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Lost Emberのおススメ

こんな人におススメ!
*動物・自然が好きな人
*アステカ文明の雰囲気が好きな人
*雰囲気を楽しむゲームが好きな人


2019年にリリースされた、様々な動物の姿を借りながら冒険するアクションアドベンチャーゲームです。ただアクション難易度は控えめでそれよりも風景を楽しんだり動物の動きを眺めることをメインにしている印象です。
オープンワールド風ですがストーリー物なのでほぼ実質一本道になっています。迷子になることはないかと思いますがトロフィー要素が結構あるのでトロコンしたい人には大変かもしれません。

ゲーム開始の一番最初に何やら設定のオンオフを聞かれます。私はヒントのことかなーとか思ってオフにしちゃったんですが、基本初回はオンにしましょう!インディーゲームでは珍しくフルボイスで字幕なしが基本になっています。この最初に聞かれる魂のコメントはヒントでもありますがそれ以上にストーリーを語ってくれる相棒でもあるので、これが無音になると何が起きているのか把握しづらくなります。
2週目をするのであればオフにして完全に動物の静かな世界を楽しむ、というのもいいと思います!

ヒントだけでなくストーリーテラーでもあるのでオン推奨

主人公は不思議な力を持つオオカミ、に乗り移っている女性とその旅路を導いてくれる魂です。つまりすでに他界している状態からのスタートになります。主人公のオオカミはいろんな動物に乗り移り行動できる力を使い、狭い道や絶壁を進んでいきます。魂の方はいわゆる「天国」になぜ自分がいけなかったのか、オオカミを導けば行けるようになるのでは、といった考えで共に行動をしています。
このゲームはアステカ文明をかなり意識して作られているようで動物に対する信仰心・太陽信仰なんかもアステカっぽさを感じられます。
私はちょこっとだけアステカ・マヤ文明辺りを調べたことがあるのでなるほどなー!ってなったんですが、全く分からない人だとちょっと価値観が現代と違い過ぎてサポートの魂の言葉に苛立ちや不満を持つかもしれません。
アステカ文明における「天国」については全く知識がなかったのでちょっと調べたのですがこの辺りは北欧神話のヴァルハラがイメージとしては近いのかな?とにかく勇気ある戦士として名を残すことで「天国」に行ける、という感じかと思います。
勇気の形がストーリーを通して色々変化していくのはすごくいい話でした!

魂とオオカミの二人旅

とはいえ、本当にアステカ文明が好きな人からしたら「こんなことありえない」となるであろう話も結構入っているのでベースはアステカ文明、くらいの感じでプレイしてみるといいと思います!まぁ本当にしっかりアステカ文明の資料・歴史を忠実に生かしたゲーム・映画ってそうそうないのでアステカ好きの方には理解してもらえる範囲かと…。
個人的には廃墟跡が結構あって、日本風に言えば城跡のように石組みだけ残ってる建物跡がすごいアステカ感あって良かったです!あとアステカといえば水路!これもしっかりありました!
アステカ一番有名どころの生贄の話も出てくるかと思ってたんですがそれは見当たらなかった(おそらくここで生贄の儀式を行っていたんだろうという場所はあったけど)ので「生贄が無いならアステカじゃないかも…?」と悩みましたが各所で出てくる要素的にはアステカでしょう!
北欧神話とマチュ・ピチュで有名なインカ文明も入ってるかもしれません。とにかく古代文明っぽさがちりばめられていて雰囲気はとても好きでした!

水路をたどるときは魚に変身も出来る

主人公の女性(オオカミ)はこの時代で考えるとかなり先進的な発想の持ち主で社会に対し不満を抱えています。これが逞しくも孤独なオオカミになって彷徨うっていうのがすごい良い…!回想をしている時の過去の声は聴けるんですが、オオカミの中にいる、今の彼女の声は一切登場しません。ストーリーが進むと彼女の今の気持ちが気になるところもあるんですがそこは我々で想像するしかありません。
対して魂の方はペラペラ話し続けます。とにかく「天国」に行きたい!という真面目そうな気質も見えつつ町の廃墟をガイドしてくれます。
彼らの関係も進むにつれてとても感情的になって、古代文明の人たちもこういう感情になったのかな、なるかもなー、人だもんな、なんて思いを巡らせたりもしました。

廃墟と自然の組み合わせが美しい

プレイ面に関してはちょっとバグ多めです…。といってもオートセーブなので進行不能になったら最後のチェックポイントからやり直しでなんとかなります!結構綺麗にマップも作られているんですがすり抜けがちょこちょこ起きちゃったり、他の動物に乗り移る際にバグでどうにもならなくなったりはしてしまいました。この辺りはインディーゲーム好きならある程度は許容できる範囲だと思います。
あと難点としてカメラワークがちょっと独特…。コツが掴めれば問題ないんですがなんかマウス視点移動よりちょっとカメラ遅れてくるんですよね。おそらく動物の視点移動に合わせているようでターンさせたいときは動物のモーションに合わせているような気がしました。これはちょっと慣れるのに時間が掛かりました…。
後はヒントで出てくるキーが実際のキーと違っている、とかもありました。これは過去にも海外ゲームをプレイしたときにあったので私はとりあえずそれっぽいキーを押しまくるようにしています。一応キーコンフィグがあるのでそこで設定すれば大丈夫かもしれません。ちょっと私は面倒だったので表示されているキーは無視してごり押しでプレイしました。

なかなかハチドリになれるゲームは無いんじゃなかろうか

個人的にはすごく好きなストーリーでしたし、アステカを感じるシーンや背景にはめちゃくちゃテンションが上がりました!ただ画面酔いする人はカメラワークの感じが苦手な人は多いかもしれないです。
最後に変身できる動物がまたいいんですよね…。ぜひプレイ後にはアステカ文明で検索をしていただきたいです!
ストーリーとしては非常に分かりやすいし人の感情・勇気を主軸にしているので古代文明全くの興味ないって人でも十分楽しめると思います!
沢山の動物に変身する楽しみ・風景を見る楽しみ・ストーリーを追う楽しみをぜひ味わってみて欲しいです!

おせん

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