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優しい言葉だけ覚えればいい(第六次)

どうせイントロを最後まで聞くこともなく止めるのに、アラームの音を好きな曲にした。それでも、と思う。たとえイントロだけでも、そこから好きな歌を口ずさむところまで自分を持っていくことができるのは大きい。だってスタートを切ることが一番難しい。スタートさえ切ることができれば、後はどうにでもなる。

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毎日、一日一枚描く、ということをやめた。7年くらい前だろうか。それでも一年で100枚以上は描いているようだ。小さい作品ばかりだけれど、それでも、自分を認められる最低限のラインはキープしているように思う。

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小さい作品といえど、絵具を絞り出すように自分の何かを絞り出して描いている。タイトルをつける時にも何かを絞り出し、ああこれで今日も穏やかに眠れると床に就く。描き終わったものはもうなかったことのように忘れられて、また、ありもしない何かを絞り出しては必死に表面を取り繕って形にしている。

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それでも、と思う。
小さくても、大きくても。描き始めれば、いつかは描き終わるものだ。ありもしないものも、絞れば後から中身がついてくることもある。何も無いと決めつけると、何も無いままなのだ。

或許你想要多一點溫柔
きっと君は、もっと優しさが欲しい


苦しんでいる時は、決めつけていることが多い。ルールがどんどんと増えて、出来ていることよりも、出来ていないことの方が目に付いてスタートが切れない。何一つ成し遂げなくても、ただスタートを切った自分に優しくありたい。

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オオタサトシ
新しい絵具を買ってしまいます。