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評価とかお金じゃ満足しないねん

 というわけで、今回は、「評価とかお金じゃ満足しない」というお話をしていきたいと思います。
 みなさん、タイトルを見て、評価もお金もどっちも欲しいと思われているかと思います。今日は、仕事においてお金がどんな意味を持つのか、評価がどんな意味を持つのか、そんなお話です。
 なぜこんなタイトルにしたかというと、公務員は、お金が安定している。その反面、頑張っても上がらない。じゃやりがいがないんじゃないって思われている方も多いかと思います。

 ぼくも、公務員になる前はそんなことを思っていました。昨日と同じ今日、今日と同じ明日。毎日つまらない日々を過ごして、仕事はやりがいなんてない。そう思っていました。

 もともと、なりたくてなった公務員というよりは、偶然当選した。ダンスの世界にいたいから、そのために生活するためのお金儲けの手段としてなった公務員。最初はつまらなくてもいいと思っていました。でも30年、ある時を境に、同じ時間を過ごすなら、自分の力を出し切りたい。そう思うようになったきっかけがありました。
 今では、ライフワークにも通じる、また僕のアイデンティティを創るひとつにもなっていて、大切な時間でもあります。そんな思いから今日はこのタイトルを付けました。

 皆さん、公務員に限らず、就職とか、墓場に行くようなものだと思ったりしてませんか。ぼくも、大学卒業の頃、そう思っていました。でも、実際に仕事して、自分の役割ができてきて、責任感がついて、自律していく。そんなプロセスから、いろんな環境に育ててきてもらったと思っています。
 みなさんも、今日のお話を最後まで聞いていただいて、心がリッチなライフスタイルぜひ実践してみてください。

 僕は、人とテクノロジーをタップダンスでデザインする地方公務員としてタップダンスのお話や、コミュニケーション、キャリアコンサルタントなど、ぼくの身の回りに起こるいろんなお話を発信しています。
 今回ご紹介する動画以外にも有益な情報がいっぱいあるので、ぜひチャンネル登録をしておいてください。


人の評価なんて気にするな。

 まず、今日の結論からお伝えします。
 お仕事をするなら、自分の評価の軸を持つこと。これさえあれば、お金や人の評価は後からついてきます。いや、ついてこなくてもそれでいいんです。
 理由は順を追って説明します。

 地方公務員、例えば市役所の職員さんって、どんなイメージですか?
 窓口でぶっきらぼうに住民票出してる?
 それとも親切に接してくれる?

 いろんなイメージがあると思います。

 そうですね、昔はぶっきらぼうなイメージが僕もありましたね。最近はずいぶんと変わってきてないかな。でも最近は、窓口のフロントラインは人材派遣会社から来ていただいてる派遣社員さんだったりする場合もあります。

 地方自治体も、役所役所してるんじゃなくて、市民サービスの水準は特に、接遇や接客の研修なんかも新人さんはされていて、上がってるんじゃないかなって思います。

 でも実は、地方自治体には、窓口以外にも様々な仕事があります。例えば、道路や公園、公共施設をつくる技術職もそうだし、学校の先生や、消防士、警察官、保育士、図書館司書、栄養士、理学療法士、社会福祉士、あげるときりがないほど多種多様な職種が集まって、市政を支えています。

 人事評価は、ほとんどの自治体はしていて、年の目標設定、中間の成果とともに、人事評価が行われています。
 僕も、管理職なので、人事評価を行う方で、面談をスタッフ全員と行って、目標へのアプローチなどについて話しながら、評価をしています。

 令和2年の能力開発基本調査によると、職業能力評価を行っている事業所は約半数、その多くは、人事異動とか給料、労働者に必要な能力開発の目標に反映しているようです。
 一方、「公平な評価項目の設定」「評価内容のばらつき」など問題を感じる事業は7割にも上ります。

 評価を給料について反映させる仕組みがあり、仕事の内容はさまざまなので、難しさはありますが評価しています。

 人事評価では、よく評価誤差というのがあると一般的にいわれていて、いくつがご紹介します。
 ハロー効果、これは優れた一面でその人のすべてを評価してしまうことです。例えば、面倒見はいいんだけど、全く仕事ができない
 論理的誤差とは、事実によらず誤った論理付けや関連付けにより評価してしまう
 近接誤差は、最近の出来事が印象に残り、期間全体での評価が正しくされない
 中心化傾向は、評価が無難な中間レベルに集中してしまう
 寛大化効果とは、効果を甘くしてしまうこと

 こういった評価誤差が起こらないよう、公正に評価をするよう心がけています。

公務員の満足、不満足

 以前、ハーズバーグの二要因理論のお話をしました。

 二要因理論は、人が満足するには「達成すること」「承認されること」「仕事そのもの」「責任」「昇進・向上」といった、仕事の満足度に関わる動機付け要因が必要で、「ないからといってすぐに不満が出るものではない」ものの「あればあるほど仕事に前向きになる」要素です。

 その一方、人が不満足を感じるのは、「給与」「福利厚生」「経営方針・管理体制」「同僚との人間関係」「監督(上司との関係など)」といった、衛生要因が原因ということでした。

 公務員の世界の動機付け要因って何でしょう。人によって違うと思いますが、よくあるのが、人に感謝されるとか、自分が作用して人の幸せにつながることができたという実績などは、満足につながる動機づけ要因になるかと思います。これは、公務員だけではなく、民間企業の方も例えば自分が売った商品やサービスが人の問題解決につながるようであれば、動機づけ要因になるケースが多いと思います。その評価が売上げとして軸となり、自分でも認識できるのですが、これが公務員は見えにくいと思います。

 例えば、窓口に来た市民にうまく案内できた、困っている市民に手を差し伸べることができた。仕事が形になって完成した。いろんな成果を感じることがあります。

 すごく思うことは、公務員はただで働けという乱暴な意見を時に聞くことがあります。皆さんに聞きます。あなたはタダで働けますか?

 ぼくもボランティアの経験がありますが、ぼくはプロとして自治体職員をしているので、プロとしての仕事の見返りにお金をもらうのは当然だと思っています。 

 でも、なんとなく、お金のために働くというよりも、社会がよくなるため?少しボランティアに近い動機づけ要因があるかもしれません。

 実際に公務員がプライベートで自律的にボランティアをしているケースは多いです。ぼく自身もボランティアって感じではないですが、結果的にタップダンスをボランティアで教えています。これは、会社以外で自分の立ち位置を創るためです。

 でも逆にプロとしての公務員ってなんだということは意識すべきだと思います。ボランティアとは違い、プロとして公務をしているということは、もちろん大事です。

 その一方、公務員の衛生要因は、お金ではありません。少なくとも僕は。なぜなら、実は、ベースの給料は給料表で決められていて、評価で少し変わることがあっても、そんなに差がつかない。言い換えると、頑張っても、頑張らなくても給料はほとんど一緒。またこれも言い換えると、ミスしても、ミスしなくても基本給料は同じ。

 要するに、給料で見栄を張ることはないということです。衛生要因って何かというと、人間関係とか、役職くらいではないでしょうか。

 そういう意味では、特殊な職種だと思います。

ぼくが考える地方公務員のコンピンテシー

 仕事はニーズがあってやることが大事。地方自治体なら首長の意向がニーズとは思える。ただそれも必ずしも正解ではなく、公務員には自分で考える自主性が必要。価値観を育てることが大事。ぼくはそう思います。

 コンピテンシーとは、好業績をあげている社員の行動特性です。公務員のコンピテンシーってどんなのでしょうか。

 僕が想うのには、広い視野を持つこと。面白そうなことをかたちにしようとすること。探求心があること。この3つです。

 キャリアコンサルタントの勉強をして、気づいたのは、民間でも公共でも、人に貢献して、人の役に立って、その役割の一つでも自分が担うことが、大人の仕事をする人の共通の欲望。民間はそれをお金で返報してもらう、公共は税を使うという違いだけじゃないかということです

 公共で働く人のアドバンテージは、市民から信頼されるのが前提である。これは、民間人が顧客の信頼を得る為に、何度も営業が足を運んだり、新しい商品を考えたりする努力をされているのに対し、大きなアドバンテージです

 これを武器にして、首にならないことをいいことに、自分の信じる、社会にとっていいことを実践する。これが一番のコンピテンシーじゃないかと思います。

 最後に、ぼくが開き直った時のお話です。財政が一番苦しかった時、庁内全体のシステムを動かすことがいろいろ必要だった時期がありました。
 でも、なかなか共感してくれる人が広がらず、という状態。 
 自治体、ほかの企業でもあると思いますが、自分のテリトリーははみ出ないというのが定説だと思います。でもその時は、それでは何も変わらなかった。変わるべき時に、変わらないのは、ぼくがいやだと思い、
 そこで、すべて自分一人でやっちゃうつもりで開き直った時期がありました。ほかの所管も含めて自分で片付けて。すると、ようやく周りも動き出した。そんな体験があって、自分のスタイルが確立されたような気がします。今に至ります。

まとめてみます。

 他人の評価なんて、会社の枠組で行われているわけで、あなた自身の人としての評価ではない。ハロー効果やいろんな誤差もあるわけで気にする必要もない。
 幸せに、満足する仕事ができるには、やはり、動機づけ要因が大事。お金は二の次。

 日本では雇用者が解雇しにくい雇用制度になっていて、だから、お仕事をするなら、自分の評価の軸を持つこと。これさえあれば、お金や人の評価は後からついてきます。いや、ついてこなくてもそれでいいんです。

 今日も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

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 人とテクノロジーをタップダンスでデザインする地方公務員 フクシンでした。
 また次の動画でお会いしましょう。  


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