「あの街」が「この街」に変わるとき

今日の全社ミーティングはみんなでチーズケーキを食べながら進めている。

代表がチョイスした「鳥のさえずり」のBGMを聴いていると、森の中で過ごしてるような清々しさがあって忘れそうになるが、一応これでも仕事中だ。

新しい仕事の世界に飛び込んで1カ月。今までほとんど降りる事もない「あの街」だった場所が、この1カ月のうちにいつしか「この街」になっていく感覚は、いつになってもなんだか不思議。

「あの街」が「この街」に変わる境目がいつだったかと思い返すと、そこで起きる出来事を自分ごととして受け止めるようになった時じゃないかと思う。

わたしはここでやっていく。

実感が湧いたあたりから、気づくと「あの街」ではなく「この街」という言い方に変わっているんじゃなかろうか。

「働く」を自分ごと化する

働き始めてたった1カ月で仕事や職場を取り巻く環境を自分ごと化できるって、我ながら大したもんだ。それもひとえに、私らしさを受け入れてくれるような職場環境だったり、この人のもとで働きたい!と惚れ込むような人と出会えたおかげである。なんとありがたいことだろう。

福利厚生で電気土鍋炊きの白ご飯が食べられるのをいいことに、会社のミニキッチンに食材を持ち込んでおかずを作ってみたりとか、新入社員向けのマニュアルをもっとこうしたほうがいいとか……
そんなアイデアも寛容に受け入れてもらえる自由で風通しの良い職場だ。
みんな家族の様で、まるで家にいるみたいな居心地の良さがある。

会社の空気が良くなるような取り組みをいろいろ思案ながらみんなで同じ釜の飯を食らい、「やっぱこういうの考えるの好きだなぁ」と嬉しくなる。

ブランディングとはなんぞ

先輩ディレクターや、時には代表と一緒に提案で駆け回ったりコピーやデザインを生み出すべく頭を悩ませているうちに、少しずつ少しずつ、ブランディングというものが分かりはじめた。

なにが分かったって、ブランディングって奥が深くてちょっとやそっとじゃ理解しきれないということが分かった。

つまりまだまだ何も分かっちゃいないんだけど、「ちょっと齧ったくらいじゃ分からないということがわかった」だけでも何となく収穫なんじゃないかと思う。根がポジティブなので。

余談だが、職場がある青山の街を自分ごと化できた一方で、引っ越したての大森の街はまだまだ私にとって他所の街だ。自分の家ですら、お邪魔しまーすという気分になってしまい、ひとり正座でもぞもぞしている。

この週末は私っぽい色のラグとカーテンを買いに出かけよう。部屋を私っぽいものでいっぱいにして、自分の部屋として我が物顔で闊歩できるように。

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