続・コーヒー依存症
一念発起によるカフェイン断ちを敢行してから早いもので二週間が経った。
あらすじという程のものではないが、前回はカフェインの離脱症状で偏頭痛と吐き気に見舞われて苦しんでいるところで幕を閉じた。私は患者だった。そういう話だったな。
いくらか軽減されたものの、頭痛はほぼ毎日起きている。寝たきりレベルではなく、頭の横のあたりがツーンとするような不快感がある。
カフェインが締めていた神経が膨らんで、夜に歯痛があるのもちとつらい。それも徐々に減ってはいる。
結論から言うと、かなりいい。メリットがでかい!
まず、寝つきがすごくいい。本当にいつ寝たかわからない。布団の上でスマホを弄って、あんスタ、とかやっているうちに突然寝る。スコーン!と後ろから殴られて痛みを感じる前にバッタリ倒れているようだ。朝目覚めて、煌々と灯りが点いた部屋を見渡し、今何が起きているか整理するところから始める生活が三日ほど続いた(さすがに灯りは先に消すようにした)。
また、その目覚めも、ああ。自然に目が開き、開いた瞬間頭の中がスキッとしているんだ。
ここでひとつ、今までの私の寝起きを説明しておこうか?たとえて言うなら、頭の中に蜘蛛の糸が張った状態である。ネバネバした汚くて一生解けない糸が体と頭の中一面に張り巡らされている。目覚ましはスマホのスヌーズ機能を使っているのだけど、これがまた鬱陶しくも4分おきに鳴る仕様で、
ピリリ……ピリリ……延長!
ピリリ……ピリリ……延長!
ピリリ……ピリリ……延……起きなければ……
ぐちゃぐぢゃ〜グネグネグネ〜だらぁ〜ダラダラ〜〜〜〜目が半分しか開かない〜〜〜
ドサッ(←また布団に転がった音)
グネグネフラフラ…………ネチャッ。
汚い。
汚物が蠢いている。
それで何かを取り戻そうと朝一発目のアイスコーヒーを飲んで、立て直した気になる。こんな生活を十年繰り返したら、そりゃあ体は否応なしに慣れていくというものだろう。だけど慣れていたのではなく、上手に隠していただけ。体の中の若い細胞が一生懸命隠蔽工作をした結果だから。やがては彼らの力も及ばなくなり、内側の穢れが一気に外へと噴き出すのだ。こんな体たらくで長年朝活にこだわっていたのバカじゃないかと思う。
今では夢だった朝活も少しだがこなせるようになってきた。
なにより、一番大きく、そして私が期待を寄せている部分でもあった、PMSが軽減された。本当に嬉しい。これだけでも大収穫だ。私のことをよく知っている人が聞いたらそんなまさかと言うだろう。自分でも信じられないことに、自死がちらついたり鬱屈した気持ちに支配されたりする。実際に行動に移すわけではないので気分的なもので間違いはない。今回はそれがなく、好調に過ごした。夜ひとりで唸ってる分にはいいが、仕事がつらかったので助かった!
次々と結果を出した私は調子に乗って、じゃあカフェイン復活させたらどうなるの?という方向にむくむくと好奇心が湧きはじめる。カフェイン断ちをはじめてたった二週間でまだ完全に抜けきっていないにもかかわらず、実験を行った。せっかちだから。カフェインを断つことでせっかちも治ればよかったのに。
結果は夜、眠れなかった。そして起き抜けの気分は最悪そのものだった。夜に飲んだのが悪かったのか…夢見も悪く、肌の調子も落ちた。たったの一晩で……。
愚か也。今はとても眠い。
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