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【レポート】オーストリア・ウィーンでスタートアップイベントViennaUP2024に参加

Guten Tag! 大阪ヒートクールの吉國です!
GIN(GLOBAL INCUBATOR NETWORK AUSTRIA)が実施しているGO AUSTRIA SPRING 2024というプログラムに参加してきました。


GIN(GLOBAL INCUBATOR NETWORK AUSTRIA)

GINとは、オーストリア政府によって設立されたオーストリア及びオーストリアへの進出を目指すスタートアップを支援するプラットフォームです。以下のような特徴があります。

  • オーストリアと世界中のスタートアップエコシステムをつなげる

  • オーストリアのスタートアップが国際市場に進出するのを支援する

  • 国際的なスタートアップがオーストリア市場に進出するのを支援する

  • 特にアジアのホットスポット(香港、イスラエル、日本、中国本土、シンガポール、韓国)に焦点を当てている

GO AUSTRIA SPRING 2024 presented by GIN

GIN により2種類の下記プログラムが提供されていました。

提供プログラム

  • GO AUSTRIA light startup support: 3 - 7 June 2024

    • 約1週間滞在プログラム

    • 渡航費負担( Max 1,500€ )

    • 滞在費負担( Max 180€ / 1泊 )

    • ViennaUP参加

  • GO AUSTRIA startup support: 3 - 15 June 2024

    • 約2週間滞在プログラム

    • 渡航費負担( Max 1,500€ )

    • 滞在費負担( Max 180€ / 1泊 )

    • ViennaUP参加

    • コワーキングスペース提供

    • メンタリング提供

    • ワークショップ提供

今回、ADVANTAGE AUSTRIA Tokyo (日本のJETROのような役割の組織)に勤める方から教えていただき、3月末の締め切りぎりぎりに応募しました。
大阪ヒートクールは、約1週間滞在のlightプログラムで渡航費と滞在費を支援いただき、ViennaUP 2024 というスタートアップイベントに参加しました。
プログラムでは、一部マストな集まり(日本大使館訪問など)がありますが、ViennaUP 2024 は自由に自分の興味あるプログラムに参加する感じでした。

一緒に参加していた日本のスタートアップ

同じプログラム参加していたのは、大阪ヒートクールの他に4社(5名)で、みなさん研究開発型スタートアップでした。
(各会社の皆様、会社説明で修正が必要な場合は吉國までご連絡ください)

  • Geek Guild Co., Ltd.
    大型言語モデル(LLM)の課題を解決する小型化技術を使って次世代の生成AIを創造するスタートアップです。

  • PITTAN, Inc.
    東大発の微量代謝物分析技術を用いた、インナーケアのための汗中成分分析サービスを提供するスタートアップです。

  • Greenphard Energy Inc.
    IoTで様々な電力需要設備をスマートに制御して電力消費量を低減し、さらに電力を使う設備を電力のリソースに変え、地域全体の電力の安定化を実現するスタートアップです。

  • susuROBO
    音声制御や視線制御を用いたAIアバターの作成と運用を支援するプラットフォームを提供しているスタートアップです。

ViennaUP 2024

2024/6/3-6/9にかけてウィーンで実施されました。
大規模なイベントがウィーンの複数箇所で同時に実施されるとともにサイドイベントやネットワーキングのためのパーティが連日行われました。
参加したイメージとしては、日本でいうIVSを行政が実施して町あげての大規模化したような感じでした。

(サイトが超絶速やかに、2025年版になっていたのでどこまで見れるかちょっとわからないですが)

6/3: Pitch & Networking

渡航のハプニングにより、KICK OFFや顔合わせイベントをスキップしての夕方からの参加になりました。

ViennaUpのシンボル

Startup Word Cup Austria の Pitch を見ました。

会場の雰囲気

3分間のピッチ、5分間の質疑応答でした。
私の印象に残ったスタートアップをいくつか紹介します。

Ada App
女性従業員向けのキャリア開発サービスです。ビジョンに「女性のポケットにメンターを提供すること」を掲げており、企業に向けて女性社員のプロフェッショナルな発展と個人的な成長を支援するためのツールとコンテンツを提供してるとのことです。

日本でもMentor Forというサービスが女性社員に向けてメンターを紹介したりしており、世界的にニーズがあるものなんだなと思いながら聞きました。

Upstrive
ティーンエイジャーのメンタルケアサービスです。学校などの教育機関に向けて提供されており、育分野での学生とスタッフのウェルビーイング(幸福)とエンゲージメント(関与)を向上させることを目指したシステムを提供しています。

サイトには掲載されていませんでしたが、ピッチの際は、ティーンエイジャーの自殺についても言及してました。どこの国も抱えてる課題なんだなと思いながら聞いてました。

econutri
CO2の削減と高タンパクの動物飼料を提供している会社です。CO2を利用して微生物を成長させ、その結果として最大80%の高品質プロテインを含むバイオマスを生成するそうです。
こちらはどこまですでにビジネスとして成り立ってるのかは不明でした。

Cellectric 
優勝したスタートアップです。なんとちょうど聞いてないタイミングだったのでHPからの情報です。
バイオテクノロジースタートアップで、細胞操作プラットフォームを開発しています。彼らの技術は、電磁界を利用して細胞を操作するもので、主に次の分野に応用されています。血液培養市場、体外診断市場、免疫学市場とのことです。

Networking

ストラップにつけるネームカードの色自体が違うので、スタートアップかインベスターかが見分けやすかったです。
ブッフェ形式で料理提供され、ネットワーキングします。料理の提供とハイテーブルの数が絶妙で、机を使わないと食べれないけど、机の数が潤沢じゃない。ってという感じだったので、食べようと思うと誰かと相席して会話する感じになります。(写真がなくてすみません、)
ViennaUpの中で出会った人や情報についてはまとめて後述します。

6/4: CONNECT DAY

色んな人とミーティングが設定できる日です。オーストリアのインキュベーターや支援組織の人と話をしました。
アーリーステージを対象にした支援が多く、製造パートナーやGTM戦略のパートナーを探していると話をすると、もっとアーリーステージが対象といわれました。また、オーストリアにヘッドクォーターを置くこと、投資が受け入れることがマストみたいな話はされました。

ラフにコミュニケーション
GINのブース

歩いてて目を引いたのがこの方。めちゃくちゃくわかりやすい紙をぶら下げてて、いい作戦だなと思いました。

1M€の投資希望
(本人に掲載許可もらってます)

LinkedInのプロフィールも一緒にPostを依頼されたので、LinkedInのLinkをおいておきます。投資家のみなさん興味ある方はぜひ連絡してください。↓

https://www.linkedin.com/in/dominik-malcik/

6/5: VIENNA AIRPORT CITY AND STARTUP HUB

ウィーン空港から徒歩10分ほどのところにどでかい建物があり、その中がイノベーションセンターになっていました。

VIENNA AIRPORT CITY
センター入り口

スタートアップ企業や新しいビジネスアイデアを支援するためのスペースを提供しています。特にPlug and Playとの提携により、スマートシティや旅行・ホスピタリティ分野に焦点を当てたイノベーションが促進されているとのことです。

広いイベントスペースがあったり、遊び心のある会議スペースがありました。

遊園地をイメージした会議スペース

6/6: MANUFACTURING DAY & 日本大使館 & 野外パーティ

Manufacturing Dayという製造業に特化したイベントに参加しました。
Aula der Wissenschaftenという素敵な建物で実施。

色違いのシンボル

ピッチとKey noteセッションがありました。午前中が滞在していたのですが、エネルギー系のピッチが多かったです。(聞いてる限りほぼ)

天井すごーい

印象に残っているのは、スロバキアのスタートアップが結構あったことです。
ハードウェアを製造販売しているスタートアップ複数社と話したところ、EUの製造業はスロバキアが担っていることが多そうでした。EUの中では物価が安く、輸送にも都合がいいことから物に寄ってはスロバキアで作ることもあるという感じでした。ただ、やっぱり中国で作ってるというところも多かったです。

日本大使館
大使館の方と、JETROの人からオーストリア進出についての話を伺いました。かなり手厚いサポートをしているオーストリアでの支援ですが、その中で注意すべきことは、オーストリア全体が対象の支援と、Vienna特化の支援があるので気をつけてチェックしてくださいとのことでした。
また、すでにオーストリア進出を果たしている Godot の方からオーストリアで会社設立に関する経験の共有がありました。VISAの取得、会社設立で医療か非医療かで難易度が違うこと、独特の士業(Tax advisor: 日本の社労士・弁護士・税理士・会計士など全部を担う)、相談に乗ってくれる組織(VBA: Vienna Business Agency)などです。

野外パーティ
こちらは ViennaUpの参加者であれば無料で飲み食いできる野外パーティです。なんと、OISTでお世話になったLaurenとAndreaに出会いました。めちゃくちゃテンション上がりました。こんなところで会うなんてびっくりです。

Andrea、私、 Lauren

音楽とネットワーキングとお酒とお酒とお酒で人がごった返していました。

6/7: Summer Night Concert 2024

夜にSummer Night Concertに参加しました!年に1回実施されるオーストリアの一大イベントです。シェーンブルン宮殿(マリー・アントワネットが育った宮殿)の庭園で、実施されるオープンエアのクラシック音楽イベントです。
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団によって主催され、入場は無料で、多くの人々が星空の下で一流の音楽を楽しむために集まります。日本でウィーンフィルハーモニー管弦楽団の音楽を聞こうと思うと3万は必ずかかるとのことで無料できけるなんてラッキーです。
宮殿がある公園に入ってかなり歩いたり、酒の持ち込みが禁止されてるので持ち物検査があったりします。また、演奏は20:30からなのですが、早い人は16:00ごろから場所を取ります。私は19:30くらいに到着、同じGINプログラムに参加しているメンバーと奇跡的に合流できました。

奇跡的に合流
19:30でもカンカン照り
すごい人

日本の花火大会のような感じです。音楽が始まるとみんな会話やめて聴き入る感じです。

ViennaUP 2024 ネットワーキング総括

  • 会話はだいたい、何してる?すでにリリースしてる?何が目的?なぜVienna?

  • ハードウェアの製造業拠点はChinaが多い。EU内だとスロバキア。ルーマニア、ハンガリーも選択肢になることもある。

  • 連絡先交換は、基本的にLinkedIn。

  • Investorは、アーリーステージ狙いが多い。

  • 支援機関は、他のスタートアップも気軽に紹介してくれる。ベースがどこかが重要。オーストリアかウィーンに会社を設立しないと支援出来ない(そらそうだ)。

移動手段

オーストリア内での移動

  • CAT: 空港からウィーン市内は、CATが超絶便利。16分で街まで着きます。福岡なみに空港と街が近くて便利です。

  • 地下鉄、トラム、バス: めちゃくちゃ細かく走ってて便利です。改札がなく前もって購入するシステム。たまにセキュリティが立ってて見つかると高額罰金。切符はアプリで購入できます。使ったアプリ→WeinMobil

  • 休日前は夜通し走ってるそうです。

飛行機

今回は、カタール航空(Qatar Airways)を選択しました。関空からドーハでトランジット、トータル18時間とかです。
行き: ハプニングで、カタール航空が欠航したので、タイ航空でバンコクでトランジット、オーストリア航空でウィーンに来ました。どちらもぎゅーぎゅーでした。
帰り: カタール航空で、ドーハでトランジット、無事に帰りました。
他の人の話を聞いたところ、Air Chinaだとロシア上空を飛べるのでフライト時間が短いとのことでした。

巨大なカタール空港

治安

  • めちゃくちゃいい。夜でも女性1人で歩いて割と大丈夫っぽい。

  • タバコはそこらじゅうに灰皿もあるし、歩きタバコで吸ってる人も多い(これは意外でした)。

  • デモとかはちょこちょこあるらしく、電車やバスが止まったり遅れたりはあるらしい。

  • ホームレスはほとんど見かけなかった。

  • 夜になると微妙に大麻の匂いがするところはある(違法)。

その他

物価

  • 物価は日本より高いです。めちゃ美味しいですが、2人でビザ1枚とパスタ1皿、水をお店で頼むとお酒なしで、チップ含めて55€(約9300円)くらいです。

パスタとピザ
  • スタバでドーナッツやラテを頼むと10€(約1700円)くらい。

  • スーパーで、ヨーグルトやチーズは安い。1€(170円)くらいからある。

買い物

  • スーパーとかお店は基本的に閉まるのが早く19,20時には閉まる(従業員を守るという観点かららしい)。

  • コンビニ的なものはほばないが、お菓子なども充実した自販機が多くある。

  • 観光地の出店(ケバブやアイス)は夜中も開いてる。

  • 水は蛇口の水が飲めるので買わなくても大丈夫(といいつつ買っちゃう)。

サービス

  • 荷物を預けるサービス bounce
    超絶便利でした。普通のお店が、トランクなどの荷物を預かってくれるサービスです。空港と Vienna 市内を結ぶ CAT の乗り口の真ん前の店 McShark The Mall で利用できました。

  • 換金

    • 円→€、€→円も空港がおすすめ。

    • 2024年6月9日時点で1€=169円くらい

    • ドーハだとめっちゃ円が安いんじゃないか。と思ってドーハのTravelexで確認。€→円について、聞いてみると1€=125円。安すぎると言ったら1€=130円まで出せると。(交渉できるものなんだという驚きでした。 でも安すぎるのでパス)

    • 関西空港で入国後に換金できるのは、第一ターミナルには Travelex(1€=154.??円)、紀陽銀行(1€=154.??円)のみ。安すぎたので、ネットでチェックしてたKIX Currency exchangeに行くことにしました。入国後では第二ターミナルにしかないのでちょっと手間ですが移動しました。KIX Currency exchange(1€=165.24円)で買い取ってもらいました。10円違うと全然違うので金額が大きいときは要注意。KIX Currency exchangeはLINEでスタンプカードがあると+30銭で買い取ってくれる。(公式LINEで簡単に追加可能)

    • KIX Currency exchangeはネットから価格をチェック可能。
      http://www.kaakix.co.jp/exchange/rate.html

素敵な町並み

以上です。

素敵な街でした。一緒に行った日本のスタートアップの人たちも住みたくなった。進出したくなった。といってる方がたくさんいました。
更にディープな情報を聞きたい方は吉國まで気軽にご連絡ください!

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