個展を終えて
あっという間に展示終了から1週間たった。
この間にも、誰かにとっての特別な展示やイベントが始まっては終わっているのだろう。そのひとつひとつをぼくは見届けることはできないけれど。
今回の展示も、たくさんの人に同じことを聞かれた。
「しろくまが好きなんですか?」
「絵と言葉はどちらが先なんですか?」
絵を描き続けるという覚悟は、こういった質問に、飽きることなく答え続けるということでもある。想像もしなかったことだけど、どうやらそういうことだ。
好きで好きで、遠くまで見に来てくれる人もいれば、たまたま通りかかって絵を買っていく人もいる。完全に感覚の話だけど、その比率は半々だ。見に来てほしいなと思っても、今回は難しかった人もいる。たまたま見て感動してくれる人もいる。そして、その人が次も来てくれるとは限らない。
この世界のたくさんの特別な瞬間を、見届けることはできないけれど、それでもぼくはただ描くことしかできない。
ぼくの周りを移ろいゆくあれこれを眺めながら、描くことしかできない。
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新しい絵具を買ってしまいます。