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どうせ修理するなら、元通りに。そしてオリジナルより丈夫に。

基本的に修理は元通り、雰囲気を損わない程度により美しく、若しくはより丈夫にを心掛けております。

この靴の状態なら、元の雰囲気を保ちつつ、より丈夫に修理する事ができると判断しました。

オールデン純正スポンジソール、その名もスーパークッションソール。

ネーミング通り、スポンジなので、軽く、クッション性は抜群。

そして、すり減り易いカカト部分はグッドイヤーのラバーシートで切り替えられて、すり減り対策がなされています。

とは言え、ラバー層を超えるとスポンジなので激しく片減りしていきます。

すり減り過ぎたスポンジは継ぎ足して、オリジナル同様にラバーを貼ればいいのですが、同じ貼るなら雰囲気を変えない程度に分厚く丈夫な素材が良いいですよね。

と言う事で、ビブラムヒールを加工して取り付けます。
上はビブラムヒール。下はオリジナルのラバーシート。厚みの違いがお分かり頂けるかと思います。

ビブラムヒールをそのまま貼るとソールとの面が合わないので、面を合わせる様にヒールに傾斜をつけます。

つま先にかけて、薄くなっているのがお分かりいただけますか?

この僅かな加工が仕上がりを左右します。

先程の前加工がここで効いて、面がしっかりあって、元通りに近い雰囲気で、耐久性が増した仕上がりとなりました。

純正素材を用いて、本来の姿に拘る気持ちはわかります。

私自身、古い車をカスタムする事なく、基本純正で乗っています。

とは言え、ウィークポイントは社外対策品に交換して安心して乗れる様にしています。

自動車維持の経験から、拘りは大切だけど、固執しすぎない事が自分にとってプラスだなと思い、靴修理に関しても拘りは捨てず、修理方法や素材に固執せず、柔軟に対応させて頂いております。

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