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科博からの強いメッセージ〜海展をみた〜
こんにちは。
先日、海展に行ったので、感想を書いていきます。
※展示内容に触れる部分がございますのでご注意ください※
最初の導入を通り過ぎると、あったのははやぶさの展示。
海の話をするのにどうして宇宙の話なんだろうと読んでいくと、宇宙の研究が惑星の誕生や元素の話になり、ひいては地球誕生・海に生まれる生物の話になっていきました。
なるほど、海の、地球の歴史を紐解くのに宇宙の研究が必要なのねと、日頃から研究されている方にとっては当たり前であろうことに改めて気づきました。
そうして続くのは海の歴史。
あらゆる生物は海から始まったと言われてもいまだに信じられないような気持ちではあるのですが、そう言われて改めてみると生物とはいろんな可能性があるんだなぁ・・としみじみしてしまいました。
地元の水族館がシーラカンスの標本を貸し出しており、地元の水族館じゃ今となってはみんな見慣れてしまって素通りされているシーラカンスがこんなに人だかりになって・・とちょっとうれしい気持ちになりました。
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よかったね!アクアマリンふくしま!
(生きたシーラカンスの撮影に成功したあの頃から研究が進んでいるのかも気になっています。。)
私は応援しているよアクアマリンふくしま!
とがっていて好きな水族館だよ!
がんばれ!
進んでいくと海の研究と海で暮らす生物とその生態等の話になり、はく製や調査器具等の展示で「海展らしい!」と思うようなゾーンに入っていきました。
展示方法も壁をのぞくと文字が書いてあったり、壁一面の映像投影だったり、クジラのでかい展示だったり。
迫力満点でわくわくするような、海への興味がわくような、そんな展示内容だったと思いました。
個人的には回遊魚がどこを通ってきたのかの研究をするシステムがすごすぎて、こんなに細かいところまで・・という気持ちになりました。
海と人との共生の展示もあり、海のそばで人が、日本人がどのように生きてきたかをわかりやすく展示していたのを感じました。
難しいことは私にはわからないけど、こういう研究をしている人がいるから、社会はよくなっていくんだよなぁというのを漠然と思いました。
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それから、環境に対する訴求もかなり印象的でした。
海に漂っているゴミの問題や温暖化が海に与える影響など、私たちの生活が環境に直結していることをきちんと伝えていて、襟を正して生活したいなと思うような展示も多かったです。
また、最後のほうで気づいたので全体がそうだったのかわかりませんが、展示パネルがいわゆるパネルによく使われるポリ素材ではなく段ボール素材だったのも、石油燃料を使わずリサイクルできることを考慮しているのかなと思いました。
巡回展があることを考えると損傷しにくい普通のパネルのほうが扱いやすいはずなのに、環境について訴えるなら自分たちから、という意識が伝わってきたのもよかったです。
(でもSDGsの17のゴールのパネルのアイコンの画像だけはもうちょっと画素数上げられなかったの?とちょっと許せないです…笑)
海展全体の感想ですが、夏休み期間、子供連れでたくさんの人が来場することを見越して、「こういう研究がこの海の研究につながっている」ということをわかりやすく展示しているのを感じました。
いま子供たちが分からず勉強している算数や、歴史や、生物や、いろんな「何のために勉強しているのかわかりにくい」をきちんと解消しているというか。。
「これを勉強するとこういうことが分かるんだ!」につながる展示で、将来の研究者を育てるためにすごくいい展示だったなと思いました。
もしその展示を見た子供が研究者になりたかったらそれは儲けものだし、そうじゃなくても勉強に対する意欲を掻き立てたり、博物館や美術館に対する理解が深まるなと思いました。
最後に、先日科博がクラウドファンディングを行うことが発表され、個人的に衝撃を受けました。
日本はこういう「先の見えないけれど大切な学問」や「必需品ではないけれど生活を豊かにしてくれる歴史を感じる文化」にやさしくないなと日ごろから思っているのですが、ついにここまで来たんだなと悲しかったのです。
魅力的なバックヤードツアーがリターンがあることを踏まえるとどこまでが純粋にお金を出したい人なのかわかりませんが、それでも目標の一億円はすぐに達成されたことを考えると、そういうところに関心がある人や、支えたい、と思っている人はたくさんいるのに、どうしてもそうなっていない現実があるんだろうなと、どうしたらいいのかなと考えてしまいます。
美術館・音楽ホール・博物館・・日本の文化を大切に守ってきた人や建物や組織が、大変な思いをして維持してくれている、未来に残そうとしているものが私は好きだし、これからも守りたい気持ちです。
私は趣味も多く、年中金欠です(誇れることではありませんが)
まとまった金額をクラウドファンディングするのはできませんが、せめて、と思い友の会の1年会員になりました。
これからたくさんの希望ある未来の研究者が、研究したい時に必要な資料にたどり着けるように、必要な支援が受けられるように、継続して会員を続けていきたいと思います。
科博だけでなく、全国の困っている大学や、文化に関わる全ての人に、必要な支援、必要な予算がきちんと配分されることを望みます。