【JICA海外協力隊】 エルサルバドルの今 #5
スチトト語学研修終了
1月14日(火)、スチトトでの4週間の語学研修が終了しました。
語学研修は、単にスペイン語の文法や会話を勉強するだけではなく、エルサルバドルの社会や文化の知識を深める場でもありました。授業の話題は、料理、家族といった日常生活から、ギャング、移民などの社会問題まで様々。
エルサルバドルの代表的な料理「ププサ」を作ったり、スチトトの伝統技術である藍染をしたり、墓地を訪れてエルサルバドルのお墓・葬儀事情を学んだりと、体験型授業も盛りだくさんでした。
先生は献身的で、体調を崩した時には、病院に同行してくれるなど、授業以外でも私たちを支えてくれました。
この学校には、JICA海外協力隊の他に、アメリカやヨーロッパから一人で来て、スペイン語を学んでいる人もいました。ちょっと変わった所でスペイン語を勉強したいという人に、この学校はお勧めです。
¿Jugamos?
スチトトでは語学研修に加え、ホームステイも印象深い経験となりました。エルサルバドル人の家族と、文字通り、衣食住を共にする生活。当初は不安でしたが、終わってみると、予想以上にホストファミリーと良い関係を築けたのでは感じています。
私のホストファミリーは、祖母、娘、孫の3人家族。祖母と娘の話すスペイン語がほぼ理解できず、表情や言葉の強弱で話の中身を推測することもしばしば。そのような中で、6歳になる孫とは、言葉は全く不要。毎日のように彼からは「¿Jugamos?」(遊ばない?) と誘われ、サッカーボール遊びをしたり、日本の漫画「ワンピース」の動画を見たりして過ごしました。
彼は、まさしく「エネルギーの塊」のような子。とにかく、じっとしていられない。食事の時は、食べ物を口の中にいっぱいにして急いで食べるので、娘(彼の母親)に「ルフィーのよう」と言われる始末。祖母や娘からは、叱られてばかりですが、大きな愛情も注がれていることは側から見ていても感じられました。
ある意味、私のホストファミリーは、彼を中心に回っていました。彼とたくさん遊ぶことができたお陰で、家族全体としての関係も、より深められたと言えます。
この先、「小さい頃、よく遊んでくれた日本人のおじさんがいたなぁ」と彼が覚えていてくれたら、これほど嬉しいことはないです。これからも彼の成長を見守っていければと思っています。