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【小6でもわかる長崎市財政】④市税の内訳

市税を見てみよう

まずは市税にはどんなものがあるの?
そしてこの市税は将来的に増えるの?減るの?というポイントを中心に見ていきましょう。

市税収入の内訳

市税収入の内訳

市税の中身にはどんなものがあるのでしょうか。

長崎市は歳入という全体の収入のうち、市税収入だけだと23%でした。
金額としては553億5千万円です。

この553億円の中身を見てみましょう。

一般的に知られているところでは
個人市民税(195億2353万8千円)
法人市民税(42億4497万3千円)
固定資産税(216億6192万3千円)
があります。

この3つだけで市税収入の80%を超える金額になっています。

個人市民税とは

私たちの住んでいる街には、道路や公園、図書館、病院など、たくさんの施設があります。

これらの施設を作るのも、維持していくのも、たくさんのお金がかかります。

そこで住みやすい街にするために、大人になったら「個人市民税」という税金を払う必要があります。

長崎市のR5年度の個人市民税は195億2353万8千円でした。

個人市民税ってどんな税金?

  • 街を良くするための会費みたいなもの

  • 働いてお給料をもらっている人や、会社を持っている人が払う税金

  • 税金を集めて、道路を新しくしたり、公園の遊具を修理したり、図書館に新しい本を置いたりするために使っている

個人市民税はどうやって決まるの?

  • 1年間でどれくらいお金を稼いだかで、払う税金の額が決まる

  • たくさん稼いだ人は、たくさんの税金を払うことになるけど、その分、街を良くするために貢献していることになる

個人市民税を払うとどうなるの?

  • 新しい道路や公園ができたり、図書館や病院が充実したり街が発展する元になる

  • 防災訓練やイベントなど、楽しい行事が開催される

市民税は全員納めないといけないの?

働いて得た収入の額によって市民税を納める額は変わります。
多く稼いでいる人はその分多くの税金を納めます。

では、病気をしていたり事情があって働けずに収入が少なく、税金を支払う余裕のない人はどうなるでしょうか?

このような税金を納める余裕のない方には税金は免除されます。

このような世帯・ご家庭のことを「非課税世帯」と言います。
長崎市のR5年度の「非課税世帯数」は66,367世帯。
全体の186,318世帯のうちの35%が非課税世帯となります。

法人市民税とは

私たちの街の中にあるお店や会社は、そこで働く人たちにお給料を払ったり、新しい商品を作ったり、お店をきれいにしたりするために、たくさんのお金を使っています。

街を良くするためには、お店や会社にも協力してもらう必要があります。

そこで、お店や会社は「法人市民税」という税金を払うことになっています。
長崎市のR5年度の法人市民税は42億4497万3千円でした。

法人市民税ってどんな税金?

  • 会社が街に払う会費みたいなもの

  • 街を良くするための税金で、会社が稼いだお金の一部を街に納める税金

  • 道路や公園を整備したり、図書館や病院を建てたりするために使われている

法人市民税はどうやって決まるの?

  • 会社が1年間でどれくらいお金を稼いだかで、払う税金の額が決まる

  • たくさん稼いだ会社はたくさんの税金を払うことになるけど、その分、街を良くするために貢献していることになる

法人市民税を払うとどうなるの?

  • 個人市民税を払うとどうなるかについて書いたことと同じように街の発展のために用いられます

固定資産税って何?

私たちの家や、お店、会社が建っている土地についても、この土地のある街に対して税金を納める必要があります。

土地や建物を持っている人はが支払うものを「固定資産税」と言います。

R5年度の長崎市の固定資産税収入は216億6192万3千円でした。

固定資産税ってどんな税金?

  • 土地や建物を所有している人が払う税金のこと

  • 住んでいる街を安全で快適にするために使われる

固定資産税はどうやって決まるの?

  • 土地や建物の大きさや価値によって、払う税金の額が決まる

  • 大きな家や、価値の高い土地を持っている人は、たくさんの税金を払うことになるけど、その分、街を良くするために貢献していることになる

その他の市税

これ以外に
・都市計画税が7%
・市タバコ税が5%
が主要な市税の種類に該当します。

都市計画税とは

都市計画税は、都市計画区域内の市街化区域に土地や家屋を所有している人に課税される地方税のことです。

都市を整備するための費用を負担していただくための税金です。
この金額が40億4615万6千円です。

市タバコ税とは

市たばこ税は、たばこの製造者や卸売販売業者が、市内の小売業者にたばこを売り渡す際にかかる地方税です。
たばこを販売する際に、市に支払う税金のことを言います。

市民生活に関わる様々な施策に活用しており、長崎市では子育て関係の施策にもタバコ税が使われています。

長崎市では28億1493万6千円がR5年度のタバコ税収入でした。

タバコ税の推移

長崎市におけるタバコ税の推移

こちらはR5年12月議会においてタバコ税を取り上げた際の資料です。
この数字からは全体の5%前後、金額として25億円前後となるタバコ税は、税収の少ない長崎市にとってそれなりに大きな市税収入であると言えます。

その他の市民税としては
・軽自動車税
・入湯税
・宿泊税
・事業所税
が含まれており、これらを合わせて30億6416万円、全体の6%となっています。

まとめ

市税にもいくつかの種類があるのがわかりました。
一番金額が大きいのは「固定資産税」だということがわかりました。

個人市民税も法人市民税もたくさん稼いだ人がより多く納める税金になります。
固定資産税も、より価値のある土地と価値のある建物を所有している人がその評価額に従って納めなければならないものです。

たくさん働いてたくさん稼いだ分だけ、広く街のために貢献することができるのが税金の仕組みと言えます。

ノブレスオブリージュという考え方は古くから社会にある考え方ではありますが、今の日本ではこの税の重さは国民を苦しめています。
納めた分だけ社会に還元があることを、私たちが実感できないせいです。
納めてよかったと思ってもらえるような税金の使われ方がされていないことが問題です。
もしもここに税金を納める側が納得感を得られるくらいに日本が良くなっていれば、今のような不満や閉塞感は生じていないでしょう。

市税の推移については次回に解説します。


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