「囮取材でPfizerのウイルス変異実験がバレた」は誤り
[2023/4/23更新]
「囮取材でPfizerのウイルス変異実験がバレた」は誤り。動画を丁寧に観れば、会議の話だったり、変異実験ではないとわかる。登場するPfizer社員も開発者ではなくM&A事業担当で、その発言は全て伝聞で信憑性に欠ける。Pfizer社から否定する声明が出ている。
【解説】
“Project Veritas”がPfizer幹部を囮取材で隠し撮りした映像がネットで公開され、Pfizer幹部が「ウイルスの変異を実験している」と発言したことから、Pfizer社がワクチンを売る為に自ら変異ウイルスを作っているとのデマが拡まったもの。
切り取られた細切れのシーンを繋いだ動画なので実際の発言の流れが掴めないが、丁寧に観ると恣意的な編集に誘導された誤解だとわかる。
1. そもそも獲得免疫を回避する変異を先回りしてワクチン開発できないかと検討している話
2.実際に研究しているのではなく会議内での議論の話
3.猿でウイルス変異させるというのは彼が思いついた方法論を説明しているだけの話
4.現在進行中というのは薬剤耐性出現の試験の話
隠し撮りをした“Project Veritas”は、誤報や誤解を招く映像の投稿で悪名高いサイト。過去に投票用紙の現金化詐欺やmRNAワクチン被害等、多くの誤報が指摘されている。
隠し撮りされたPfizer幹部とされるWalker氏の役職は「研究開発・mRNA科学戦略ディレクター」とあるが、職務を確認すると事業開発を担当する事務職である。本当のPfizer社員だとしても、ワクチン開発に直接関与しない者が社内情報で話した可能性が高い。
ウイルスを金の成る木と言ったり、Walker氏の話振りや態度は決して褒められたものではない。つまるところ、軽率な一社員が、悪質な動画サイトの囮取材に引っ掛かり、部外者なのに社内で聞き齧った情報を自慢気に喋っただけという、信憑性に欠ける動画だと思われる。
ネットで拡散された動画は、恣意的に強調したい同じシーンが繰り返し使用され、仮定なのか事実なのかもわからない、誤解を与える編集になっている。
切り取られたシーンの前後を照合し、編集前の実際のインタビューの流れを可能な限り再現したものを以下に示す。
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【追記】
ワクチンや治療薬の有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。