに出会い、キリストを信じる者、つまりクリスチャンへと変えられます。

パウロはキリストによって、「死では終わらない本当の生命」があることを知り、またそれを目の当たりにし、その人生が根源的に造り変えられました。

それまでの彼の人生が崩れ去り、全く新しいパウロとして「新生」されたのです。

"ですから、だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。"
コリント人への手紙 第二 5章17節

死に勝利したキリストを信じる者は、同じように死に対して勝利をする。
「やがて消え去りゆくもの」を何とか手に入れようと、死守しようとする必要は、もうない。

パウロは「彼が本当に欲していたもの」…つまり「復活の希望」という永遠の財産を手に入れ、「人生の本当の勝利」を我がものとしたのです。

これは本人の努力や行いによってもたらされたものではなく、一方的な神の恵みによってなされたことなのです。

キリストを信じた者には「神の霊」(聖霊)が瞬時に注がれ、「神の霊」によって全てが刷新されるのです。

⭐︎しかも、その刷新は、クリスチャンとして生きる人生の中で、日々絶え間なく行われています。

"ですから、私たちは落胆しません。たとえ私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。"
コリント人への手紙 第二 4章16節

例え、これまでが失敗だらけで最悪でも、次の瞬間には新たにされます。

クリスチャンにとって、毎朝の目覚めは憂鬱なものではなく、新しい祝福された1日の始まりを告げるものです。

確かにクリスチャンでも辛い時はありますし、心が萎れてしまう時はありますが、しかし、クリスチャンとは「聖書に書かれた神の約束」を信じる者なので、今日という1日に確かな神の導き、聖霊の働きがあることを確信しています。

私やパウロに起こったことは決して特別なことではなく、全ての人に起こります。

「イエス・キリストの福音:恵みの福音」を信じる者には、神は無償で聖霊を注ぎ、この世で最も価値のある「死への勝利」というプレゼントを与えて下さるのです。

⭐︎「イエス・キリストの福音:恵みの福音」とは、

1:罪のない神であるイエス・キリストがあなたの罪を負って十字架につき、あなたの罪の裁きを代わりに受けて死なれた、あなたの罪はキリストが既に精算された、ということ。

2:十字架で死なれたキリストは墓に葬られた、あなたの罪は既に墓に葬られた、ということ。

3:しかし神は死では終わらず、キリストは3日後に復活された、ということ。

です。

どうか今、あなたもこのキリストがあなたの為に成して下さったことを信じて、新しい生命を自分のものとしてみませんか。
全ての解決はキリストにあります。

心より、お勧め致します。

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