契約社員から飛び級した時の話。(弐)
この記事は続編ありとなっております。
今回は二回目の記事となります。
一回目の記事はこちらです。
また以前にアップした記事からの続編でもあります。
結局、騙されちゃったときの話( 全三部構成 )
よろしければこの記事も読んでくれたら嬉しいです。
ほぼ事実に基づいたフィクションです。
よろしくどうぞ。
(続)大手電機メーカー編
サラリーマン金太郎のごとくこの会社で骨をうずめようと意気込んでいた私は、とにかく心機一転、素直に実直に一つ一つ積み重ねて行こう。そして可能性ある限りここで出世しようとなんて思ってましたね。
私はこれまでの経験をかわれて本社の企画部署に配属されたんですけど、過去の経験を活かして何か新しい施策を立て戦略的な企画で増収増益を図ることを期待されたんです。
しかし、どうも周囲の様子がおかしいんですよね。皆、良い人ばかりなんですが何かに怯えてるというか、やる気がないというのか、全く覇気が感じられない状態だったですね。
まぁ原因は直ぐに分かりましたね。大きくは二つありました。どうやら親会社からのお達しにて親会社やグループ会社のマーケットに依存しないで売上を伸ばすことが通達されていたようでして、所謂、外販売上を伸ばさなければならないことが一つ。
この会社は余程のことが無ければ赤字にならない仕組みなんですよ。ある意味では素晴らしいビジネスの仕組みなんですが、一方で親会社が風邪をひけばこちらも風邪をひくようなリスクはありましたけど、ただそれでも赤字にはならない素晴らしい会社なんですよ。
つまりそんな恵まれた環境で何十年もやっていれば、今更、外販だのなんだのってやる必要がないでしょう。って意見が殆どなんですよね。それに外販やら新たな市場開拓などは皆やったことがありませんからね、火の粉が降りかからないように存在を消す感じでしたね。
それともう一つの原因としては親会社から転籍してきた猛烈型の取締役事業本部長さんの存在でしたね。私自身は過去の経験上こう言った猛烈型のタイプに対する免疫があったもんでさほど気にはならなかったのですが、他の人はそうも行かない感じでした。
事業本部長の話はその場しのぎで何とかやり過ごしていき、陰で悪口を言ってあとはフェードアウトすると言ったお決まりのパターンすらありましたね。なので皆、当たり障りのない業務をそつなくこなしていましたよ。
事業本部長は厳しくとも人情味ある面白い人っていう感じではあるんですが、ただ異物感は物凄くあったので皆、面従腹背といった感じでしたね。
一見するとこの環境や状態は気持ちが滅入ってしまう感じなんですけどね、私は一人チャンスだと感じましたね。何故って周囲がこれだけやる気がなければ自分が前に出て飛躍する大きなチャンスだと感じたからです。
かといって、周囲に歩調を合わせすぎたり、ゴマを擦ったり、八方美人的なことは自分にはできないので、ここは真面目に正統派に取り組む姿勢を見せ、周囲を変えて行こうと取り組み始めたんですよ。
とは言っても契約社員の身分です。なので先ず目指したのは正社員になること。これを最短ルートでなる方法を探しました。
そしたらんなんとあったのです。
最短ルートで正社員になる方法が!
つづく。