挽歌
幽霊人間はさ、改札を通る時にお金を取られるのかな。さァね、そんなことわからないよ。除霊にだっておかねがかかるんだから、きっと取られるんじゃないのかなァ。
もしも非常口のピクトさんが、出口じゃなくて入口に戻ろうとしていたのならば、どうしよう。大いなる自己犠牲。
未来ある若者の、筆が私に刺さる。彼女らが木炭の煤を指で弾くたびに、私はダーツの的になる。
M.Cーーーー マイ、チェーホフ。
彼は私のチェーホフにはなりえなかった。
挽肉の豚は、屠られた後にあの処刑台みたいな機械で糸ミンチにされるのか。残酷だね。そんな可哀想な豚たちのために捧ぐ歌。
「死にたい」、を超えてこない美味しさのたこ焼き。ちょっと冷めてた。
非接触型体温計の「サイシコウシテクダサイ」の声は、「再思考してください」という人類へのアンチテーゼかもしれない。考えすぎかも。
青二十才。赤子の自分。
愛煩い、愛患い。一度罹ったらもう治らない、不治の病。
魂の重さが21グラムだなんて、ちょっと待ってよそれは軽すぎやしませんか。
いつか蛇になったとしても、きっとあなたの元に向かいます。