鮎釣りを教えたい父2023①
我ら夫妻を渓流釣りにハマらせることに成功した父。
銀化ヤマメを釣り上げてからじきに父から電話があった。
「今年は鮎の友釣りに行こう、ダンナに色々揃えてやるから」
鮎釣りにはお金がかかる。以下は揃えるべきアイテム。
鮎竿:
まずこれが高い、8〜9mの延べ竿
タモ:
釣り上げた魚を一旦すくい納める持ち手のある網
鮎タイツ:
濡れるのを前提に穿く腰まであるウェット素材のタイツ
鮎タビ:
川の中でも滑りにくく怪我をしないよう、靴底が厚くフェルト素材となっている。スパイクピンがついているものも。
鮎ベスト:
ポケット(水抜け穴あり)が多く、たくさんのアイテムが収納できる機能的な専用ベスト。肩には竿かけ用のグリップがついているなど、とにかく言い尽くせないほどの小技が効いている。着るととにかくワクワクする。
鮎ベルト:
ベスト同様、とにかく機能的なベルト、いろいろついてるしつけられる
オトリカンとブクブク:
オトリ屋からオトリを生かしたまま現場に持っていくのに必要、帰りは釣った鮎を持ち帰る容器。渓流魚は基本的にはリリースだが、鮎は例外。放流の1年魚なので、小さな鮎も有り難くお持ち帰りして食卓に。
引き船:釣行しながら釣れた鮎とオトリを入れておく船型のアイテム。鮎ベルトにつないでおく
鮎仕掛け、針:
完成仕掛けも市販されているが、鮎釣り玄人は自作がステイタス。
その他:
日除けの帽子、長袖シャツ、グローブ、など
全部揃えるとモノによるが10〜20万円はかかるだろうか。こだわれば天井知らず、友釣りは「ちょっとやってみる」には大分ハードルが高い釣りなのだ。
そのハードルを父は下げて、すべて段取ってくれた。
ベスト、タイツ、ベルト、ブーツは個人サイズがあるので、それは新たに揃えなければならないが、それ以外の道具は用意してくれるというのだ。なにせ40年以上鮎釣りを趣味としてきた父だ、全て揃っている。
しかも上記の4点も、ナント父がスポンサーになってくれるという。
(私が20代の時に「鮎釣りしたい」と言ったときも、すべて揃えてくれた。)
見かけによらず父はとても面倒見が良く実はあたたかい男なのだ。常日頃感じているが、伝えきれない感謝がたくさんある。
数日後、父母と夫と私で相模原の釣具屋へ向かった。
「鮎ならがまかつ」の父と、ダイワでシブめに揃えたい夫が試着を繰り返す。遠巻きに見守る私と母。ふたりともこだわりと譲れないものがあるらしい。義理の父と義理の息子のヒリつく攻防戦が続く。
最終的に「本人が気に入ったものがいいよ!」と、しびれを切らした母の大きな一言で無事に買い物は完了。
こうして、ついに鮎釣りへのゲートは開かれた…!