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マズローの要求5段階説から見る公共が担う範囲ってどこ

 今日は、少しまじめなお話です。

 皆さん市役所や区役所ってどんな仕事してるか知ってますか?

 住民票発行くらいしか知らないわ、とか、窓口の人いつも態度悪いとか、そんなイメージしかない人も多いかもしれません。ぼくも、自分の用事で市役所に行くのは、住民票発行するときくらいで、最近はコンビニエンスストアでも発行できるので、よっぽどのことがない限り行く機会がありません。

 でも、役所って、いろんな仕事してるんですよ。例えば普段歩く道だって作ってるし、火事だったら消防車、救急車、ごみ収集、水道などなど、生活にかかわる総合商社なんです。

 今日はそんな役所の仕事を紹介するとともに、市民のどんな役に立ってるか、マズローの5段階要求説に合わせてみてみたいと思います。

 今日は、普段行政に勤めている人や、これから公務員志望の人、さらに、役所って暇そうやけどどんな仕事してるんやろって人、ぜひ見てみてください。


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マズローの5段階欲求説

 誰しもが、人に認めてもらいたい!お金がたくさんほしい!おいしいもの食べたい!そう思うでしょう。ひとの欲は、計り知れない。

 マズローは、1908年に生まれたアメリカの心理学者で、人間心理学の生みの親と言われています。そんなマズローの5段階欲求段階説を最初に説明します。


 人の要求はピラミッドみたいに5段階になっていて、1段目の要求が満たされると、次の要求を求めるというものです。

 まず、一番ベースにあるのは、生理的要求。これは食欲、睡眠欲、性欲など人間が生きるために一番基本の要求です。

 これが満たされると、安全の要求。これは経済的な面も含めて、安心安全な環境で暮らせるという要求です。

 次に、親和の要求。これは、家族や組織など、何らかの社会集団に所属して安心感を得たいっていう要求。

 さらに上に行くと、自尊の要求。承認要求ともいいます。単に集団に所属するだけでなく、所属する集団の中で高く評価されたい、自分の能力を認められたい、っていう要求です。

 最後、一番上は自己実現の要求。自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという欲求です。マズローは自己実現を達成できる個人は4%と言っていたそうです。

 さらに、上に自己超越の欲求というのがあって、「社会をより良いものにしたい」「世界の貧困問題をなくしたい」など、社会貢献とか、自分を超えるレベルを実現したい欲求です。

 要求のレベルはボトムからトップに行くにしたがって、依存性から主体性を持った要求になってきます。

 人は元来、自己実現、さらの自己超越に向かって成長したい生き物だということです。

行政サービスってどの欲求に訴えてる?

 市民は、それぞれこんな欲求を持っていて、行政って、どの段階の欲求を満たす仕事が多いのでしょうか。

 まず、生理的要求。

 市民が生活するためのベースを創るのが行政の仕事であり、母子保健、介護保険や医療など、命を守るための仕事が行政にはたくさんあります。消防や災害救助、生活保護、下水道や道路、水道などの都市基盤整備もそうですし、ごみ処理なんかも生理的要求を満たすための仕事です。

 次に、安全の要求。

 これも、行政の仕事の中では多くがここに分類されます。例えば、生活保護などの福祉はそうですし、警察なんかもここに分類されます。消防や災害もそうでしょうか。

 よく考えたら、ごみ処理や下水道など環境保護につながる仕事は、ここにもつながるかもしれません。

 次は、親和の要求。

 どこかに所属するという要求です。これは自治会などの地域コミュニティに関係する業務があります。人はひとりでは暮らせないので、よく自助・共助・公助でささえるといいますが、共助の部分もここに当たるのかと思います。

 次は、自尊の要求。承認要求とも言います。

 表彰制度などはこれに当たるのでしょうか。また、地方創生など、シビックプライドをくすぐるような事業もこれに当たるのでしょうか。

 最後に、自己実現の要求。

 ここは、特段、これという行政の事業が思いつかないのですが、皆さんの周りにそういった事業ありますでしょうか?

 そのほか、全国的にある住民票や戸籍に関するいわゆる市民課業務や、広報や広聴業務、選挙、法務コンプライアンスなど社会的なルールを創るための業務は、市民の欲にこたえるような性質ではないものもあるんじゃないかと思います。

ひとづくりの仕事は5段階のどこへも作用する

 5段階のどの要求にもこたえる業務があります。それは、ひとづくりにかかわる仕事で、例えば教育と人権行政です。学校教育では、将来生きるための知恵や、安全に暮らすためのルール。いろんなことを学び、集団生活を学び、自尊、さらに自己実現を目指す子どもを育成する。

 また人生100年時代に、リカレント教育は、日本ではまだ少ないですが、学び直しで自己実現を目指す。日本は、海外諸国に比べ、学び直しする社会人が最低レベルなんですって。

 スウェーデンやデンマークなどの北欧がこの分野ではトップクラスなんですが、働き方も日本とは大きく違って、当たり前のように社会人の学び直しがあるんですって。

 ぼくも、就職するときを思い出すと、墓場に入るような気持ちで社会に出ました。でも結構、目標っていろんな追いかけ方があって、いろんな経験を経て、今になってからこそできること。今だから学びたいこと。いろいろ出てきます。

 これからは、目指すものがあれば、プロの✖✖になるだけでなく、例えば働きながらネットワークを創ることもできるし、その時に学びたいことを社会人になってから得てもいいし、今、ぼくも久しぶりに資格とろうとしててそんなことを実感します。副業なんかもいいですよね。

 教育は、5段階の様々な欲求を満たしていける可能性があると思います。

 人権行政は、少しちがった視点で5段階の様々な要求を満たしていけると思います。本来の生きる権利から始まり、差別をなくすことにより、安全に、また社会に所属し、承認もされていく。さらにその上の自己実現もこの分野には様々な可能性があるように思います。

さらにその上へつなぐ

 自己超越、つまり自己実現よりもさらに上につなぐ行政サービスってあるんでしょうか。自分が想定もしなかった出会い、人減関係づくり、化学反応が生じて、思わぬ自分を発見できる。

 そんな行政サービスがあればいいですね。

 ひととのコネクションづくりの仕事はその可能性を持っていると思います。例えば、市民協働など。でも、こうしたコネクションってSNSとか、いろいろあるので、行政はこれからどんな役割を担うんでしょうね。

 でもSNSで自己超越なんてできるんだろうか。これから、いい使い方がわかり、つながり方が理解されてくると、自然と協働とかいったことができる時代になるんじゃないかと思います。

 最近、子どもの自己肯定感の低下がよく言われています。行政サービスは、子どももおとなも自己実現、さらに自己超越を支えられるそんなあり方を模索することが大切ではと思います。

 今日は、少し硬い話でしたが、ぼくなりの思っていることを表してみました。ぼくは、私はこう思うという意見なんかをコメントぜひいただけたらと思います。

 また、今日のお話がためになったと思った方は、ぜひチャンネル登録よろしくお願いします。

 今日も最後まで見ていただき、ありがとうございました。

 フクシンでした。


 やっぱり役所ネタは台本がいるね。ちょっと堅かったかな。真面目か。

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