半・分解展 京都展 (2019.05.01)
GWとともに半・分解展が終わりました。
平成元年生まれの3人で、令和になった初日に一緒にイベント。
とっても濃厚で夢のような時間でした。
当日の模様をわたし視点でお届けします。
【5月1日のスケジュール】
9時 会場到着
10時 OPEN
11時 長谷川さんの解説
12時 レース編み実演
14時 トークショー
15時 レース編み実演再開
20時 CLOSE
【後記:半分解展を終えて】
【5月1日のスケジュール】
9時 会場到着
会場である京都女子大学に到着し、セッティングをスタート。
当日はあいにくの雨模様。
外の光をふんだんに取り込む造りのホール。お天気じゃなかったことが悔やまれます。
壁と天井は白が多めのキレイな内装で、雨でも十分な明るさはありました。
足元の悪い中、来て頂いた方はありがとうございました!
こちらは鈴木麻耶さんとのコラボ企画。
ゴールドワーク刺繍を贅沢に使ったブラックドレス。
わたしはそれに合わせたレースのイヤリングを作成しました。
ドレスのデザイン画を見たときの最初のイメージはエレガント、ゴージャス、大人の色気。
それに負けないようなモチーフを、と考えて、シャンデリアをイメージ。
フランス製の金糸を使い、揺れ感と光を通すことを意識しました。存在感のあるデザインです。
ドレスは仕上げ前の段階では見せてもらっていたのですが、完成品を見るのは当日が初めて。
そわそわしながら会場入りすると、ドレスはすでに着せ付けてくれていました。
会場の中央、スポットライトを浴びて輝いている姿。
細かい部分まで丁寧に仕上げられたドレスは、今まで見た中で一番の美しさでした。
恐る恐る、わたしのイヤリングをマネキンに装着。
ドレスのゴールドワーク刺繍とのコーディネートも良い感じです。
シャンデリアをイメージしたデザインも、ドレスにぴったりだと自画自賛しています。
ただ、ひとつ。マネキンがスタイル良すぎてイヤリングがかなり上にの位置に…
視線を上げないと目に入らないので、コラボ作品だと気付かれなかった方もいらっしゃったかも?
いま一度、しっかり写真を載せておきます。
10時 OPEN
開場とほぼ同時にお客様がいらしてくださり、半・分解展 京都展 令和初めての営業がスタートしました 。
実はわたし自身、展示を見るのがこれが初めて。
博物館のガラスケースに飾られるようなヴィンテージの衣服たち。
実際に試着見本を手に取り、着用し、当時の情景に想いを馳せることができます。
長谷川さんの熱いキャプションにも胸を打たれました。どんだけ服好きなんだこの人。
11時 長谷川さんの解説
お客様が増え始め、長谷川さんのミニ講座もスタート 。
100年前の服と現代の服の違いを分かりやすく解説。
着心地やシルエットの違いをお客さんたちと一緒に体感していきます。
長谷川さんは会場に在中してるので、会場内で上がった質問に答えてくれます。
そしてたまに、その場にいる人たちを巻き込んで回答するといった手法を取ります。
1つの疑問に対して、みんなで考えながら回答を導く。
課外授業のようで一体感が生まれる瞬間です。
12時 レース編み実演
わたしも、もくもくと作業をスタート。
興味を持った方が話しかけてくださいました。
わたしが実演したタティングレース。
はじめて見ると言う方が多くかったので、なりたちについて解説をしました。
18~19世紀頃に貴族の間で流行したタティングレース(フリヴォリテとも言います) 。
その当時は貴族と言えど、ろうそくは高級品でした。
他の編み物と違い、タティングレースは指の動きと感覚さえ覚えてしまえば手元を見ずに編むことができます。
あかりを灯さずに夜間でも楽しめる趣味として好評だったようです。
貴婦人の間で流行しました。
婦人とはいえ、当時は年若い少女たち。
小・中学生の時にリリアンが流行ったような感覚だったのかなと、わたしは想像しています。
わたしも実際に手元を見ずに実演を行いました。
お客様みなさん勉強熱心で、メモを取られている方、写真に収めている方など、様々でした。
中にはレースやドレスがお好きで、わざわざ当日を選んで遠方からいらして下さった方も。
色んなことに興味のある方たちと、たくさんお話をさせて頂きました。
ご自身のクリエイティブとの違いや、活かせる部分を持ち帰って頂けたらいいなと思います。
クリエイターという大きな部分で繋がっているわたしたち。
いろんな分野の方とお話しできたことは、非常に有意義でした。
14時 トークショー
ついにメインイベントのトークショー。
話す人も聞く人も立ったままというラフスタイルでスタートしました 。
皆さんと同じ目線で話せるので、とても和やかな雰囲気で話せました。
長谷川氏の司会進行でトークテーマが進みます。
この記事には私の回答だけを載せます。
当日は上手く答えられない部分があったので、読みやすく改編しています。
**Q:自己紹介
平成元年生まれです。
オンラインではレース編みのアクセサリーを作っていることを発信しています。
オフラインではアパレルメーカーで会社員としてデザイン・企画の仕事をしています。
複業クリエイターです。
Q:技術との向き合い方について
場合によって大切にすることが変わります。
個人の活動の時:アート
最低限のクオリティ・美しさは保つが、万人に受ける必要はない。
好きになってくれる人が100人に1人でもかまわない。個性を前面に出す。
クライアントがいる時:デザイン
クライアントが望む技術をヒアリングして、理想に近づける。
理想が無ければ多くの人に好まれるように仕上げる。自らの個性は、あえて出さないことが多い。
Q:技術の価値を分かってもらうためにしてることは?
色んな手段を試している最中です。
技術を分かってもらうのはとても難しいこと。
だからこそ積極的に発信したいです。
写真が得意なので現在はインスタグラムに注力していますが、動画は未知の分野。
試行錯誤しながらやっていきます。
交流ができるツイッターも好きです。
長谷川氏との出会いもツイッターでした。
(前記事参照)
もっと素材選びやデザイン途中など、文字でもストーリーを表現していきたいと思っています。
いろんな表現方法を身につけたいです。
その他、来場者の方からのご質問
Q:素材の価値を提供するためにはどうすればいい?
ひとつの作品に対して、ふさわしい素材はあります。
素材が一番活きるのはどんな作品かを考えて発信すると良いと思います。
打ち合わせゼロのガチンコでスタートしたので、始まる前は不安でしたが、それぞれらしさが回答にでていたと思います。
なかなか白熱(?)したトークショーになりました。
15時~20時 レース編み実演再開
その後も実演やおしゃべりを繰り返して、あっという間に1日が終わりました。
【後記:半分解展を終えて 】
1日とは思えないほど、濃密な時間でした。
このイベントの準備期間も通して、より深く考えるようになったことがあります。
それは技術を成果物以外の方法で表現することの大切さ。
これは以前から長谷川さんが一貫して発信されています。
ずっと意識していたのですが、やっぱり大切なことです。
それと同時に、私が想いを言語化するのが苦手だということも実感しました。
当日のトークも途中上手くまとめられず、ぐだぐだしてしまって申し訳ありませんでした…
順序立てて伝える練習をします。
成果物だけを見て、その技術だけを見て、心を動かすことがほとんどない時代。
私はまだまだ自分の色やストーリーを出せていません。
まずは、かがいと言う人間を知ってもらう活動からやってみようと決意を新たにしました。
長谷川さんは、着心地を表現するためには展示や試着見本よりも
" 会場にダンサーを1人雇う方が感覚的に理解できるのではないか "
と、新しい展開を語られていました。
実現されるかは分かりませんが、想像しただけでわくわくしました。
見習うべき発想力です。
半・分解展は今回だけのゲスト出演でしたが、また呼んでもらえるように、
2人に恥じないように活動していきます。
それぞれレベルアップしたみんなでまた集まりたいです。
半・分解展の直近の開催は福岡です。
この記事を読んでご興味を持たれた方は、ぜひ長谷川さんの展示を実際に見に行ってみて下さいね。
https://sites.google.com/view/demi-deconstruction/home?authuser=0
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
ご祝儀はこちらからお願いいたします!