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古民家再生3 :それは、相続財産放棄物件だった

「誰か住んでくれる人はいないか」と紹介され、”知人のために”と見に行った物件=築150年の古民家は、弁護士が管理しているという。

「この後のやり取りは弁護士へ連絡して」と弁護士を紹介された。

何やそれ?

民法239条第2項「所有者のない不動産は、国庫に帰属する」

これですね。相続する権利のある相続人全員が相続を放棄すると、その不動産は国庫帰属となると✍ そして、相続財産管理人として弁護士が専任されていたということです。最後に住んでいた方が病気で家を出られて10年。裁判所が差し押さえて8年。そろそろ競売にかけるか・・・と思っていたところ、ご近所の方が「取り壊したくない。誰かに住んでもらいたい」と、この家を再生してくれる人を探していたタイミングだったようです。


弁護士が管理していた不動産はとんでもない量・広さだった

弁護士事務所を訪れて詳しく話を伺ってみると、宅地約230坪、農地(飛び地でたくさん)、山林・・・。どんだけ!!ってくらいの不動産を所有していました。全て私に買っていただきたい、とのことでしたが、自分が管理してしっかり活用できる分だけを購入することにしました。

この農地は購入を決めたほんの一部です。

古民家再生にかかる費用を試算する

私は、生まれ故郷の神奈川県にも一軒家を所有しているので、北杜でのもう1軒には、あまりお金をかける予定はありませんでした。なんとなく、1,000万くらいで手に入れたい、かかっても1,500万くらいかなと。残りの人生、生き方を考えると、それくらいが良いのかなと。もうそんなに頑張って働きたくないですしね。

では、この古民家はいくらで手に入れることができて、いくらかけたら住めるようになるのか? 全くわかりません。最低限の改修が1,000万以内でできれば、ストーブを入れたり、アイランドキッチンを入れたり、お風呂を広くしたりする余力があるなぁ。でも、2,000万前後はかかってくんじゃないかと、諦めというよりしらけていました。だって、もともと古民家なんて(失礼!)興味がなかったのですから。

  • 最低限の改修費(床、天井修復、土台のコンクリート打ち)

  • 庭の巨木の伐採と撤去

  • ゴミ屋敷のごとく産廃にあふれるものの廃棄

急ぎ、それぞれ専門の方に見積もりをしてもらいました。そしたらなんと・・・頑張れば収まりそう。困ったな(笑)手も足も出ない額だったら良かったのに、と思ったのは、主人が乗り気になってしまったから。

蓋を開けてみたら費用は倍増してくるに違いない。その時、作業を中断するのか?荒れ放題の家を見て、自分がこの再生を請け負えるのか、とても心配になってきました。

荒れ放題の家の中

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