Helsinki Lambda Clubの「ME To ME」を聴きました。
Helsinki Lambda Clubの「ME To ME」は2016年10月26日に発売された1stアルバム。
Helsinki Lambda Club(ヘルシンキラムダクラブ:以下ヘルシンキ)の1stフルアルバムが出るということで喜び勇んで購入した。一通り聴いた感じは以下の通り、ぎゅっとまとめるとこうだ。
(アルバムトレイラー)
ME to Me要点
・カラッと晴れた日に車の中で聴きたい。恋人とでもよいが、友人たちとのほうが良く聴こえそう
・歌詞がいい。日本語だけど、音は洋楽っぽい
・多国籍感がある。ロックでもいろんなジャンルを踏襲している感じ
(アルバムの中からMVのあるThis is a pen.あの加藤マニ監督)
アルバムの印象として車の中で聴きたいなあとなったが、ノリノリの曲だらけという訳ではない。アップテンポなのももちろんあるけれども、デュエット曲あり弾き語りありミドルチューンもありと色とりどり。でも全体的に流れるようなアルバムで、色んな曲が入っているから単調にならずに飽きのこない一枚になっていると思った。
また、すっと耳にはいってくる良いメロディで、歌詞もセンスがよい。他のバンドにはない独特なリアリティがある。作詞を担当してるVoの橋本さんは多分映画が好きなんだと思う。ばっくとぅざふゅーちゃーという曲も過去に出してるし、映画のセリフっぽいなあと感じる箇所もある。
M1.のThis is a pen.はなぜそのタイトル?という感じだけれども歌詞を見ると「ありきたりな事」「当たり前な事」「単純なこと」の言い換えとして『This is a pen』という言葉を選んだのだろうと思う。
『これはどこにでもある話/終わりと始まりの繰り返し/なんてことのない日々の暮らし/This is a pen./Death is a friend』
言葉遊びも秀逸。M7.のMorning Woodのサビは「あいつは総理/boring lorry,baby」と歌っているのだけれども明らかに「What's the story Morning Glory,baby」と歌っているように聴こえる。Oasisのあのアルバム。オマージュというか言葉遊びだよなあ。
アルバムのタイトルトラックにもなっているM10.目と目は2016年に発表された曲の中でもかなり上位なのでは(個人の意見)と興奮するくらいの名曲。センスがよい。こんなにぐっとくる歌詞は久々だなあという感想。全編とおしてよいが、最後のサビ前後がとてもぐっとくる。映画に出来る。主人公が情けないヤツで頼む。
『ウソでもいいからウソって言ってよね/ウソでもいいからそうって言ってよね』
サンボマスターの「月に咲く花のようになるの」の歌詞のよう。あの歌も歌詞がいいんだ。『言葉だけ/言葉だけでいいから/この僕を許してはくれないか』ネガティブというかそういうんじゃないんだけど、男のどうしようもなさみたいなのが現れていてとても良いなあと。
『ああ、いつも思ってもないことなら簡単に言えたのになあ/ああ、いつも悪い予感なら簡単に信じたのになあ/ああ、いつも思ってもないことなら簡単にいえたのになあ/笑った顔が良く似合う ただそれだけを伝えられたらなあ』
最後のこのフレーズを聴くためだけにこのアルバムを聴いてもよいくらい。この曲だけでもいいから聴いてほしいし、この曲もMV作ってほしい。それくらい最高。
このアルバムの多国籍感っていうのは、いろんなバンドから影響を受けているってのもあると思うけど、Twitterで誰かが言っていたがandymori感があるってのもしっくりくる。名盤ファンファーレと熱狂のような多国籍感。色んな顔が見れてとても面白いアルバムになっていると思う。
このアルバムをきっかけに前のミニアルバムやシングルを聴いたりする人は増えていくと思うし、増えてほしいし北海道にもぜひLIVEにきてくださいということを伝えたい。
あとこのご時勢にアルバムのパッケージを手刷りでやっていてタワレコで見かけたときとても楽しかったので、こういう活動の仕方はどんどんやっていって欲しいなあと思った。ジャケットのスタンプがふたつ押されているかなり限定っぽい感じだった。宝物になるぞー。
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