僕のヘアスタイルは帰り際に3次元になる
美容師をやっていて、グッとくる瞬間が沢山あるが、最近新しく概念化されたものがある。
お会計を済ませた帰り際に、お見送りをするシーンで、
【作ったヘアデザインが自分の手を離れてその人のものになる瞬間。】
カットクロスをつけて作ってる時や、自分のヘアカタログ用にセットして映える画角を探しながら写真を撮っている時はまだ、自分の手を加えている段階。
この段階はまだ「髪型✖️顔」の2次元だ。
(the髪型)
お客様がお店を出て、笑顔で手を振りながら生活に溶け込んで行く瞬間に、
「髪型✖️顔✖️ライフスタイル」の
3次元になる。
美容師はお客様のリアルなライフスタイルを覗く事は中々出来ない、SNSで見れたとしても、
それはアプリフィルター越しの2.5次元のもの。
だから、
美容師が3次元を見れるのは、帰り際の手を振る瞬間なんだと思う。
勿論、今までもライフスタイルまでイメージしてヘアスタイルを作ってきた。
「友達、家族、恋人に褒められるヘアスタイル作り」
が僕の仕事のスタンスであり、その為に研鑽し、1番自信を持っているウリのつもり。
しかしながら、こと写真やInstagramに関して、僕は2次元の写真ばかり残してきた。
そしてInstagramには、同業達の2次元の写真に溢れていて、2次元の見せ方の上手さやアプローチのマラソン状態。
その競争を戦う気力も体力もなく、そもそも興味が湧かずにいたが、
新しく概念化したこの3次元を記録に残す事で、
僕の仕事がコンセプチュアルになればなぁと思った。
流行りを追いかけるだけのヘアデザイナーじゃなくて、思想や概念を持った仕事をする大人になりたくて試行錯誤しています。
良かったらInstagram見てみて下さい!
@yousukeosanai