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キャリア相談50件になりそうです。

キャリア相談を受け出してから1年が経ち、ご相談件数が50件になりそうです(現在49件)。年齢は20代~50代後半までと幅広く、就活相談からキャリアステップアップ相談、キャリアチェンジ、リスキリング相談等、様々なご相談を受けて参りました。一番多いご年代は40代(41%)、次に20代(27%)、その次に30代と50代(共に16%ずつ)となります。相談内容としては、「この先のキャリアについての相談」が最も多く31%。次に「評価やステップアップに悩んでいる」(20%)、「就職先に迷っている」(12%)が続きます。

相談内容
相談者属性(職業)
相談者年代


1.ご相談(20代):「どの職業につけばよいか」・「本当に進むべき道は何か」

20代の約半数が学生の就活相談でしたので、
「就職先をどのように選べばよいのか」(就活の進め方)
「自分に合った就職先をどのようにみつけたらよいのか」
「自分が何をしたいのか分からないし、何が合うのかわからない」
「ESを添削して欲しい、自己PR動画へのアドバイスが欲しい」
「内定をとった複数社からどのように絞り込めばよいか」
といったご相談をお受けしてきました。もともと2014-2018年まで現在所属する会社の人事部に配属され、新卒採用の担当をしていましたので、採用者サイドの見方や心理も交えながらアドバイスしております。
カウンセリングは就活全般の流れからはじまり、自分を知り(自分にとっての「仕事」とは何か、価値観、自己特性掘り起こし等)、インターンに応募、ターゲット会社絞り込み、最終エントリー(ESチェック)、面接(含練習)という各フェーズを約半年強伴奏しながら、内定を取るまで見守ります。
20代の残る半分は社会人になります。
「転職すべきかどうか悩んでいる」(今の会社で成長できるか)
「本当にやりたいことを見つけたいが見つからない」
「このままこの会社に居続けてよいのか。この先のキャリアをどうすればよいか」
「自分に対する評価に納得がいかない」といったご相談を受けてまいりました。

2.ご相談(30代):「新しいチャレンジに挑むべきか」・「ライフイベントとのバランスをどうとるか」

30代のクライアントさんの多くが35才以上でした。35才以上になりますと、いよいよ管理職になっていく年齢になります。管理職の仕事へのアプライに迷ったり、女性の場合ですとライフイベントとの折り合いをどうつけていくか。また、転職や海外で働く等、新しいチャレンジに一歩踏み出すべきか、大きな決断に悩むケースがみられました。
「転職してステップアップすべきか。今の会社でステップアップすべきか」
「海外勤務にチャレンジしたいが、自分のライフイベントも大切にしたい」
「家庭と仕事の両立が難しい」
「この先のキャリアをどうすべきか」

3.ご相談(40代):「本当にやりたいことをみつけたい」

40代のクライアントさんが最も多い結果となりましたが、管理職としてもう一段上のステップに上がっていけるかどうかに対する不安、家族や自分自身に対する悩みが多く聞かれました。特に自分にとっての仕事の在り方、仕事における自分自身の在り方を問い直している姿が共通してありました。これは、いわゆる「ミドルエイジクライシス」と呼ばれるものであり、人生の中盤に差し掛かり、仕事もプライベートもある程度の経験を積んで、今一度、自分自身を振り返る時期を迎えた年代に起こる現象になります。今までの自分とこれからの自分の狭間で、「このままでいいのか」と不安や葛藤を抱え、不安定な状態になることをいいますが、まさにその状態の方々が多くいらっしゃいました。
「家庭の事情から現在の働き方を選択しているもののこのままでよいのか」
「現在の仕事は継続しながら、副業で本来の自分をより生かしたい(今の仕事では、自分を生かしきれないのではないかという悩み)」
「そろそろ”本当にやりたいことをすべきではないか”と思う気持ちが大きくなってきている」
「今のままこの会社に居続けることが自分にとっての正解なのか懐疑的になってきている」
「自分がやりたいことを見失いつつある」

4.ご相談(50代):「セカンドキャリアを探したい」・「まだまだチャレンジしたい」

50代は、プライベートをより充実したい欲求、起業することへの葛藤、リスキリングに対するチャレンジと不安などがご相談としてありました。
「起業したいと考えているが、どのように進めようか迷っている」
「セカンドキャリアを探している。まだまだチャレンジしたい」
「今のまま同じ会社にいるのもよいが、思い切って資格を取り、新たな挑戦をしてみたい」
「子育ても一段落し、これからは自分に投資していきたい」

5.「自己理解の不十分さ」

この1年間、多くのクライアントさんのお話しに耳を傾けてまいりましたが、年代を問わず共通して言えたことがいくつかありました。その1つが「自己理解の不十分さ」です。自分は何が得意で、どんな素晴らしいものを持っているのか。何に興味があり、何が好きなのか。逆に、何に不安や懸念、惧れを感じてしまうのか等、多くの方々が案外気づいていない点が、どの年代にも共通してあったように思えます。そもそも自分で自分自身をどう見ているか、捉えているか、それが良い方向に作用しているならよいのですが、悪い方向(自分に制限をかけたり、物事を悲観的に捉えて、前に進めなくさせている等)に作用しているのであれば、気づいて少しずつ取り除いていけるとよいのになと、聞いていて思う場面が何度もありました。
 この思い込みは「セルフイメージ」(自己認識、自分に対する思い込み)といい、自分は運がいい、自分は運動神経がいい、自分は初対面の人が苦手だといった自分に対するイメージになります。このイメージは、これまでの人生のあらゆるできごとを通じて形成されると言われており、幼い頃に親や先生から言われたこと、成功した経験、失敗した経験などが積み重なる中で無意識のうちにつくられていきます。クライアントさんからお話しをうかがう中で、ご自身が無意識に繰り返し使っている言葉や強調している言葉がありますよとご指摘すると、ハッとして気づかれる場面も何度かありました。
「ご自身のことをそんな風に思っているのですね。」
「そう思うようになったきっかけや経験を教えてもらえますか?」
と尋ねますと、そこから、ご自身の気づきがはじまっていきます。クライアントさんが話す中で、
「そうなんです、私は、〇〇のようになりたいとずっと思ってきたことを今、思い出しました」
「そうそう、本当は、こう思っていました」
「そんなに何度も自分に否定的なことを言っていたとは気づきませんでした」
という、思いや現状に自ら気づいていかれます。

6.「セルフイメージ」は「思考」をつくる

半分の水が入ったコップを見て、あなたは「半分もある」と思いますか?それとも「半分しかない」と思いますか。どちらに反応する人もいるわけですが、自分に対しても、自分は”できる”と思うか、”できない”と思うかで思考、ひいては行動が変わってくると言われています。「セルフイメージ」が高い人は、自分に自信を持て、新しいことに挑戦しやすくなります。しかし、セルフイメージが低い人は、新たな挑戦から自分を遠ざけ、「自分にはできない」といったネガティブな自己評価をしがちになります。
 この「セルフイメージ」は、さまざまチャンスをどう受け止めて掴むかにも影響を与えますし、周囲の人間関係(仕事、恋愛関係)や、将来への希望(職業、収入、地位)、学習意欲も含めて大きな影響を及ぼします。私のカウンセリングでは相談者の主訴を伺いながら、そう思うようになった根元の部分である「セルフイメージ」に関する質問もいくつか織り交ぜさせてもらっています。多くの方々がスッキリした顔で、自分自身を見つけて帰って行かれる姿を見て、この仕事(現在は副業ではなく完全ボランティア)をやってきてよかったなと思います。

「セルフイメージ」が思考をつくり、最終的には行動とその結果に結びついている。

この続きは次回、また書かせていただきます。