[2023/4/23更新]
「モデルナが新型コロナの遺伝子特許を申請していた」は誤り。僅か19塩基の一致では偶然性が高く、自然界で同様の配列は他でも見られる為、全くのこじつけである。根拠とされた論文の著者自身が否定している。複数のファクトチェックがFALSEと判定。
【解説】
Bala Ambati氏の論文(2022/2/21)を根拠に、DairyMailが「モデルナが新型コロナを作った」と拡散したもの。「一致する確率は3兆分の1」とするが、この僅か19塩基の配列コードは、新型コロナ固有のものではなく自然界にランダムに存在する。例えば「鳥の一種の真核生物、バクテリア、チンチラ…」とHealthFeedbackが記載している。このような短い塩基配列であれば多くの生物に共通して存在している。たまたま設計した人工の塩基配列と同じだったので、これも設計されたものだと思い込み、自然界に唯一無二のものとして単純に確率計算したと思われる。著者のBala Ambati氏自身が「偶然である可能性を理解している。これは”Research”ではなく”Perspective“なので議論の喚起が目的」と言及している。
モデルナの遺伝子特許と僅かな塩基配列が一致することをもって、新型コロナウイルスが研究機関からの流出や人為的な創作だとするのは誤り。
【追記】
ワクチンや治療薬の有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。