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大学4年次の留学とボストンキャリアフォーラム
アドベントカレンダー16日目の担当になりましたお魚カープです。
今回のこのお話をいただいた時に自分として何が書けるのかふと考えてみました。ちょうどボストンキャリアフォーラム(以下:ボスキャリ)が終わった頃でしたのでこれまでの振り返りも込めてまとめようと思います。
自己紹介
簡単に自己紹介をさせていただきますと2021年に都内私立大学に入学し、経済学その中でも経済地理学を中心に学習しております。その後、卒業年度を1年遅らせる形で交換留学を決意し、アメリカへ。現在は、アメリカで関連分野の都市計画や交通計画の学習をしています。
もともと英語は、高校時代に単語帳を1冊もやらないくらい嫌いだったのですが、恩師との運命的な出会い(これはまた別の機会に…)を機に一念発起して学習し、今に至っています。
就職活動では、コンサル・シンクタンク・交通を中心に進め、ボスキャリでコンサル複数社からご縁をいただきました。
内定に必要な準備
さて本題に入りますが、日本での就職そしてボスキャリで内定を取るために必要な準備について解説していきます。
大きく分けると
・ES(エントリーシート)
・Webテスト(SPI・玉手箱・TG-WEB)
・面接の3つになり、順を追って説明していきます。
ES(エントリーシート)
まずは、エントリーシートことESです。これは通常の国内選考の場合、企業ごとがほとんどですがボスキャリの場合は、共通レジュメ日本語・英語なるものが存在し、企業によってはそれだけで選考をするところもあります。また人によっては履歴書(日本語・英語)を作成する人もいます。
私の場合は、全て作成しました。しかしレジュメは、企業ページ作成前のCFNページからの応募に使ったほかに複数社受けた中では1社のみ面接で拝見していただいた程度でした。とはいえ受ける業界によっても様々あると思いますのでその辺りはご自身で確認していただくといいかと思います。
次に日本語版履歴書については、作成したものの寮のコピー機で出力できないサイズであったため断念w。そのため当日は、レジュメ(日本語・英語)と英語版履歴書をバインダーに閉じて面接の際にテーブルに置いていました。こちらも開いてくださった企業は1社のみでしたw。
しかしながら面接前のアイスブレイク的に「レジュメ作ってきたの?ごめんねウチでは使わないんだw」みたいな話もできるので作っておいて損はないはずです。
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Webテスト
次にWebテストです。これは私も未だに得意ではないです。各種テストがありますが、特にテストセンター系のもの(SPIテストセンター・CGAB)については出国前に終わらせておくことをおすすめします。というのも留学する地域によってはテストセンターがなく、数時間かけて受けに行かなくてはならないということもなくはないからです。
私の場合は、SPIテストセンター・TG-WEBが選考を受けた企業で求められましたが前者については渡航前に夏インターンに応募するときに受けてそこそこスコアが良いと思われる?結果を流用しました。後者については、自宅受験ができるので問題プールが少ないことから複数社で練習を積んだ後に、受験をしました。
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正直なところこのようなテストで就活生の数学的素養や国語的読解力が計れるとは甚だ思っていませんw。ただ複数の企業の採用担当の方とお話をすると足切り的な側面と就職活動に向けた準備ができているのかを確認する意味合いが強いように感じました。
実際に海外大生の場合だとどんなに世界ランキングが高くても対策なしで特攻すると爆死するという話も聞きますし、逆に東大や早慶の交換留学生が上から見ると大半を占めることもあるようです。
ただ国内選考と大きく異なるのは、ボーダーなるものが低いあるいは存在していないということです。ボスキャリでは、応募締め切りが1次から3次まで時期ごとに設定されており、内定が出る時期もバラバラなことがあります。
そのため応募者数にはバラつきがあり、企業側も良い人材であれば取るといったスタンスであることも多く、国内に比べるとそのハードルは引くのかなと感じました。とはいえ対策するに越したことはないので十分に準備することをおすすめします。
面接
最後の項目、面接になります。こればっかりは、人によるのかなと思っています。というのも人によって就職活動前のスキルにばらつきがあり一概にどのように準備すれば良いと述べることが難しいからです。
よく聞くのは、X(旧twitter)やSokumeで面接相手を見つけて模擬面接をすることや先輩やOB訪問をした際にOBさんにお願いする、あるいはベンチャーの面接を受けまくって実践を通して鍛えていくといったところでしょうか。
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私の場合は、encourageというサービスを活用して自分の大学の先輩メンターをつけてもらい、ケース面接を中心に10回ほど練習したほか、部屋で自分が面接官役・就活生役の両役となって独り言を唱えていました。(今考えるとヤバいやつの何者以外でもありませんがw)
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ボストンキャリアフォーラムまでの流れ
上ではボスキャリに必要な要素について説明してきましたがここでは、私が内定を取るまでにどのような動きをしていたのか順に追いながら、その時どのように考えていたのか記そうかなと思います。
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今でこそこうして自身の記録およびお世話になった方々への感謝も込めてこうしてnoteを執筆しているわけですが途中までは、気が気でない時も多々ありましたw
時期ごとに
渡航前
・3月から5月:夏インターン応募に向けた準備
・6月から7月:夏インターン応募
・7月から8月:夏インターン参加
渡航後
・9月から10月:夏インターン経由の早期選考
・10月から11月:ボストンキャリアフォーラムへ
・11月14日〜11月17日:ボストン現地へ
という流れで説明していきます。長くなりますが最後までお付き合いくださいっ。
渡航前 3月から5月: 夏インターンに向けた準備
最近は早期化が叫ばれ、早い人は2年中盤から準備をする人もいるようです。かくいう私も卒業を1年遅らせて留学を決めた身なので周りの友人あるいは先輩を見ていつから始めるべきかはなんとなく把握していました。
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とは言っても何から始めていいのか分からないのが正直なところでこの時期は、上で触れたGoodfindのセミナーに出ることやGDの練習、様々なところでお会いした社会人の方にざっくりと人生相談などをしていました。
今考えると早く始めている自分に満足していたような気がしており、大したことはできていなかった気がします。今やり直すならガクチカや自己PRをもっと早く完成させておくべきだったかな…
渡航前 6月から7月: 夏インターン応募
さて早くから就職活動はスタートしていたものの、そこまでエンジンが入らないままになっていたところから強制的にエンジンを入れなくてはならないイベントが訪れます。そうインターン応募の締め切りですw。
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ESについては5月末から書き始め、ベンチャー企業を活用しながら面接の場数を踏むといったことをしていました。ESについてはガクチカ・自己PRについては事前に作成したものを企業ごとに改変する程度で済むものの、企業独自の質問に悪戦苦闘。特にシンクタンクは、ESの字数が多い場合だと800字近い設問が2つあり、発狂しながら書いていたのを覚えています。
面接についても練習とはいえ、落とされるのは癪に障るもので自信をなくす始末orz。とはいえインターンが決まるまでメンタル的に不安定な日々が続いてかなりしんどかったです。
渡航前 7月から8月: 夏インターン参加
そんなこんなであっという間に7月になり、シンクタンク・交通を中心にインターンに参加する日々が続きました。企業によりますが長いと5days、短いと1dayそれぞれ参加するので精一杯でそこでの活躍は二の次に…
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ランダムに割り当てられた人とグループワークをするのはかなり気を遣い大変なものでこれまでの疲れとは別の何かでした。最終日前日は、インターン後に残って作業することもありました。
私が参加していた業界は、院生の方も多く、学部生であることを理由に萎縮していたところもあったように感じます。今考えればあり得ないですが、就活への不安から幾度となく交換留学を辞退しようと考えていました…
渡航後 9月から10月: 夏インターン経由の早期選考
さて8月の中旬に渡航してからは、現地の生活に慣れることや交友関係の構築に集中していたわけですが、ふと9月の上旬にメールを確認すると8月にインターンをしたシンクタンクから早期選考の案内が来ていました。
上でも述べたようにインターンで思ったような活躍ができなかった私にとっては、驚きでとりあえず何事も経験だと思い、早期選考の承諾をしたのでした。
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そんなこんなで早期選考のプロセスがスタートしていくわけですが当然のことながら最優先は、留学先の生活。いかに最小限の労力で取り組めるかを考えて面接に参加していました。
その中でも取り組んでいたこととしては、
1, ワンキャリアで想定質問集を確認し、回答をドキュメントにまとめる
2, 面接官の方の名前が事前にわかる場合は、経歴や業績に目を通す
3, オンラインである分、リアクションは大きくする
といった最低限のことだけは続けていました。
早期選考には、2社案内していただきましたが、本当に行きたかった方はまさかの人事面談落ちという結末…ただこの失敗があったからこそ、もう1社の面接を成功させることができたのではないかと考えています。
ただこれも簡単ではなく、面接で詰められた時に回答に窮した記憶があり手応えがなかったのが正直なところです。よく「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とノムさんは言ってましたがまさにそんなところでしょうか。結果的には、早期選考2社のうち1社からご縁をいただくことができました。これがなぜうまくいったのかは様々ありますがそれは後ほど書くことにします。
渡航後 10月から11月: ボストンキャリアフォーラムへ
さて夏インターン経由で早期選考で10月中旬にご縁をいただいた後、急にやることがなくなってしまいました。。これは本当に偶然ですが、私の留学先は、正規留学・交換留学を含めて就活をしている人が多く、友人がすでにボストンに宿を予約してくれていたこともあり、ボスキャリに向けて準備を始めることにしたのでした。
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と言っても実は、当初の予定通りといえば予定通り。私の理想の青写真として、サマーインターンではシンクタンク、ボスキャリでは、コンサルというようにエンカレのメンターとざっくりと展望は語っており、その予定を進めるに過ぎないのでした。
ただ10月下旬となるとほとんどが3次締切で面接以降は、ボストンでの対面のものがほとんど。過去にCFN(ボスキャリの運営団体)の説明で直前期は、応募が殺到して落とされやすいとも聞いていた中で「とりあえずやってみるか」という気持ちで特攻することに決めたのでした。
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ボスキャリでは、主にコンサルとFASを中心に8社エントリーし、そのうち6社がES・Webテスト、場合によっては人事面談・1次面談を突破し、ボストン現地での面接が決まっていました。
特に3次締め切りとなると選考フローのスピード感はものすごいもので人事面接の翌日の早朝から1次面接が設定されたり、おおよそ2週間で内定まで出てしまったりと日本の就職活動とは、競技が大きく異なる印象を受けました。ここでも気をつけていたことは、1つ前の章で述べたことだけで基本的には、普段の学校もTA、ボランティア活動も予定通りこなしていました。
渡航後 11月14〜17日: ボストンへ
事前に応募を終え、いよいよボストンへ。正直なところ緊張は全くと言っていいほどなかったような気がしています。
気をつけていたことはそこまでありませんが、GDであれば誰が通っても良いと思われるようなアウトプットを出すこと、面接であればきちんと聞かれたことを簡潔に相手の目を見て笑顔で話すことくらいでしょうか。
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正直なところ、ここまで来ると人間力が問われるような気がしました。例えば、相手に対してリアクションをすることや取り繕わずきちんと話すといったことでハードスキルよりもソフトスキル勝負な印象です。何回か面接官の方に「ボスキャリはどうですか。」とアイスブレイク的に聞かれましたがいつも私は、「知力と体力が求められ、いわば総合格闘技のようなものでしょうか。」と答えていました。
自身が経験してみて感じた国内選考との違いは大きく3つあると考えています。
1, 結果がすぐに判明する
通常であれば2週間から1ヶ月ほど間が空くこともありますがボスキャリの特に3次締め切りの場合は、早いと1時間で結果が返ってくることがあり高速でPDCAを回す良い機会でした。
2, 面接の間隔が短い分、深掘りされにくい?
これは人、企業によるのかもしれませんが私の場合は、面接官に「時間がない中で選考進めていると思うので些細なことでも聞いてください」と言ってくださることも多くそのように感じました。
3, いかにインパクトを残せるか否か
これもボスキャリならではかなと思いますが面接官の方は、限られた人数で3日間ぶっ通しで朝から晩まで面接をしています。そのため1次面接と2次面接の面接官の方が被ることも少なからずあります。そうなってくると「あーーあの子ね」と覚えてもらうことも1つ重要なのかなと思っています。私を例に取ると今行なっているボランティアの活動が珍しかったのと終始、緊張せずに笑顔で対応していた様子が印象的だったようでした。
そんなこんなで3日間、朝から晩まで面接、夜は有難いことに夕食会という生活を繰り返し私のボスキャリは幕を閉じました。
成功した要因
ここからは、なぜ単なる交換留学生がご縁を頂けたのか考えてみようと思います。
1, ボスキャリ前にいただけたご縁
これはサマー経由の話になりますが、10月に一通りのフローと自分の中での納得感があったことは大きいと考えています。精神的に安定剤があったことでボスキャリで応募する企業についても余計なノイズを考えずに効率的に選考に臨めたのだと思っています。もともと、心配しすぎる性格もあったのでこれがあったことで吹っ切れて取り組めたと考えています。
2, 留学先での仲間の存在
これは偶然ではありましたが、今年度は正規留学生についても就職活動を迎えた学生が多く、孤立しなかったのは大きいと考えています。またそうした方と面接練習やディナー対策をしたことで自分になかったアイデアを得たり、お互い励まし合えたりとチームのような雰囲気は自分にとって合っていたのかもしれません。留学先で仲間を見つけることは簡単ではありませんが、日本にいる友達・メンターなど活用できるものを最大限に使って一人で抱え込まないようにすることをお勧めします。
3, 留学先での友人の存在
これを書いている横にも友達が必死になって試験勉強をしているわけですが、感謝してもしきれないとボスキャリが終わった今でも思っています。彼らに就職活動をしていると伝えたことはほとんどなかったのですが、直向きに勉強に向かう姿や勉強が終われば小学生のように騒ぎまくるメリハリは、自分にとって就職活動の悩みを吹き飛ばしてくれる良薬でした。ご縁をいただいた時もまず頭に浮かんできたのは紛れもなく、彼らでしたし面接の時も「友人が背中を押してくれている気がして今この場に立っているんです」と言った趣旨のことは面接官の方にも話していた気がします。
最後に
ここまで自身の振り返りも兼ねて留学しながらのボスキャリについて記してきましたがいかがでしたでしょうか。
私自身も紆余曲折を経て4年次に留学を決めたものの、就職活動をどのように進めるのか、情報を含めて少ない中で渡航前は、何度留学を取り止めようと思ったことか数え切れません。ただ今では、留学してなかったら素敵な仲間には出会えていませんし、彼らが自分に自信をもたらしてくれることもなかったと確信しています。もちろん留学は、勉強や語学など乗り越えなければならない壁は数え切れませんがその分だけ自分を強くしてくれるのではないかと考えています。この記事を通して就職活動が懸念で留学を悩んでいる人の力になれば幸いです。