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幸せを手に入れる最後の方法 ~2年間のカウンセリング実録~ 17.エネルギー②










「まーくん、ごめんなさい。
別れた彼が、私がよく遊びに行く場所で働いてることが分かって昨晩パニックを起こしました。

衝動的に首を切ろうとしました。(包丁は取り出していません)

『私の遊び場だと思っている場所に来ないで!』と思いました。


大好きだったけど、今はもうその気持ちはありません。

失恋を引き摺っている状態ではあると思うけど、復縁したい気持ちなどはありません。

それでもここまで苦しいです。


昨晩は実際泣きわめき、のたうちまわりました。

ここまでしてこの人生を生きなきゃだめ?

朝5時になって4時間、お布団で寝ました。

起きてもやっぱりこの人生(もろもろひっくるめて)耐えられる気がしません。」


「咲笑ちゃん、つらいんだね。
まず僕の勝手な希望を伝えると、どんなにつらくても生きていて欲しい。

別れた彼が近くにいると思うことが、そんなにも精神的ストレスになるんだね。

ひょっとすると咲笑ちゃんの中で、つらさの象徴になってるのかもしれないね。

一緒に考えましょう。


そこまでして、この人生を生きなきゃいけないか?僕の答は『生きなきゃいけない』です。

咲笑ちゃん、この前会ったときに言ってたよね。

死にたいと思うってことは人間の本能に反してる。だから正常な状態じゃない…咲笑ちゃんが考えてたことが絶対に正解です。


それとごめん。僕、いま少し自分のカウンセラーとしての立ち位置に疑問と不安を感じていて、ちゃんと話が聴けてないかも知れません。
偉そうに『咲笑ちゃんのカウンセラー』を名乗ったのに頼りなくてごめん。

でも僕は絶対『咲笑ちゃんのカウンセラー』でいたいと思う。

だから咲笑ちゃんが立ち向かう相手を考えようと思います。

それは、お母さんであり、おとうさんであり、別れた彼であり、自分自身なんだろうけど、何か違う気もする。

だから咲笑ちゃんとの話を遡って考えたいと思います。



お母さんからSNSで友達申請をもらいました。
申請してメッセージもくれた人は承認することにしてるんだけど、今のところメッセージはありません。

咲笑ちゃんがどう思うのかな?と思って一応確認。」


「まーくん、お返事ありがとう。

私こそ投げ掛けておいて、お返事がすぐできなくてごめんね。

母の申請はお任せします。


昨日は友達に囲まれて励ましてもらいました。

みんなに励まされても、とうとう心まで届かなくなりました。

毎秒、死を考えています。

死んでいない方が不思議というくらい、生きるのがつらいです。

まーくんは何があっても私のカウンセラーです。よろしくお願いします。


小さい女の子みたいで気恥ずかしいんだけど、もろもろのつらさに勝てるのは実は幸せな家庭を持つ夢でした。




水辺の町で、暖炉のあるおうちで、大きな犬を飼って、優しい旦那様と子どもと暮らしたい。

旦那様のご両親を本当の両親だと思って、守られて生きてみたい。そんな夢がありました。」



「咲笑ちゃん、ありがとう。いろいろと了解しました。

僕は咲笑ちゃんからエネルギーをもらって、カウンセラーとしての道を進めています。

咲笑ちゃんには乗り越えないといけないものが、たくさんありそうだね。


僕が考えられることは既に咲笑ちゃんの頭の中にあることばかりかもしれないけれど、繰り返し伝えることにも意味があると思って、必要だと思う事を伝えていきたいと思います。


生きるのがつらい。

その言葉を聞くのもつらいことだよね。

でも咲笑ちゃんに認めてもらったカウンセラーとして、僕にだけはその言葉を飲み込まずに伝えて欲しいと思います。


そして、『でも生きようね。』僕はこの言葉を繰り返します。

咲笑ちゃんの夢、聴けて嬉しい。

そうだね。両親は新しい家族として作ることができるよね。

未来はいつだって、死にたいと思ってる今だって、常に可能性に溢れてます。

その夢が叶うように、僕も全力で応援するね。」


「ありがとう。死ななければ未来はあるよね。」











幸せを手に入れる最後の方法
~2年間のカウンセリング実録~


最後までお読みくださり、ありがとうございました。


誰かの頑張っている姿は他の誰かを勇気づけてくれることがあります。


その誰かを応援することは、その人の力になると同時に、自分がその人に支えられることでもあります。


親は子供に、先生は生徒に、カウンセラーはクライアントさんに、その立場とエネルギーをもらっているんです。


僕は咲笑ちゃんからカウンセラーとしてのエネルギーをもらっていました。




次回はまた明日更新します。

またおつきあい いただけると嬉しく思います。

よろしくお願いします。

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