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トネリライナーノーツは、“ガチアダチ”へ! 【編集長は話が長く、書くのが遅い 第2話】
トネリライナーノーツ編集長である大島俊映が、地域コミュニティへの想いや地域活動の裏側を描く連載が「編集長は話が長く、書くのが遅い」です。
第2話では、「トネリライナーノーツは、“ガチアダチ”へ」をテーマに、遅々と進まない筆でお届けします。本当は飲み会で聞いてほしいです。
『ガチアダチ』特設サイト
トネリライナーノーツが私に与えてくれた“最も大切なもの”
先日、日暮里・舎人ライナー沿線で活動する人たち数名を集めて、飲み会をやった。
約4年前に、“舎人ライナー沿線のWebメディア”を作ろうと思って、メディアの名前を「トネリライナーノーツ」に決めた。けれど、その当時はまだ舎人ライナーの沿線に知り合いがほとんどおらず、記事で取り上げられる人がいなくて、しれっと“舎人ライナーが走る足立区・荒川区のメディア”に変えた。
そんな経緯があったから、今は舎人ライナー沿いの友人たちだけで(しかも、人数の都合で誘えなかった人も多数、すいません!)飲み会ができたのは、トネリライナーノーツの編集長として感慨深かった。
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トネリライナーノーツが私に与えてくれた“最も大切なもの”は、地域で活動する人たちとの繋がりである。その飲み会に来てくれた人、そこに誘えなかった人、舎人ライナー沿線以外で活動する足立区の人、荒川区の人やそれ以外の地域の人。トネリライナーノーツの記事を通して、地域で活動する人たちとの繋がりが生まれ、やがて広がり、今はどんどん深まっている。
そんな地域で活動する人たちとの繋がりを活かして、私たちはトネリライナーノーツの集大成とも言える新たなチャレンジを始める。地域で活動する100人以上の方たちと一緒に、“応援”をテーマにした雑誌『ガチアダチ』を制作して、商業出版で全国に届けるのだ。
トネリライナーノーツに現れた“救世主”
トネリライナーノーツでいつか“紙”をやりたい、という想いはかなり前からあった。その“紙”が、フリーペーパーなのか、雑誌なのか、写真集なのか、または別の形なのかは考えていなかったけれど。
いや、違う。“考えていなかった”のではなくて、“考えられなかった”のだ。正直なところ、今年2月までの1年間ぐらいは、トネリライナーノーツを辞めていてもおかしくなかった。
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その期間、地域の物語の記事をほとんど作れず、SNSで代替できる「サポーターズPR」の記事を量産していた。今思い返すと、運営の方向性を見失っていたし、自らのマネージメント能力の低さにも限界を感じていた。私自身が、トネリライナーノーツを楽しめていなかった。
大きな変化のキッカケとなったのは、「サポーターズPR」をやめることを決めたタイミングで、足立区梅島にあるアートコミュニティスペース「らんたん亭」運営メンバーのしまいしほみさん(以下、しーちゃん)が、トネリライナーノーツにアシスタント(現在は編集者)として仲間になってくれたことだ。
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しーちゃんはカメラマンの山本陸くんと連携して、これまでに続けてきた「舎人線寫眞」や「にぎりむすびギフト」関連の記事作成を引き取ってくれたし、また、地域で活動する人たちとの繋がりを深めるために新たに始めた「ダチアダチ」の記事も全て作ってくれている。
しーちゃんのおかげで私に余裕が生まれて、トネリライナーノーツのビジョンである「応援が循環する地域」を実現するために、私たちはどうあるべきなのかを深く考える事ができた。すると、「“紙”をやりたい」という当初の想いが、私の中でふつふつとわいてきたのだ。
『ガチアダチ』が目指す地域の未来
トネリライナーノーツが“紙”をやることで、地域の中で循環する応援の質と量を最大化するためには、どうすればいいか?そこで出した答えが前述した、“応援”をテーマとした雑誌『ガチアダチ』の商業出版への挑戦だ。
雑誌というコンテンツに「応援」というテーマを落とし込むこと、私たちにできる最も「応援」を受けられる挑戦(多くの「応援」を受けないと失敗する挑戦)であること、雑誌の読者が私たちの地域や地域で活動する人を「応援」したくなること。私が考える「応援が循環する地域」を創るためのチャレンジが、『ガチアダチ』の商業出版である。
ちなみに、『ガチアダチ』の制作費を除いた販売による収益の半分は、地域の子ども団体のチャレンジに支援する。もちろん、これも「応援」を地域で循環されるため。
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最後に、雑誌名の“ガチアダチ”に込めた想いを。私は「ガチアダチ=地域を超応援している人」と定義した。“ガチ”の意味は近年に「ガチ中華」というワードが流行したように「超」や「本気」などの意味で、“アダチ”の方には日本の中で足立区とその周辺地域が「応援が循環する地域」の象徴になるようにという願いを込めた。
私自身が、他の誰よりも「ガチアダチ」になれるように動く。だから、もし上手くいかなかったらハイボールで慰めてね。
<トネリライナーノーツ>
https://tonerilinernotes.com/