トランジットビザ免除を利用して上海ファンミーティングに行った話-後編-
前編はこちら
上海ファンミーティングまで14日。
何気なくパスポートを見た。最後に海外に行ったのはコロナ前、ベトナム。
10年パスポートで20代になってから更新したので、大丈夫だろうと思っていた。思ってたんですけど、まさかの去年の夏で有効期限は切れていたのです。これも想定外である。(社会人になる少し前に更新してた模様...そりゃこの年齢になる)
ポジティブにこのタイミングで期限が切れていることに気付けて良かったと思おう。
これからいつ急に海外に行くかわからないので、とりあえずこのタイミングで更新しておくことにした。
実はこの時の私は仕事はなんとかなりそうではあったが、まだ上海行きを決めきれずにいた。
海外には何度も行ったことはあったが、中国は初めて。最近いろいろある中国にひとり。そしてアホみたいな弾丸。
中国語はニーハオ、シェイシェイ、ハオチー、ウォーアイニーしか発することが出来ませんが、ほぼ中国語圏内の台湾には一人で行ったことがあったので、言語に関してはまぁなんとかなるやろうと思っていました。
自分で決めきれないので、とりあえず賭けに出ることにした。
パスポートを受け取った時点で航空券の値段がそこまで高騰していなければ行く、取りたかった航空券が売り切れや予想を遥かに超える値段になっていれば潔く諦める。
上海ファンミーティングまで2日。
我らが春本樹さんのお誕生日である。
仕事帰りにケーキを買った。こういうことがないとなかなかケーキは食べないので、良い機会をくれたことに感謝。ありがとう。おめでとう。
上海ファンミーティング前日。
やっとパスポートを受け取った。
航空券を調べる。全然値段変わってない。行けてまう。
イベント前日の夕方、アホみたいなスケジュールの航空券を購入。
どんなスケジュールかというとこちら↓
今回、中国の後に挟む国として日本へも近くて便数も多く、何度か訪れたことのある韓国を選んだ。
全てLCCの航空会社にはなるが合わせて約5万円。ありがとう、LCC。住んでるのが大阪で本当に良かった。
このスケジュールで一番の難関はとりあえず韓国 仁川での乗り換えである。
日本国内オタク弾丸スケジュールとして、1人の推しの現場を回すために1日で新大阪→新横浜→小倉→新大阪の新幹線ルートをこなしたことがあったので(もちろん身体はバッキバキ)、もしこの海外弾丸スケジュールを遂行できれば、オタクとして、人間としてまたレベルアップ出来る気がして出発前の私はワクワクしていた。
出発前夜、きちんとチェイサーゲームW2の最終回をリアルタイム視聴。
春本樹さん、絶対に幸せになってください。
上海ファンミーティング当日。
もちろん寝不足の金曜日の朝。時間に追われる緊張の朝。
普段よりも2時間早く出勤し自分の仕事を終わらせ、あとは他のスタッフに任せて関空へ。
上海に行くことはもちろん職場の誰にも言ってないので、何もトラブルが起こらないことを祈りまくる。
無事にチェックインに間に合った。ひとまず安心。
雲の上にいる間、CAさんに何度かセールス的なので中国語で話しかけられたが、全く分からないので全て「Sorry,no thank you.」で乗り切った。
予定より少し遅れたが無事に浦東空港に到着。
着いてから空港でトランジットビザ免除を受ける流れについては事前にこちらの記事で予習。
窓口のお兄さんが強面だったが、難なく臨時入国許可証明を手に入れることに成功した。
今回の旅、Wi-Fiレンタルはせず、SoftBankの海外あんしん定額を日本を出る前に申し込み、そのままいつも通りiPhoneを利用。
中国に入ると日本で使えているアプリも制限がかかって使えないものもあると聞いていたが、意外と普通に利用できた。これでほぼ無敵である。
日本で出発前にしていたもうひとつのこと、それはAilpayを入れることだった。
中国は日本よりはるかにキャッシュレス化が進んでいるらしく、ほぼ現金は使えないと思った方が良いと聞いていたので、今回のイベントのチケットもAlipayで購入していた。
というわけで現金は一銭も両替せずに入国。
空港に着いてから気が付けば1時間半。もちろんお腹はホヤホヤ、空き空き、ぺこぺこである。(菅井さんオタクに伝われ)
とりあえず空港でお昼ご飯を食べることにした。
中国っぽいものを食べようと選んだ出発搭乗口の近くにあったお店。
レジで注文して先に代金を支払い、渡された番号の席に座る流れということを前にいたお客さんを見て学習。
写真を見て1番そそられたセットを注文。ビールが飲みたかったのになさげ!無念!
初めての中国でのAlipay利用。使い方にてこずるも、店員のお姉さんが教えてくれて無事に支払い完了。
注文した商品が届くまで周りの人が食べているものを観察。隣の中国人のお兄さんたちは単品で注文していて、麺の中に別で頼んだものを入れて食べていた。
焼豚的なのを麺の中に投入。
左は枝豆と青菜を辛めに炒めたもの。日本の中華料理屋さんでも味わうことのない味。美味しいけど私にはちょっと辛かった。
右上は魚のフライ。日本で言う煮付けみたいな甘めのタレが絡められてた。おいしい。お米が欲しい味。
食べ方の正解が分からないまま、青菜と魚はそのまま食べ進めて完食。
全部おいしかった!ごちそうさまでした!
ここから先はカメラで写真を撮ろうと思って、リュックから出したところで間違えて望遠レンズを持ってきてることに気付く。ひとつめのやらかし。
...というわけでこれ以降はほぼカメラの写真、時々iPhoneの写真をおり混ぜてお送りします。
電車の乗り換え検索用に日本でこのアプリをインストールしていた。
改札を通る前にセキュリティチェックがあり、キャリーなどの大きい荷物を持ってる人はそちらに案内されて空港のように手荷物検査があった。
Alipayで電車にも乗れるとのことだったが、初めての利用で改札前でまたてこずる。
案内ボランティアのお兄さんがいてここでも助けてもらった。AlipayのQRコードを改札でかざして入る。
イベントまで少し時間があったので、観光に向かうことにした。定番っぽい外灘・豫園方面へ。
あとでRED(中国版インスタみたいなSNS)を見て知ったのが、菅井さんも訪れていた。知らない間にちゃっかり聖地巡礼する従順なオタク。
再び改札でQRコードをかざして出る。1時間ちょっとの距離を乗って6元。安い。
とりあえず改札を出て地上へ。
ほぼ誰にも上海に行くことは言っていなかったのでリュックひとつで十分だったのに、トランジットするのにリュックだけは怪しまれるかも...とかお土産を買うかもしれない...という謎の配慮をした為、小さいキャリーを持って来ていた私。どうやら中国の駅にはコインロッカーがないらしい。改札前でセキュリティチェックをするぐらいなのでそれはそう。
キャリーを預ける場所を探しつつ歩いてたら、お兄さんに中国語で話しかけられる。
何を言われたのか分からないが「コインロッカーの場所を教えてください」のiPhoneの翻訳画面を見せると、お土産屋さんへ案内してくれた。お店のお姉さん曰く20元で預かってくれるらしく、ありがたくAlipay支払い。
観光地なだけあって人が多い。
飲茶などの飲食店、中国茶やタピオカの飲み物のお店、お土産屋さんもいっぱいあった。
私はこの後で知ることになる菅井さんも食べていたストローで飲む小籠包ももちろんあったが、満腹すぎたのでなにも食べ飲みすることなく、ただひたすら写真を撮る観光客になっていた。
ゆっくりし過ぎて時間がなくなってしまったので、外灘まで行くのは諦めることに。
キャリーを受け取り、再び地下鉄に乗ってイベント会場へ向かう。
豫園駅からイベント会場の最寄駅の中潭路駅までは25分。中潭路駅から歩くこと15分。
Googleマップのおかげで迷うことなく無事に到着。
それまでの道中では歩いてる人も全然いなかったのに、会場前に着くと人、人、人。すごい。
場所確認が出来たところで、お腹が空いてきたので食事ができるところを探す。
同じ建物の別フロアにカフェがあったので、行ってみた。すごい。なんか思ってたんとちゃう。
会場を離れて適当に歩いてお店を探すも、飲食店も少なく、あってもひとりで入れそうなお店がなかなかない。
しばらく歩いて見つけたローカル食堂っぽいお店に入店。
すぐに席に案内される感じではなかったので、とりあえず入口にいたお店のおばちゃんに翻訳画面を見せ注文方法を聞く。
IKEAのレストランのように自分の食べたいものをトレイに取り、最後にお会計するスタイルらしい。
餃子みたいなもの、青菜の中華炒め、スペアリブ的な甘く煮込まれたほろっほろのお肉。全部おいしい。最高。
そして待ち侘びていたビール。手にとった時から嫌な予感がしていたのですが、びっくりするぐらいぬるかった。
そして私以外のお客さんでビールを飲んでいるのはおじさんたったひとり。もはや私もおじさんである(?)
他のお客さんはおかずとご飯を取り、定食のようにしている人がほとんど。観光客もおらず、本当に近所に住んでいる人が来ている感じだった。
適当に入ったのですが、我ながら良いお店を選びました。
あとで調べたところ、老盛兴というチェーンのファーストフード店だったみたいです。
お腹も満たされたところで、開演時間が近づいてきたので会場に戻る。
飲み物は会場内には持って入れないらしく、入口のテーブルにみんな持っていたペットボトル等を置いていたのでとりあえず真似した。
フロアにおりると入ってすぐに日本のライブハウスのようにバーカウンターがあり、ソフトドリンクもアルコールも売られていた。
先ほどのお店では私の求めていたビール欲が満たされておらず、確実に冷たい飲み物が提供されそうだったのでクラフトビールを注文。45元。
女性ファンがほとんどでほぼ飲んでる人がいない菅田将暉のライブハウスのライブでもお酒を飲みながら見るタイプの私、ここでもアウェイであった。
席間隔が狭くて少し隣に気を遣う。
フロアは傾斜がなく平坦ではあるが、ステージが少し高いのでまだ見やすい。
聞こえてくる全く分からない中国語をBGMにぼーっとしていたら始まった。
いつもの如くキラキラ輝く菅井友香さん。存在してくれてありがとうございます。少し久しぶりに聞く菅井さんの日本語でホッとした。中国語で自己紹介をする菅井さんもかわいいですね。
ステージには日本語も出来るMCのお姉さんと菅井さんの2人。
菅井さんが日本語で話した後、MCのお姉さんが中国語に翻訳してくれるのですが、中国語にするとそんなに長いの?というぐらい長い。
そんな翻訳終わり待ちの間の菅井さんがひたすらにかわいい。ハートをしたり、がんばりき!をしたりしながら、ニッコニコで客席の端から端までゆっくり見渡している。良い人過ぎる。こういうところが(も)好きなんです。
いろいろコーナーがあったんですが、メモしてないし個人的に印象に残ってる部分のみ抜粋します。
質問を二択の答えから選ぶコーナー。
いろいろあったんですが、個人的に特に菅井さんの人柄が出てると思ったのがこちら。
これは本当に菅井友香さんですよね。どうしたらこんな良い子に育つのでしょうか?
ジェスチャーゲーム、1問目から声を出してしまう菅井さん。菅井さんのジェスチャーを見てお客さんが口々に答えるスタイルなんですが、思いの外ジェスチャーが上手くてお客さん側、無事に全問正解。
特にDJを表現する菅井さんが好きでした。
箱の中身を当てるコーナー。
お客さんがあまりにもビビらせる反応をするので、箱の中身を恐る恐る触る菅井さん。かわいい。
思った感触と違ってびっくりする菅井さんもかわいい。
お客さんから事前に募集していた質問に答えるコーナー。
好きな季節を聞かれたときに「冬も好きなんですけど〜」から始めるの本当にファン想いの優しい菅井さん。実際に1番好きなのは秋でした。
たくさんあった質問の中で特に菅井さんを感じたのはこれ。
日本の観光地と言えばの京都から始まり、日本を代表するジブリとポケモンのスポットという100点過ぎる答え。
しかも、その後に競馬BEATのMCをしている馬好きの菅井さんだからこそ出る答えを加えるなんて。出来過ぎている。
中国語の早口言葉コーナー。
菅井さん「日本語でも早口言葉言えないのに」的なこと言ってて「それはそう」とオタク達は心の中で思ってたはず。
全然早口言葉になってなくても、中国語を頑張って発音している菅井さんがかわいかったのでよかったです。
中国語は例えば同じ「マー」でも声の高低差のつけ方で意味が違ってくるらしく、本当に難しそうでした。
ちなみに菅井さんは中国ファンの中で「馬馬(マァマァ)というあだ名をつけられているらしく、本人も喜んでいました。(かわいい)
今回のイベント2日目では、中国のファンの人たちが企画してくれていたサプライズで少し早めの菅井さんのお誕生日をお祝いする企画があり、Kpopのライブでよくあるようなスローガンが事前に席に置かれていて、最後に掲げてお誕生日の歌をうたってお祝いしたんです。
本当に綺麗な心の持ち主の菅井さんは感動して涙していた....MCのお姉さんも泣いていた。(中国語でなにか言っていましたが、私にはもちろん分かりませんでした)
涙を拭くためのハンカチ?を渡すためにスタッフさんが舞台袖から菅井さんのところへ駆け寄ってきたんですが、そんな時でもMCのお姉さんが何も拭くものを持ってないのにすぐに気付くところが本当に菅井さんでした。
あっという間にイベントは終わり、最後の最後にはお見送りがあったのですが、凡なオタクは特にたいしたことも言えず、光り輝く菅井友香さんを目に焼き付けて、すぐさま空港へ向かいました。
この半日で地下鉄を乗り回したおかげで、帰りも迷うことなく乗り換えもクリアし浦東空港に到着。
イースター航空のチェックインカウンターの韓国人のお兄さんに英語で「次の便は航空会社が違うので一旦荷物を受け取って、手続きをしてかなり急がないといけないですね?頑張ってください!」的なことを言われて「やっぱり賭けですよね。わかります。」と心の中で思いながら、ニコニコ笑いながら頷いておいた。
仁川までのフライトまでは時間に余裕があったので、キャリーはいらないレベルのお土産を購入。
きっと今回のサプライズ用のスローガンを折り曲げずに持って帰るためのキャリーだったんだと思います。
入国審査がチェックイン締切の8分前になんとか終わり、電光掲示板でピーチのチェックインカウンターの位置を確認。ところが、思ったところにない。
もう一度掲示板を確認したら、見間違えていて真反対に来ていた。おしまいの空気を感じる。
とりあえず走ってみる。めちゃくちゃ遠い。
カウンターに着いた時には人っこ1人いませんでした。3分です。このたった3分でLCCはおしまいなのです。お疲れ様でした。
こんなこともあろうかと(?)韓国にしたんでした。そうでした。
再び電光掲示板の前へ行き、良さげな便を調べる。
1時間後にあった関空行きのフライトチケットをネットで購入。
何もなかったかのようにチェックインを済ませ、搭乗口の前で優雅にアメリカーノを飲み時間を潰す。
上海では空港以外で使ったトイレが全てちょっとアレだったので、関空で見慣れた綺麗なトイレに入った時の安心感はすごかったです。
帰宅後、すぐさまお風呂に入り私は予定通り1泊のキャンプに出かけました。
テントで寝たのも相まって帰ってきて2日ほど身体はバッキバキでしたが、風邪も引かず。丈夫な体で本当によかったです。
このnoteを書いている途中で今月末、日本から中国へ入国する際の短期ビザが免除されることが発表されました。すごいタイミングで笑いました。
でもオタクって何かと自分に試練あたえがちじゃないですか?
今回もビザ取得もまぁ頑張ればギリギリ可能ではあったけど、めんどくさいが勝ってしまい、あえてこの修行のようなトランジットを選んだんです。
弾丸すぎて本当に私は上海に行ってたのか?という感覚にはなったけど、とても良い経験になりました。
このような機会をくださった菅井友香さん、ありがとうございました。
結局、現金は一銭も使わず上海では全てAlipayでした。
そしてこの旅で中国語は「谢谢」の一言しか使っておらず、1番使った言葉は英語で「Excuse me.」でした。
次回はビザも不要になるので往復直行便で、今回食べれなかった上海蟹と小籠包を食べに、誰かとゆっくり上海旅行に行きたいと思います。