スーパー園児ニアのお話


やあ。俺のスーパー園児ニアすぎる幼稚園エピソードをひとつ教えてやる。私にとっては不完全燃焼の嫌な思い出として残っている。

私が年長さんだった時。
クラスで朝の時間に先生からのお話やらニュースで話題に上がったことをその日の日直が発表してお話をする時間というのがあった。

ひな祭りのシーズンだったから、先生が園児たちに問題をだす。

「ひな壇にいる三姉妹(三人官女)の真ん中だけ他の二人とは違うところがあります。それはなんでしょう」

ん!?これはきたぞ

私は前日にトリビアの泉で、ちょうど三人官女についての回をやっているのをみた。

真ん中だけ眉がない

一体ずつモーターに載せられた三人官女がフレームインする動画と共に、ナレーターがそういっていたのを覚えていた。
この答えは確実に合っている────。

これはもらったぞ、と元気に手を上げる。
気持ちよく私が指された。

なぜよりによって私だったのか。なぜ指されてしまったのか。もし私が指されていなかったら、こんな思いをすることはなかった。

「まゆがない」

何故か落ち着いたトーンで言っていた。
ナレーターがいっていたことをそのままいった。

なぜ眉毛といわなかったのか。眉という言い方がしっとりと大人びていて、あとから思い出しても眉毛を眉という幼稚園児は少し気味が悪かったのかもしれない。

先生のことをみて答えたはずなのに、先生からリアクションがない。え、違うの?大人しい子だったので、口答えはしなかった

「ん、他の人いるかなー」

みたいに流された気がする。

その後のことはよく覚えていない。心にぽっかりと穴が空いていた気持ちは覚えている。何人か指されたか、次で答えが出たか。

正解は「結婚をしている」だった。

その後も先生は私の答えには触れず、なにやら話していた。
他にもトリビア見てたやつくらいいただろうが、先生も友達も誰も私の答えには触れなかった気がする。

この頃から変な子だと思われてた気がする。


敬具

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