「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」の感想 ※ネタバレ注意

 今までジュラシックシリーズが出るたびに古のブログにログインし、長文のファンレターのような「ここ好きポイント」を書きなぐっていたのですが、今回ついに、ブログ名もサーバーの会社もアカウント名もパスワードも全部忘れたので、今更ですがNoteを始めてみました。
 ジュラシックワールド最新作を見て、「あれもこれもよかった~~~~~最高~~~~~」という方だけお付き合いいただければと思います。


「ジュラシックシリーズ」の総まとめ

 まず筆者はジュラシックシリーズと恐竜が大好き、という前提条件があります。どんなにクソと叩かれた作品でもジュラシックシリーズであれば最高の映画という激アマな評価になります。よって今回の映画も「今世紀最高の出来」です。マジで最高。
 ジュラシックシリーズは沢山の「お約束」があります。新しい恐竜が出ること・主役は大人だけど必ず子供を準主役に入れること・グロすぎるシーンは入れないこと。この辺りは絶対のお約束になっています。あくまでこの映画は「ファミリー向け映画」ということをスピルバーグ神が意識した結果なんでしょう。今回もグロいシーンはありませんでした。
 ただし、主役の大人…めちゃくちゃ多いです!1作目の「ジュラシック・パーク」の主役3人+「ジュラシック・ワールド」の主役2人の5人が主な主役級で他にも密輸パイロットが心変わりしていい人になって一緒に行動したり、謎の学生?が旧主人公たちを助けてくれたりととにかくいい人の大人が多い!そしてほどんど死なない!!!!正直ハラハラドキドキのパニックアドベンチャーという感じはなかったです。でもやっぱり最高だった!!
 なぜならこの映画は「ファミリー映画」だから!!!悪い人は死ぬけどいい人は生き残る!このほうが子供にも見せていいような気がしますよね。(通行人は恐竜の為のごはんということで)「パーク2」のみんなを助けるために頑張ってたのにT-rexに食べられちゃう方が「ファミリー映画…??」ってなりますよね。あれはあれでいい映画ですけども。
 そして子供!前作に引き続き、完全なクローンであるメイジーがこの役目ですが、今までのお約束で考えると圧倒的に影が薄いです。大人が多すぎて…ジュラシックシリーズには子供の冒険活劇としての側面もあるのですが今回はかなり薄めでした。子供が冒険をし、危機を乗り越えて一つ成長する、というまさにファミリー映画の要素が前作の子供を引き継いでいるため、すでに成長してるから、ということなんでしょうか。問題も抱えていますが冒険を通してではなく、本当のお母さん(クローン元)のビデオを見ることで一歩成長したように思えました。
 その代わり子供の冒険活劇部分は大人が引き継いでいます!特にクレア!一人で森に落ちてさまよう姿は子供と変わらない心細さを共感させてめっちゃよかったです!まぁ成長はないかもしれないけど。
 

「ジュラシック・パーク」愛を感じるシーン

「ワールド」シリーズになってから頻繁に「パーク」シリーズのオマージュが見られましたが今回も盛りだくさんでした!
 一番わかりやすかったのが「ネドリーのムース缶」!今作の悪役、ルイス・ドジスン!一番最初に名前を聞いた時「あれ…どっかで聞いたことあるな…ドジスン…だれだっけ…」ともやもやし続けついに終盤、ムース缶を大切そうに見るドジスン。あ!こいつもしかしてネドリーの取引相手か!?と思っていたらみんな大好きなディロフォサウルスにやられてましたね。ネドリーと同じく!あれはわかりやすい上に最高の演出だったんじゃないですか!!私はめっちゃ楽しかったです。最高~~~
 あと飛行機が凍った湖に落ちた後のエレベーターに逃げ込むシーン。ここはわざとじゃないかもしれないですが私は「パーク」のキッチンでの子供たちVSラプトルの所を思い出しました。お姉さんのレックスが両手を前に出し「アーーーーーーーー!!」って叫びながら走って冷凍庫に1匹閉じ込めるシーンや、おたまでラプトルを呼び寄せて戸棚に隠れようとするシーン。かっこいい対戦ではないけど子供ながらに必死に戦ってるのがすごくよく出来てて大好きな名場面です。今作も同じようにかっこよさ以上に必死にできる限りのことをして戦うって感じのシーンは最高でした!
 他にもギガノトとの対峙シーンは「パーク」愛を感じるオマージュまみれであまりにも濃すぎてちょっと笑ってしまいました。

ゲーム「ARK」ファンにはたまらない恐竜たち

 冒頭で語ったように私はジュラシックシリーズと恐竜が好きです。なので恐竜が山ほど出てくるゲームも好きです。特にARKは今作の映画の新恐竜のほとんどが出ています!マイナーな恐竜もARKをやっていればお世話になった人も多いはず!
 ARKをやっていればわかりますが序盤のセーフエリア(小型の草食恐竜が多いエリア)に突如現れるテリジノサウルスの恐怖。まさにあれが映像化されています!おそらく子供が見る恐竜図鑑に載ってるかも怪しい、乗ってても子供はあまり興味を持たないかもしれない恐竜ですが今作で子供の人気も急上昇じゃないでしょうか!!まぁちょっとホラーすぎたかもしれないですが…
 他にもリストロサウルス・ケツァルコアトルス・ディメトロドンなどARKおなじみの恐竜がARKと同じように人間を襲い掛かります!(リストロはARKでは人を襲わないけど)それだけでも見て損はない!最高!


最後のジュラシックシリーズとしての締め

 「ジュラシック・パーク」の原作はサイエンス・パニック・アクションというかなり異色な小説でした。冒険譚としての側面は強いですが文章の量としては「カオス理論」と「遺伝子操作する人間の傲慢さ」を沢山書いていたので子供のころ読むのが大変だったことをいまだに覚えています。
 カオス理論については映画に入っているのは1作目くらいなもので、それよりも命を創造し勝手に価値をつけていく人間の傲慢さのほうがシリーズで強調されています。今作では超巨大化したイナゴの問題がメインでした。イナゴにマイナスの価値を付け、証拠隠滅のために焼却しようとしたがイナゴが強すぎた問題。結論として、今まで恐竜を作り支えていたウー博士は遺伝子操作し有害ではない個体を群れに入れて、遺伝子汚染させることを目標にした、ってことなのかな?この辺りはちょっと理解がしきれてないのでもう1回見に行ってしっかり聞こうと思います。おしえてウー博士。
 今までのシリーズで「自然を人間が管理することはできない」「自然と人間は共生出来ない、自然を守るためには人間は関与すべきではない」というオチが強かったのに対して、今作は完全に「管理することもきっと出来る」「共生もお互いに我慢しながらやればきっと出来る」といったメッセージに変わった気がしました。これは過去シリーズとは全く違ったメッセージで時代の差かな、とも思うのですが、これこそがシリーズの最後、という強い意志も感じました。やりたい放題やったから終わりです!ではなくこの自然との対峙をどうするかの意識も重大な変化だったように思います。
 いろんな見方もあると思うしこれが最高傑作かといえば必ずしもそうじゃないのかもしれないですが、古生物学者が最新テクノロジーの結晶と対峙しすり合わせていく、という構図はめまぐるしく変化する現代の風潮に合わせていく、というようにも取れるのではないでしょうか。

 だらだらとまとまりもなくめっちゃ読みずらい長文になってしまいました。だって好きだから。ちょっとだけ残念ポイントとしてはものすごいいびつな体形をしているギガノトのあの雰囲気を映像として出してなかったことですかね…。ギガノトってなんか全体で見るとめっちゃ変なんですけど基本アップの映像だったのでずっとかっこよかったです。

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