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第25回天神さんの古本まつり

厚生書店の杉本信一でございます。現在、大阪古書研究会の会長を拝命しております。

今年は「古書研」創立25周年、「天神さんの古本まつり」は25回目を迎える節目の年となります。

それまで大阪では大規模な野外の即売会は開催されておらず、講談師の故・旭堂南陵さんのお力添えで開催に至ったと聞いております。

開催当初はもの珍しさもあり、非常によく売れたそうです。私が自店として参加したのは第八回からかと思いますが、図面を引いて自宅前の路上で本を陳列する木箱を自作、併せて発行される目録「萬巻」も初参加。とにかく細かく解説を「分かち書き」にして誌面を真っ黒にして苦労して完成させたのですが、なかなか注文をいただけません。それもそのはず、お客様からの指摘があるまで受注FAX番号の誤植に気づかずにいたのでございます。今もそうですが、定期的に繰り返す大チョンボはここから始まるのでございます。

あわてて「誤植先」FAX番号にお詫びのFAXを送信、返信は「○○興行」名義で菓子折りを持ってお詫びに行く道のりの長かったこと。あまり明るくない(はっきり書くと薄暗い)雑居ビルの一室に「○○興行」の表札。恐るおそるベルを鳴らし招き入れられまして、ご対面。見た目はさいとうたかを「ゴルゴ13」のような方で薄く色のついたサングラスにスーツ姿。(これはただでは帰れんな~)と腹をくくりましたが非常に気のいいお方で笑って済ましていただいたのもいい思い出でございます。

その頃には四天王寺さんの即売会も始まっておりまして、また本をとりまく環境も変化していき、ご来場いただけるよう工夫をこらしてきました。

講演会や境内北側にオープンした天満天神繁昌亭とのコラボ、読書会、古書組合に加盟していない店舗の参加、ビブリオバトルの開催などなどでございます。

近年は感染症の拡大もありまして「人には来てほしいけど、そこそこにせねばならない」「宣伝したいけどほどほどに」という何ともけったいなことになっております。

25周年ということで天神祭の研究でも知られる高島幸次さんに記念講演会をお願いして、大阪の出版社140bの出版物も会場で販売します。

この難しい、けったいな状況もそろそろおしまい、秋ごろにはご心配なくわんさかご来場いただける状況になるようお祈りしている、今日この頃でございます。

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