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ビットコインは壮大な詐欺なのか?

ビットコインのような新しいモノは世の中に浸透するまで時間がかかるものですし、それを全く信じない人がいるのも良く理解できます。

私自身はビットコインは時間をかけて、資産として永続的に価値を上げていると信じている派。

ただ、ビットコインには本質的な価値がない、と言う人たちの意見も理解しておくことは大事ですので、今日はそれらをまとめてみました。

主張1. ビットコインには「通貨」としての価値がない


ご存知のとおり、ビットコインは仮想通貨の一つです。

仮想通貨というぐらいですから、ビットコインも「通貨」としての役割を果たしていないといけない、という話は理解できます。

では、通貨とは何か。

それはモノを買うための手段です。私たちが普段スーパーで買い物をするときに支払うのが通貨(日本円)です。決済手段といってもいいでしょう。ですので日本円を通貨として疑う人はいませんよね。

では、今ビットコインは通貨であることを証明する「決済手段」として成立しているか?

普通の人は「ノー」と答えるでしょう。一部のネット・ショッピングなどを除いて日本でビットコインで買い物をできるお店はほとんど無いですし、世界的に見ても状況は同じです。

ビットコインを法定通貨にしたエルサルバドルでさえ、まだ米ドルでの決済が多いのです。ビットコインで支払えるシステムは作ってあっても人々が利用しないのです。

ひと昔前、日本でビックカメラがビットコインでの支払いサービスを始めたときは同じようなお店がどんどん増えるのかな、と当時私も非常に興味を持っていました。街のあちこちで携帯をピッとして、ビットコインで支払う、みたいな感じを想像していたのです。

あれから数年、どうだったでしょうか?結果は皆さんご存知のとおり、広がりは起こりませんでした。

まぁ、理由は考えてみれば当たり前。

① ビットコインの価格の変動が大きすぎる
② ビットコインは投資対象として購入されており、ほとんどの人が普段使いせず、保有したままにする

ということです。

①については、ビットコインの価格は上にも下にの振れ幅が大きいので、そんな中で買い物をしても、タイミングによっては買った側は損をした感覚になることもあるでしょう。

そもそも売る側もビットコインでいくらにするか、値段の決め方が難しいでしょうし、買う方もその値段が適正なのか、判然としません。

②に関しては、現状でビットコインを保有している人はガチホで将来の値上がりを待っている人たちか、短期で売買をして利益を得ようとしている人たちなので、いずれにせよ、ビットコインでモノの消費をする目的では保有していません。

これらを考えると確かにビットコインは現状では「通貨」としての役割は果たせていません。

主張2. ビットコインには「コモディティ商品」としての価値もない


ビットコインを金・銀のような希少鉱物であったり、木材、トウモロコシ、石油といったような、いわゆる「コモディティ商品」と同列とみなす考えがあります。

ビットコインが「デジタル・ゴールド」と呼ばれ、よく金と比較されることからも分かります。

ただ、ビットコイン否定派は、これらも間違っていると主張します。

なぜなら、金や銀、木材やトウモロコシなどの商品は、それらを使って実態としての価値のあるモノ生み出すことができる点がビットコインと決定的に違うからです。

確かに、金は工業製品の材料として使われたりしますし、木材や石油なども加工して様々な製品になり物理的な価値を生み出します。

一方でビットコインは何かというと、「ネット上でやり取りしているプログラムの一部」にすぎません。ビットコインを物理的に加工して製品にすることもできませんし、そもそも目に見えないですよね。コンピュータ上で動いているデータなのですから。

このことから、ビットコインがコモディティ商品としての物理的な価値がない、というビットコイン否定派の主張に対しても反論するのは困難です。

主張3. ビットコインには「株式や債券」が持つ証券としての価値もない


昨今、ビットコインは投資対象として広く認知され、多くの投資家の投資ポートフォリオの一角を占めるようになってきました。

ビットコイン以外で投資の中で一般的なものといえば株式でしょう。さらに、債券なども組み込まれるケースが多いです。

では、同じ投資対象となっている「株式や債券」と「ビットコイン」は、同等の価値を持っていると言えるでしょうか?

ビットコインが無価値と考える人たちの主張はこうです。

「株式や債券は、それを保有することにより、それを発行している会社の権利を買っている。株式は実際の企業活動が生み出す利益からの配当があり、債券についても企業活動が原資となっての利息が支払われる」

「一方で、ビットコインはその背後に事業活動があるわけではなく、実態としての経済活動から生み出される価値の裏付けが全くない」

これらの主張に対して、正直なところ反論は難しいです。

そもそも株や債券とビットコインを同じ土俵で比較することの是非もありますが、少なくともビットコインに事業活動に紐づいた価値があるか、と言われれば無いと答えるしかありません。

この3つの主張は、ビットコインに価値が無いと考える人たちの論拠になっていますが皆さんはどう感じたでしょうか?

モノにはそれぞれメリットとデメリットがあり、それを全体的に捉えて価値を量る必要があると私は考えます。

ですので、ビットコインにも多くの有用な点があり、無価値であるとは思いませんが、何がビットコインの本源的な価値は何か、という問いに対しては、自分自身で納得できる答えを見付けるしかないでしょうね。



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