【痛恨】FTX破綻の教訓
仮想通貨取引所であるFTXがついに破産申請をしました。
ホントに残念ですが仕方ありません。
今回の事件から感じたことは多いですが、やっぱり以下ですね・・
・仮想通貨の世界では法規制が緩く、その分ユーザーが自分でリスク管理をするしかない。
・仮想通貨は皆が「期待値」で買っているものであり、実体資産としての裏付けがないため、一旦流動性の問題が発生すると一気に信用収縮が起こる。
そして、自分が被害者になることなど全く想定していなかった私自身の甘さをつくづく痛感しました。
1. 仮想通貨の世界では法規制が緩い、というか規制がほぼ無い
今回FTXがやっていたことは、顧客からの預かり資産を勝手に他の運用につぎ込んでいた「使い込み」です。
更に、FTX自身が発行したトークンを担保に資金調達しており、まぁ言ってみれば自転車操業に近いものがあります。
こんなことをやっていれば、FTXはいずれにせよ破綻していたでしょう。
FTXのCEOは20代で時代の寵児となり莫大な富を得ました。非凡な才能があると多くの人が認めていたんです。
ただ、実際は顧客の資産に手を出し、得た利益から政治家へのロビー活動をして会社規模を大きくしてました。
アメリカでは政権党である民主党に多額の寄付をしていたらしいです。
なぜ?
それはビットコインをはじめとする仮想通貨はマイニングが必要で、それは大変な環境負荷やエネルギー消費を引き起こします。
環境保護を唱える民主党にとっては、その意味で批判の対象となるわけですが、ロビー活動を上手くやって、FTXをはじめ、仮想通貨業界は、事業を拡大してきました。
もちろん、今回のFTXのような悪事を働いている会社は少ないでしょうが、FTXが最後だとも思いません。
今後、仮想通貨についてグローバルな法規制の議論が出てくるでしょうが、やはり証券や銀行などの業界と比較すれば仮想通貨業界の法規制や情報開示のレベルは全く不足していた、ということではないでしょうか。
今回のFTXの破綻のきっかけも、FTXや親会社のバランス・シートがリークされたことにあります。
つまり、リークがなければ今もFTXは事業を継続していたわけです。
ちょっと怖い話。
もしかしたら、他の取引所もレベルの差ことあれ、似たような感じかもしれません。
ただ、一つはっきりしているのは、今回の事件は会社のガバナンスが悪かったわけで、仮想通貨やブロックチェーン自体の技術的な素晴らしさには全く変わりはなく、将来性も揺るがない、という事。
ですので、私は仮想通貨の投資も止めませんし、まだまだ勉強していきます。
ただし、どこに預け、どう運用するかは方針を考え直さないとダメですが。
こんな一件が起こった以上、個人投資家は常に情報に目を配り、「これって怪しいなぁ」という事に気付く感覚を磨いていくことが必要ですね。
2. 仮想通貨は、流動性の問題が発生すると一気に信用収縮が起こる
FTXの問題が明るみになって、破産申請に至るまで、たったの一週間!
こんなスピードで事態が動くのも仮想通貨の世界ならでは、とも言えます。
FTTというFTXの発行するトークンの価値があっという間に下がり、FTTの価値=FTXの会社価値であったため、FTXは一気に信用棄損の餌食に。
このあたりが仮想通貨業界の脆弱さ。
なにせ、仮想通貨自体はデジタルのプログラムに過ぎず、何か実体的な価値があるわけではありません。
同じ資産として、金(ゴールド)のように何かの製品材料として使えるわけではありませんし、また、株のように会社の事業実績が裏にあるわけでもない。
単に、そのデジタルのプログラムが将来により価値が出るだろうという「期待値」があって買われているのです。
そういった実体としての価値に裏付けれれていない場合、この「期待値」が消えてしまったときには一気に逆回転が起こり、誰もが売り逃げに殺到。
FTXもあっけない幕切れでした。
3.私のBlockFi口座もダメそう
仮想通貨レンディング会社であるBlockFiは、私が1万ドルの資金を預けている会社です。
BlockFiは、FTXから300億円もの融資枠を提供を受けており、また、FTXが買収する予定にもなっていました。
今回のFTXの破綻により、BlockFiも今は出金ができない状態です。私の1万ドルも口座に残ったまま。
BlockFiはどこかが救済するのか、FTXと同様に破綻するのか。
私は正直なところ破綻ではないかと思っています。
そうなると預けた資産も返ってはこないのでしょう。
高い勉強代となりますが仕方ありません。
FTXに悪い噂が出た段階ですぐにBlockFiから出金すれば良かったのですが、甘く見てたので完全に自分のミス。
全財産を失ったわけではないので、またやり直せばいいだけ。
もっと仮想通貨マーケット全体を勉強して、投資は継続していくつもりです。