生きるとは
※今回心のまま書いているので、文章めっちゃめちゃでしたらすみません。
死ぬほど苦しかった中止
本日情報公開されました、「空の匣庭」teamCANAANとteamARKADIA。
teamARKADIAは「空の匣庭」シリーズの新作。
teamCANAANは私の団体ProjectAmythosの旗揚げ公演で中止になった演目です。
六行会ホールの旗揚げなんて前代未聞。
そんな前代未聞の挑戦に、私は2022年の頭から動いておりました。
スタッフさんを集め、費用を借入し、物語の構想、キャスティング、助成金の申請資料の作成。
ProjectAmythosは私しかおりませんので、全て自分一人でやってきました。
過去一度だけ朗読劇をやっただけで、舞台の経験なんてなかった私が一人でいきなり六行会ホールなんて無謀だと散々言われても
「ちまちまやってるより毎回勝負をかけたい!」とゴリゴリ企画を進めておりました。
teamEDENとteamCANAAN。世界観を同じに全く別の物語を展開するなんて今考えても普通にやるより大変です。
そんな中、六行会ホールの人も「旗揚げでうちを使うなんて本当に初めてだし、大したもんだよ」とホールを使う上で色々支援して頂き
スタッフさんも私の質問攻めに沢山答えてくださったり
事務所の方々もお忙しい中早く対応してくださったり
キャストも私が慣れてない部分を支え、忙しい中協力して頑張ってくれました。
企画補佐の倉垣まどかはマジで入籍を考えるくらい支えてくれて…もう倉垣さんの方に足を向けて寝れないくらいです。笑
もちろん、たくさんの事に振り回されることもありました。
私が何も知らないのをいい事に色々誤魔化されたり。
旗揚げしたばかりの弱小団体だからとぞんざいに扱われたり。
よくわからん理由で悪者にならなきゃいけなかったり。
実は大変だったのは仕事面だけではありませんでした。
プライベートではありますが、祖母と祖父の体調が急変。
祖母・祖父は稽古中に立て続けに死去。
しかも祖父の葬式は私の誕生日の12月15日でした。
稽古場に喪服で出て、みんなに誕生日をお祝いしてもらい、稽古中に葬式に向かうというメンタルジェットコースターを経験。
嬉しいと苦しいと悲しいが毎日あって…どっちかというと苦しいと悲しいが9割締めていました。
嬉しいのは稽古場でキャストのみんなが素敵に私の作品を作ってくれていたのを見た時だけだと思います。
キャストの皆も私の家庭の事情と一人でやる大変さを考慮して、沢山労ってくれました。(まじでありがとう大感謝一生愛してる)
もうこれでもかというくらい苦しかった…プライベートのことも相まってメンタル・体力のHPはあの時ほぼマイナスでした。
自分でもよく生きていたなと思います。
誰もやったことないことへ挑戦中の所に、プライベートの事情も雪崩のようにやってきて
家で一人でいる時は「皆に迷惑だからいなくなっちゃおうかな」みたいな事も沢山よぎりました。
それでも、目の前で頑張ってくれているキャストがいる限り、作品を届ける限り這いつくばっても進み続けました。
teamCANAANの最後の通しを見てボロボロに感動して泣いて、「さあ!いざ劇場へ!」
体調不良のキャストが三人出たと連絡がはいりました。
最初は一人。代役を立ててでも押し通したい。
二人目。二人でもまだ代役でなんとかいけないか。
三人目…それでもまだできる。
新型ウィルスの検査は体調不良者も含めて全員陰性。
体調不良者が出た後再度検査をしても全員陰性。
体調不良は誰のせいでもない。自己管理不足だとも思わない。
ウイルスや健康被害はいつどこで、どうなるかなんか誰にもわからないのだから。
でも、お金のこともある。
それに、teamEDENだけやるんじゃこの企画の意味がない。
やるしかないし、やらなかったら・・・今までの私の努力は何になるのでしょう。
だってあんなに苦しかったんだぞ?あんなに色々準備したのに…。
幸いにも代役してくれそうな人も見つかった。
やれるよ!体調不良のキャストには申し訳ないが、きっとできる!!
それに、今から中止したら予約したお客様はどうなる?
宿だって取ってる人いるかもしれない。そう考えるとやっぱりやるしかない!!
なんとか作品を届けるんだ!
…でも、待てよ?…今私暴走機関車なのではないか?
自分の苦労をこれみよがしに掲げて、お客様の安全やキャストの気持ちを大きく無視している気がする。
そう思い、キャスト・スタッフに相談しました。
そして冷静さを取り戻し、様々な意見からteamCANAANのみの中止を主宰として判断しました。
teamEDENの場当たり後。EDENの皆に相手チームの中止を馬鹿みたいに泣きながらお伝えしました。
SNSでも発表し、たくさんの労いの言葉と、たくさんの批判をもらいました。
誰だって好きで中止にしたわけではない。
それでも、何か事業を進める事において批判がくるのは当たり前。
ありもしない事も勝手に想像されたりもする。
ギャラを全く支払わない奴かもとか、キャスト大事にしてないとか、色々言われました。
なんの事実も、証拠もないのに。
でも、それが事業のトップをやるということ。
今考えれば、公演中止への批判以外でそんな事言う人たちは、自分で何かを成し遂げる力もなく暇なんだなーと思えるのですが
当時のメンタル状況的にも、あらぬ批判の言葉がさらに心を削りました。
むしろ地獄はここからです。
まずは各事務所さんとの今後の対応のやりとり。
特典をどうするか、グッズはどうするのか改めて許可取りしなきゃならないし、チケットサイトと色々金銭面やお客様への文言などのやりとりを相談しなきゃならない。
助成金の申請の調整。
teamEDENに出演していた私は、自分の出番の合間に事務所さんに電話したり、ひたすら書類をさばき、カーテンコールでは頭が真っ白の状態でした。
teamEDENの公演が終わっても、一息なんかつけず。
早く対応したくても年末年始はチケットサイトさんも事務所さんもお休みで進まない。
満身創痍で無理やり2月に全てを終わらせました。
リベンジ
以上のことから分かる通り、本当はもう一回やろうなんて私思わなかったんですよ。
だってももう疲れたし。
体力もメンタルも全部終わってる。
また何か必死にやっても、別に誰も私の事なんて見てないし。(ネガティブゾーン突入)
キャストには「必ずまたやろうね」なんて言ったけど。
それができる体力が本当に残っているかと言われたらもうない。
teamEDENはやったわけだし、旗揚げで華々しく散るもの悪くないかもしれん。
そう思いながらデータ整理していた時、teamCANAANの通し動画を見つけました。
「最後に思い出にひたるか」なんて思って見てたら…そこにいるキャストたちの美しさにやられてしまいました。
単純ですが、本当にそれだけ素晴らしかったんです。
まだ詳しくはいえないのですが、最後の方のシーン。
ダブル主演であるサリエル役高橋茉琴とヨフィエル役の持田千妃来の二人っきりのシーン。
そこに至るまでのキャストの力や、想いと物語をしっかりと受け止めて演じている二人を見て、ただただ涙がでてきました。
…私はこれをこのまま無くすつもりでいた自分を、ものすごく情けなく思えてきました。
もう一度やろう。
これでダメだったらきっとダメ。
でも、このまま負の部分を抱えたままではいけない。
そうだ、もう一作品つくろう。
teamCANAANのテーマ。「生きるとは、選び続けること。」
私たちは沢山の選択の連続で「中止」を選択した。
でもその「選択」は沢山の人の時間や心を奪った。
「生きるとは、奪い続けること。」
それらは=でありながら≠でもある。
この2作品ならきっとteamCANAANももっと深くなる。
そうしてできたのが、teamARKADIAです。
最後に最高の「匣庭」を
この公演に向けて「朗読劇」もやり、なんだかんだでちょっとしたシリーズ化をしていた本作。
もちろん、今回初めて見る方も大丈夫なように作品作りをしております。
大きな匣庭シリーズとしては一旦今作で終わりにしたいと思っています。
あの中止で一度メンタル崩壊してから、なぜだか沢山物語が浮かぶので…そちらをどんどん発展させるためにも「匣庭」の世界を閉じ込めます。
好評だったらまたこじ開けるかもしれませんが笑
最後だと思い、全力で今もなお、取り組んでおります。
teamCANAANではスケジュールや個々の都合で全員続投とはなりませんでしたが、新しい顔ぶれが揃ってさらなる発展が見えて今からたのしみです!
teamARKADIAは私の憧れの人たちや、お馴染みの人たちが揃い。CANAANにも負けない作品作りができるメンバーが揃いました!
メンバーが豪華すぎて目眩がしますが…踏ん張って取り組みたいと思います!!
今回もAmythosの発展だけでなく、各キャストの未来にとっても良い物になれるよう尽力いたしますので
劇場にて皆様のお顔が見れたら嬉しいです!
チケット発売は3月2日(土)21:00〜です!!