函館八幡宮にておよそ83年ぶりの松前神楽
昨日行われた、函館楽所第十二回定期演奏会(会場:函館八幡宮)初めて撮影させていただきました。
松前神楽二座(三番叟・獅子舞)行い、雅楽の演奏(越天楽・納曽利・長慶子)が行われました。
越天楽(えてんらく)は三つの調子を演奏されて、舞楽の納曽利(なそり)一人舞、落蹲(らくそん)が行われました。雅楽最後は、舞楽公演のときに,公演のしめくくりに奏される、長慶子(ちょうげいし)でした。
雅楽は、函館市内の湯倉神社や北海道神宮でも見たり聴いたりしましたが、なかなか聴く機会が少なく毎年行われている定期演奏会にも行けませんでした。また聴きたいと感じていて、函館楽所にも興味を感じておりましたのであらためて行って見ることにしました。
せっかく行くのだから雅楽の演奏を動画で撮影して、配信したいと思い函館楽所さんから撮影の許可をいただきました。会場である函館八幡宮の許可がいるとのことで函館八幡宮へ行き、許可を申請しに行きました。
函館八幡宮で撮影の許可を申請していると、神社職員さんから、ここで松前神楽が行われることを聞いて、ハッと感じました。
函館八幡宮で松前神楽を行うのは80年以上前のことで、その瞬間を見ることができる。職員さんは、以前からの知り合いで、祭りの助勤でも顔見知りでしたので、当然、私が松前神楽の取材であると思っていたようですが、こちらの方は、無意識で「雅楽の取材」ということで訪問したのでこの事実に驚きました。
家に帰り、調べて見ると確かに昭和十一年くらいまで函館八幡宮で職員に松前神楽の研修を行っていたようです。職員の転勤で伝承を維持が難しくなったようです。雅楽演奏終了後、神社職員さんに聞くと、昭和十一年前後に、全国の神社で「浦安の舞」が行われるようになったのを機に行われなくなったようです。
松前神楽の歴史、函館八幡宮の歴史を振り返り、その瞬間に立ち会えるのは嬉しいものでした。松前神楽が終了し、雅楽の演奏中に、雨の降る激しい音の中、大きな雷が鳴りが拝殿の中でも聞こえてきました。この80数年ぶりの松前神楽を歓喜するような現象も加わり、心地の良い空間を味わいました。
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