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ティール組織は進化形

ティール組織をイメージしながらマネジメントしていて思うのは、ティール組織というのは突然変異ではなくて進化形なんだなということ。

本では「レッド→アンバー→オレンジ→グリーン」この次の進化形として「ティール」があるとしています。簡単にそれぞれの色の説明だけしておきますと、

レッドは力での支配。小さな子どもに叩いたり、怒ったりして恐怖で躾をするあの感じ。多くの子育てはレッドから始まるのではないでしょうか。少なくともうちはそうでした。

アンバーは年功重視。お父さん、お母さんの言うとこは聞きなさい。お兄ちゃんやお姉ちゃんを敬いなさい。という年齢による支配と権威付け。口答えすると「へ理屈いうな」という理不尽な口撃にあう。

オレンジはインセンティブ制。掃除したらお小遣い上げる。テストでいい成績とったらゲーム買ってあげる。権威が効かなくなってきて、お金にものを言わせ人参ぶら下げて子供を動かそうとする。

グリーンは家族経営。子供も高校生や大学生くらいになってくるとサンタさんも信じなくなり、親の話もろくに聞かず、アルバイトなんかもしだすと家族間での適度な距離ができ、親子ながらもフラットな関係になる。これを「家族への進化」というのが興味深い。

ティールは協調分散。子供が就職して家を出て、それぞれの家族を持ち、お盆やお正月に集まる程度。家族の絆はあるので困ったときには助けてあげる。ただ親がやれることは限られていて、飲んで説教にならないように気をつけて、あとは親がいなくなっても生きていけるよう祈るだけ。

逆にわかりにくいかもしれませんが…だいたいこんな感じかと思います。興味ある方は、下のリンクの記事を読んでください。

何が言いたいかというと、それぞれの段階でそれぞれの組織の良さってあるんですよね。そして、それは環境、特に子供の成長に伴って進化していく。言い換えると、その進化はある意味「子供が創り出している」とも言えるわけです。保育園に行く前の子供がいきなり「ティールでちゅ」とはならないと。

企業だと、働いているメンバーがその組織の良さと制度疲労を認識し、改善して次の組織に進化していくような声を上げていく。マネジメントは、その進化の方向性を認識して、その声を受け入れて組織を進化させていく。そういうステップが必要なのかなと感じるんですよね。

誤解を恐れずに単純化すると、ティール前とティール後で全く違うのは、ヒエラルキーと権限の有無なんじゃないかと思うんです。組織論を研究しているわけではなく、ただただ経験からだけなので説得力ないかもしれませんが、権限には責任が伴うので、ティール前のマネジメントは意思決定に責任を負うはずなんです。メンバーはその良さを享受すべきなんです。マネジメントはその覚悟を持つべきなんです。そして、その良さを享受しつつ、マネジメントがボトルネックになるのをティール化させていくのかと。

「意思決定と責任」の良さを理解しないままティール化しようとすると、収集のつかない議論が結果的に感情の溝をつくり、絆さえなくなることになりかねないかなと。

これも昭和世代で、それぞれの組織を知っているが故に感じることで、これからの若い世代の子たちは、突然変異を起こしていくこともあるのかもしれませんが、理想をお互いが認識しつつ、歴史の実習みたく経験してみても、先が見えない中で先人が経験した時間に比べれば、急がば回れって感じでいいのかなと思います。



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