OGRE SCENARIO #7
第3節
第3節は悔しい結果に終わりました。結果は3-4。この対戦相手が唯一の黒星となりました。相手はサッカー系の身体能力が高いチーム。前回書いたかもしれませんがリーグが終わった段階で3チームが2位で並んだのですが、その中の1チームでした。
敗因はスカウティング通りできなかったことでした。例えば相手は縦に速い選手が多かったため、ベンチからも「そこは縦切りや」と声が飛んでいたのですが、見事に縦からえぐられてしまっていました。
リーグで負けると本当に悔しいです。僕は気持ちを落ち着けるために家でずっとクラシック音楽をかけていました。1回の負けというのに泣きそうになるものです。なによりリーグ慣れしていないということもあってか、試合中感情が激しく起伏するため終わればどっと疲れます。
第4節
よく走るしテクニックもあるチームでした。結果は9位に終わったチームでしたが恐らく毎試合コンスタントに選手が出席していればもっと上だったと思われるチームでした。
開始早々点を取り前半は1-0で折り返したものの、まさかの後半終了付近で失点し同点に。終了ギリギリに劇的にゴールを決めることができ逆転に成功。この勝利がなかったら優勝しておらず、この時点でも優勝の可能性を繋いだ1点、1勝でした。
第5節
運営のため試合はありませんでした。
運営では試合球の空気圧を調整したり様々な裏方の仕事をするのですが、試合前のミーティング(マッチコーディネーションミーティング/Jリーグなどでも行われてるものらしいです)の司会のような役割もします。ここではお互いのユニフォームの色を決めたりします。他のチームが運営の時はだるそうに、もしくは恥ずかしそうにしているのに対し、僕は詩でも朗読しているかのように感情をこめて司会をしました。完璧だったと思います(笑)
第6節
昨年2部から落ちてきたチームのため普通に考えれば対戦する中では最強のチーム。実際リーグ終了時もうちの次の順位に位置し得失点差はうちが29に対し52と圧倒的な強さでした。よく他のチームが倒してくれたと思います。
チーム名もうちが鬼を意味するのに対し「武士」的なチーム名のため何か運命のようなものを感じました。「ワルモノ見参!!」の気持ちですね。(※漫画スラムダンク参照)
そしてこの日は僕のリーグ戦デビューの日でもありました。これまではベンチで応援していただけで試合には1秒も出場できていませんでした。ちなみに選手の出る、出ないの判断はキャプテンが引き受けてくれていました。
うちのチームでは若干無駄だとわかりつつもとにかくしんどいメニューをしていたため、例えば練習前にフットサル場の外周をダッシュで何周も走っていました。「若干無駄かも」というのは他のマガジンで少し触れましたが、外周を走るのとフットサルの試合中走るのにはかなり違いがあるため試合体力がつくとは限らないという考えのためです。
それでもフラフラになるまで走ってから歩くのが辛いほど練習したのも勝因のひとつかもしれません。根性論はあまり好きではないのですがどこよりも走ったため対戦したどこよりも走れました。
僕は、そんな外周を走るのも常に本気でのぞんでいる内にチームで上位になり1位をとることもありました。他にも高い出席率だけでなく練習中もテキパキ動き続けました。地獄の個サルスケジュールの中、毎日睡眠時間も少なくよく死ななかったと思います。そんな様子をみてこの日はファーストセット(スタメン)で選んでもらえました。
とはいえいきなり失点に絡みかけたあの感覚は今も覚えています。あまり滑らないので好きな長居練習室という場所の床だったのですが、正直全然試合に馴染めませんでした。
結果はそのままお互い決めきれず0-0。
うちからすると優勝候補筆頭に対し及第点だったと思います。試合後、チームメイトと新世界で飲んだのですが僕は疲れすぎて道で寝てしまったのを覚えています。
第7節
前節が終わった位からでした。逆アラの絞りやカバーの意識が形になってきて、攻撃でもリーグで慣れてきたのか連携が増え、練習試合でほぼ負けなくなりました。あくまで練習試合ですが大阪1部リーグのチームにも数チーム勝つことができました。
死ぬ程練習してきてコツを掴んだ瞬間と言いますか、ようやく結果に繋がりました。正確にはこの後の全日(全日本選手権)での失点で気持ちが切れ、ぼろ負けして空中分解しそうになるなど最後まで問題だらけでした。
理由は今も本当にわからないのですが、守備面では先述したことと受け渡しの慣れなどがあると思います。なにより強いチームと沢山練習試合していたのが活きたと思います。
そして3部優勝=1部リーグくらいの力と考えていたため1部のチームに勝ったことにより目標を達成できるほどの力をつけてきたと自覚できました。
ちなみにリーグ参入前に30点ほど失点して負けたチームにも(練習試合で)勝つことができました。メンバーが大きく変わったわけではありません。自分で書いて本当に漫画のような話です。
こちらの結果は7-1。相手が5人だったため運が良かったのもありました。
第8節
この日の相手は暫定の順位で幾つか忘れましたが2位などかなり上位の強敵でした。でも蓋をあけてみると6-1で勝つことができました。
確か僕が空振りした試合です(笑)。それより、ずっと怪我でも練習に出席し声を出し続けていたキャプテンが初得点を決めた試合だった筈です。僕の空振りが見事にいいスルーになりました(汗)
第9節
結果は3-1。
足元が上手い選手もスカウティング済でした。第7節から全勝したのですが、自信がついていたため負ける気がしませんでした。
第10節
5-2。
相手は少しファウルが多いと言いますか当たりが激しいチームだったためどのチームが審判かで試合が大きく左右されたと思います。
3部リーグでは審判を自分たちでまわすため適当なジャッジがとても多いのが普通なのです。キックイン時に本気で指で5秒数えていた審判もいましたし目の前で痛がって倒れている選手をずっと無視していた審判もいました。
この日は2部から落ちてきたチームの人が審判にいて、しっかり吹いてくれているのをこれまでもみていたため安心できました。実際相手が後半5ファウルを超えたことにより、うちは第2PKの得点もあげることができました。
第11節
9-6。
壮絶な打ち合いでした。実は前半終了時点で4-5で負けていました。このチームもサッカーでユース出身の人がいるという噂でした。きちんとコンスタントに集まり、選手証を忘れて勝ち点没収などされなければ上位にいく力のあるかなり強いチームでした。
この日は運が悪くそんな相手の上手な選手が揃っていました。ただ前半終了時点で負けていても「負ける気がしない。落ち着いていこう」と皆で言い兜の緒をしめてのぞみ勝つことができました。
第12節
4-0で勝った試合でしたが、うちのチームを仕事の都合で練習日程が合わず移籍することになった選手がいたので感慨深いものがありました。僕もマッチアップした時の試合中の感覚を今も思い出せます。相手のGKも昔からお世話になっている人でした。
最終節
5-3。
個サル参加者も沢山の人が観戦にきてくださったことを今でも覚えています。もうこうなったらチームで唯一得点していない僕に点をとらせて盛り上げようという雰囲気でした(笑)余談ですが練習試合では、特に1部相手に点をとっていたんです(笑)勿論がんばって走ってファーみたいなのばかりですが。
けれどリーグ戦はやっぱり緊張しますね。2本の決定的なパスを外しました。ただもう圧倒的に負ける気がしなかったため正直若干ヘラヘラしていた部分もありました。そうやって勝ちに執着できなくなったことと優勝というキリが良かったことで僕は競技を辞めました。(※事情により一瞬復活しましたが)
試合が終了した時点でチームは暫定2位でした。この後2試合観戦で見送って、このリーグの最後の最後の試合で上位同士がぶつかりました。
うちが2節で当たったチームvs7節で当たった2部から落ちてきたチームです。2節で当たったチームが勝った場合、うちの優勝が決まります。
この伏線、誰も覚えていないと思いますがリーグに入るか入れないかの会議があった時、僕は参入優先順位が一番低い番号を引いてしまいました。その時は最悪だと感じ泣いてもしまいましたが、あの時の選択が最後のドラマのためだったのです。
僕たちは両チームにお世話になっていたのですが、心で2節で当たった方の勝利を願っていました。結果最後の最後の試合に順位は入れ替わり逆転優勝することができました。
フットサル競技経験無い僕たちが!
下手くそと言われ続け負け続けた僕たちが!
1からチームを作って優勝することができたんです。
さいごに
優勝の要因とそして読んでくださった方が初心者のチームでしたら強くなるための参考になるかもしれません。
■情報の質
何度も言っていることですが、サッカーでもフットサルでも僕たちの周りでは独自理論でとらえている、教えている人はまだまだ多いと思うんです。大阪府3部リーグでも沢山それを感じました。もちろん正解はありません。それに僕たちがやってきたこともFリーグや海外の強いフットサルリーグからみればかなり効率が悪いものだったかもしれません。
■練習の質
試合で勝つためには練習に全て詰まっていると思います。独自理論に加え特にDFをつけていない練習だけをしているからこそ試合で再現できないし勝てないのかもしれません。練習メニューの組み方や進め方に本当に改善点はありませんでしょうか。どんな風にメニューを伝えどこを意識してもらい、どのようにフィードバックすべきでしょう。
■コーチの質
本来であれば、ある失点したプレーがあった時にその原因を的確に把握できる監督が必要なのだと思います。伝え方によっては、あるプレーの中で10個ほど指摘したい点をみつけても一番重要なツボを押すことで他が改善されるかもしれません。
競技経験者のコーチが不在の場合はビデオを撮るなどで自分たちを客観視することからです。Fリーグの監督などが出している本や動画など質の高い情報をヒントに。
少しでも力になれば幸いです。
微力ながら応援しております。
お読みいただきありがとうございます。実用的な記事を書けるよう努力してまいります。大阪ゆる個サルへのご参加もお待ちしています!