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キティちゃんとわたし。いつもそばにいると言ってくれる、たった1つの理由
ハローキティ展へ
2024年に誕生50周年を迎えたハローキティ。
キティを詳しく知らない人や興味のない人はいると思うけど、存在自体を知らない人はきっといない。
キティは日常生活に馴染みすぎている。
サンリオはたくさんのキャラクターを輩出していて、その代表ともいえるハローキティ。日本にはサンリオ以外にも、ディズニーはもちろんその他たくさんのキャラクターがいる。
その中でキティが他と違うところはどこなのだろうか。
それは
ハローキティがグッズから誕生したキャラクターだというところだ。
例えばミッキーマウスなら映画から。
スーパーマリオやドンキーコングなどはゲームの世界から。
最近流行りのちいかわもアニメからである。
ではキティは?
映画でもゲームでもアニメでも漫画でもない。グッズからはじまったのだ。
それが何を意味するかというと、背景に物語がない、ということ。
だからキティは何にでもなれるのである。
映画やゲーム、アニメ、漫画はそれぞれに架空の世界が広がっている。
その中で活躍するキャラクターは、その世界に私たちを呼び込み、その世界で私たちを楽しませてくれる。
一方でキティにはキティが生きる架空の世界がない。キティは私たちと同じ現実世界を生きているのだ。
なので、私たちのどの生活にも馴染み、いつだって私たちのそばにいてくれるのだ。
私は『ハローキティー展』冒頭に展示されていたこのメッセージに、涙してしまった。
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知らなかったハローキティ
私は小さい頃にキティに出会った。物心ついた時にはキティが好きだった。きっかけなんて覚えていない。
それでも、誕生日のケーキのプリントや、幼稚園・小学校で使うグッズなど、キティで揃えてもらったことはいつまで経っても覚えている。
実際にあの頃のキティグッズを、今娘が使っていたりもする。
私は小学校高学年頃から、中学生くらいまでキティから離れた。
他が充実していたのが近い。
そして、高校生・大学生と徐々にまた戻ってきた。
キティはいつの時代も、その時々に合わせて変化しながら「かわいい」を体現していた。
モノトーン
コギャル・ギャル
海外セレブ
原宿デコラ
ストリート
レディガガがキティを纏った姿を見たことがある人もいるのでは?
どうやらキティは、私たちのニーズに合わせて変化してくれるらしい。
キティに口がないことが気になったことがある人もいるのではないだろうか。
そう、キティには口が描かれていない。
口があることで感情が決まるからだ。
絵を描く時に、口角をあげれば笑っているな。口角を下げれば怒ったり困ったりしているのかな?と思うように、絵の中で口は感情を表す。
キティには口が描かれておらず、一見無表情のようである。
だがそれがまたひとつ私たちに寄り添う一歩なのである。
よく言われる「キティちゃん働きすぎ」「キティちゃん身を売りすぎ」のコメント。
キティがここまで企業や他のキャラクター、ブランドに馴染めるのか。
それはキティの存在が“リボン”だけで伝わるからである。
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そしてもう1つ注目してもらいたいのが、キティの目だ。
キティは基本的に白目がなく、黒目のみである。
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それは、「どこを見ているか」がない状態を表しているのだ。
どこからでもキティと目が合う。
いつもキティに見つめられている気がする。
そんな状態がつくりだされている。
これによって、私を見つめ続けてくれて、見守ってくれるキティちゃんが誕生するのだ。
このように作られたキティは、
輪郭がなくても、
リボンだけでもキティだと伝えられることになり、
さまざまなコラボが成り立つ形になった。
原型を留めていないようなコラボレーションでも、キティとコラボレーションしていることが伝わるようになった。
「ご当地キティ」もその1つで、何にでもなれるから成り立った。
いつもそばにいる、ってどういうこと?
私たちの生活の場にやってきてくれるハローキティ。
日常生活がキティの生きる場所なのだ。
どの場面にキティがいても違和感がないので、キティは“いつもそばにいてくれる”状態がつくりだされる。
私たちがそばにいてほしい、と思った時にいてもらえることができるのだ。
キティがそばにいてくれるたった1つの理由は、
私たちがいてほしいと願うから。
これからも大好きなキティと毎日を過ごしていこうと思う。
『ハローキティ展』最高の空間でした。
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