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イカの墨入りスパゲッティ

先日、婚活パーティーなるものに行って参りました。

いい年だし、出会いは欲しいし、
けれど出会いはないし、年はとる一方だし、
いい人ができる気配もないし、それどころか友達いないし、
よくわからない焦りに突き動かされて、
ちょっくら現実を覗いてこよう、ということになりました。
一人なら実際に行くことにはならなかったかもしれません。
去年七月の女子会で初対面を果たした友人の友人
(SNSでの付き合いは長い)ゆりあ嬢と一緒です。

参加する勇気も心積もりもないけれど
どんなことをするのか気になるから教えてよーと
何人かのかたに言われたので、さっくり書いてみます。

パーティーと名前がついていますが、食事が出たり、
特段華やかな雰囲気ではなかったことを
あらかじめことわっておきます。
あまり期待しないで聞いてね。

また、もちろんパーティーによって内容が違います。
ごく一部の例として読んでくださいね。

会場に入ると、小さなテーブルを挟んで色違いの椅子が
向かい合わせに用意されており、
それらを一組として、二十五組ほどが
部屋を一周するように並んでいました。

だいたい図解(※表示がズレていたら心の目で見てください)

  □□□□□□□□
  ○○○○○○○○
  ■■■■■■■■
□○■      ■○□
□○■      ■○□
□○■      ■○□
  ■■■■■■■■
  ○○○○○○○○
  □□□□□□□□

■…男性席
○…テーブル
□…女性席

まずは向かい同士の男女がパーティーの冒頭で記入した
自己紹介カードを見ながら三分程度、お互いに自己紹介をします。
司会のかたの指示に従って男性が隣の席に移り、
また新たな組み合わせで自己紹介をする、というのを繰り返します。
一周したら、一旦休憩。

私の参加した回は、男女ともに二十人程度いました。
慌ただしくて、これだけで疲労困憊しました。

続いて、フリータイム。
もっと話したいと思った人のところへ行き、話します。
これは、一対一という縛りはありません。
十分くらい経ったら、違う人のところへ行き、また話します。

最後に、パーティーの冒頭で渡されたカードに
付き合いたい人や友達になりたい人の番号と自分の連絡先を書いて
スタッフに渡します。
スタッフが宛名の各人に振り分けて、他の人に見えないように封筒に入れて渡し、
会は終了、解散後はご自由に、という流れでした。

フリータイムのとき、襟ぐり広い長めのニットを着た綺麗な女性を
男性が四、五人で囲んでいて、弱肉強食の世界を見ました。
一方、非リア充オタク人見知りコミュ障の私は、
あーこの人モテるタイプなんやろうなーとか、この人見た目より若いなーなどと
完全に傍観者の感想を抱きながら、
その場に居合わせることにすら場違いな空気を身に感じながら、
誰かに興味をもつこともなく、もちろん誰からか興味を持たれることもなく、
誰それとまともに会話が噛み合うこともありませんでした。
ゲームが好きでパンツ食い……ちがう、パン作りが趣味という
高い女子力とオタク力を併せ持つゆりあ嬢も特に成果はなく、
腐女子二人、会場の隅で文字通り腐っておりました。

一日にあんなにたくさんのかたと話す機会はそうそうないので、
いい経験になったね、ということにしておきます。
でないと報われない。

その後、近くのサイゼリヤで遅めの夕食をとり、
私は口の周りに気合の入ったイカ墨のマスカラをつけたまま、
ゆりあ嬢と次回、相席屋に行く約束をして別れました。

やめとけ、大怪我するぞ。
乞うご期待、なのか……!?

(2016年1月26日はてなブログ掲載の記事を修正したものです。)

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