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優しい言葉だけ覚えればいい(第九次)

難しくする方が簡単だ。つくづくそう思う。
間違っていないことよりも分かりやすいかどうか。小難しい言葉よりも、たどたどしい幼稚な言葉が伝わることもある。

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でも、簡単か難しいかよりも伝わるかどうか、となると、誰に伝えたいのかということになる。相手をよく知っているつもりでいても伝わらないこともある。よく知らない相手だからこそ、受け入れやすい言葉もある。たどたどしい幼稚な言葉が許される立場だからこそ、届く言葉もある。それしか話せない、という前提なら、たどたどしい言葉も重みが違う。
自分が発するからこそ伝わるのはどんな言葉だろう。

清楚明白
分かりやすい

「清楚」は「はっきりと」。「明白」は「分かる」とか「理解する」というような意味。台湾での展示の時に、英語と日本語のタイトルに加えて中国語のタイトルをつけていた。中国語が合っているか不安だったので、来てくれたお客さんにタイトルがどうか聞いてみたら、「清楚明白」と言ってくれた。中には、ちょっとおかしいと言うお客さんもいたけど。きっとぼくが日本人だから、許されている部分もあったのだろう。

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何も言わないよりも。間違っていても。たどたどしくても。
知っている中で、今の気持ちに一番近い、短い言葉を。

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オオタサトシ
新しい絵具を買ってしまいます。