「ロットの組合せで死亡率100%」は誤り
[2024/10/14更新]
「ロットの組合せで死亡率100%」は誤り。浜松市のデータを調べたら特定のロットの組合せで接種すると100%死亡したというもの。これは「2回目接種止まり」の数値だけを母集団とした過少分母の誤魔化し。その証拠に厚労省の全国データを見れば他のロットと死亡率に差はなく危険なものではないとわかる。
【解説1】
「ET3674→EY2173の順番で打った人は100%死亡していました」は誤り
これは母集団を「2回目接種止まり」に限定した過少分母の誤魔化し。その2つのロットを順に接種した後も元気に3回目を接種した人たちが多くいるわけで、その人数を分母に加えなければ正しい死亡率の計算にはならない。
全国データはある。厚労省のロット別副反応疑い報告データで見れば、他のロットと比べて死亡率に差はない。ET3674、EY2173、どちらも危険なロットではないとわかる。
【解説2】
「1回目(ET3674)で止めた方も100%の死亡率だった」は誤り
これも「1回目接種止まり」に限定した過少分母の誤魔化し。全国でET3674の納品数は約84万回分なので、死亡率100%が本当なら、33回しか使わず残りを廃棄したか、あるいは全国で84万人の死亡者が出ているか、どちらかでないとおかしい。ちょっと考えただけで死亡率100%は嘘だとわかる。
【解説3】
「EY2173とFA5765の死亡率に強烈なロット差がある」は誤り
厚労省の全国データでも、死亡率は初期に高く、後になるにつれ低くなる。これは高リスク者から優先接種したから当たり前。
浜松市の例で見ても、EY2173は長期療養者から優先接種が始まった頃、FA5765は80歳以上の元気な高齢者の接種が始まった頃、FH0151,FH3023は一般接種の頃のロットである。接種者の属性が違うのだから死亡率も違って当たり前。
全てのロットで死亡率の数値が異常に高いのは、これもまた「2回目接種止まり」に限定した過少分母の誤魔化し。元気に3回目を打った人が省かれたら、残りの死亡率が跳ね上がるのは当たり前。
厚労省の全国データで見れば、それぞれ同時期の他のロットと比べて死亡率に差はない。EY2173、FA5765、どちらも危険なロットではないとわかる。
【解説4】
年間で75人死亡なら、何ら多くない普通の死亡者数である
ET3674は4/16出荷開始なので、浜松市では初期の優先接種である長期療養者や80歳以上の施設入居者に接種されている。
全国の2020年死亡率は、80〜84歳4.327%、85〜89歳8.133%。
そのロットの組合せの死亡者が75人なら、死亡率5%として(実際にはもっと多いと思われる)、その組合せで接種した人は1,500人程度いたことになる。これは浜松市の80歳以上の人口75,206人から見れば普通にあり得る数字である。
75人の死亡は、老衰等も含む全死因の死亡者数であるから、何ら多くない普通の数である。ワクチンの影響とするのは無理がある。
ワクチンのロット差のデマについては以下の記事を参照ください。
【追記】
ワクチンや治療薬の有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。