私、かわいくないもん!日本のかわいい文化と、かわいい至上主義
「ママ、きいて。ママはかわいいのに……。
なんで、ちぃはかわいくないねん!」
小学3年生の娘のちぃは、
最近【かわいい】というものに
目覚めたところである。
これがかわいい。
あれがかわいい。
キャラクターの【かわいい】はよく言っていた。
しかし、最近は、
人間に対して言うようになった。
「〇〇ちゃんはかわいい」
その後に続くのは
「でも私はかわいくない」なのである。
そのような価値基準を、
教えたつもりがなかったので、
これは興味深いなと思ってしまったのだ。
かわいさなんて人それぞれだし、
蓼(たで)食う虫も好き好きである。
そんなことを言ってしまっては、
娘との会話は成立しないし、
娘も納得しない。
小学校3年生が知っている語彙力で
【蓼食う虫も好き好き】を説明するには、
どうしたらいいんだろうか?
私の娘は、私のことをよく褒めてくれる。
かわいいとか、その洋服ステキとか、
表現してくれる。
つまり、娘も褒めて欲しい子なのだ。
だからこそ、私も、
たくさん褒めるようにしている。
「ママ、今日、かわいいね!」
「ちぃだって、かわいいじゃん」
というのが、我が家の通常の会話である。
しかし、かわいいって、
大人に言うのは恥ずかしいのかもしれない。
現在、絶賛35歳。
かわいいという褒め言葉とは、
一線を画したいお年頃である。
正直、きれい、かっこいい、すてき、のほうが嬉しかったりもする。
でも、いくつになっても
かわいいが通用するのが日本である。
かわいいものであふれているのだ。
郵便局にも、くまのキャラクターがいるし、
電車にキャラクターがラッピングされることもある。
街を歩くだけなのに、
イラストを見ない日はない。
世界の人気キャラクター(TitleMax制作、総収益の世界ランキング)を見ても、
1位から10位までに
5種類もの日本のキャラクターがランキングしているし、
世界のミッキーよりも、
プーさんよりもポケモンが上なのだ!
海外では、
日本語の「かわいい」を
「Kawaii」と表記するのも
【日本独特の文化】として
定着している気がしてくる。
とはいえ、私にも同じ時期があった。
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