幼なじみと同じ学園生活を送りたい!-4話-

その放課後、部活に向かう子や教室で駄弁る子たち、いそいそと帰る子もいる中、結城が話しかけてきた
「芳賀ちゃ~ん、最近新しく出来たケーキ屋さん行かなぁい?」
「あ、うんちょっと待ってね」
スマホを取りだし今日のスケジュールを確認する
「ごめん!今日バイトだった!また今度ね」
「大丈夫だよ~バイトいってらっしゃーい」
「いってきます」
帰り支度を済ませた菜央は教室を出てバイト先へ向かう
菜央のバイト先は去年にオープンしたカフェ
受験勉強の息抜きで翔平を強引に連れていった思い出の店…とはいうもののバイト先に決定した理由はその制服の可愛らしさである
「おはようございまーす!」
今日も元気に挨拶をして制服に着替える
「芳賀さんちょっといいかな」
「あ、店長おつかれさまです」
「昨日から新しく入ったバリスタさん、芳賀さんは初対面だから紹介しておくね」
「はじめまして、こちらで働かせて頂くことになりました絢瀬浩彰(あやせ-ひろあき)ですよろしくお願いします」
「芳賀菜央です。よろしくお願いします」
「実は絢瀬くん、バリスタ歴長くてベテランさんなのよ」
「えーすごいですね!」
「いやいや、わたしはまだ未熟者なのでこちらで勉強させてもらいに来ました」
「絢瀬くんバリスタのお仕事バリバリ頑張っちゃってガハハハ」
「「あ、あははは」」
「店長気さくで話しやすいよね」
「はい…たまに変なテンションになりますけど…」
「そうだね」

カランカラーン
「いらっしゃいませー…!?」
「やっほー!芳賀ちゃん!来ちゃった!」
「どうも」
バイト先に結城さんとその彼氏の寺井晟さん(てらい-あきら)が来た
「あ、どうも、2名様ですね。こちらへどうぞ」
「はいはーい」
「ご注文お決まりになりましたらそちらのベルでお呼びください」
「ありがとう」
『知り合いがいるとお仕事しづらいなぁ』
なんて思いながらちらちら結城さんの方を見てしまう
「あーくんなににするー?」
「どうしようかなー」
「これもきになるなー!これもおいしそう!」
「あはは、好きなの選んでよ」
『すごく楽しそうだなぁ…周りから見たら翔ちゃんともこんな感じに見えるのかな?』
ちりーん
結城さんのテーブルから呼び出しのベルが鳴る
「今お伺いしまーす」
「ご注文どうぞ!」
「私はこのチョコレートパフェとミルクたっぷりカフェオーレで!」
「俺はキリマンジャロプレンドとティラミスで」
「ありがとうございます、少々お待ちください」
「お願いしまーす!」
手を振る結城さんと微笑む寺井さん
「店長オーダーこれでお願いします!」
「あいよ!」
「絢瀬さんキリマンジャロお願いします」
「はーい、仲良さそうに見えるけど友達?」
「そうです、同じ学校のクラスメイトとその彼氏さんです」
「若いっていいねぇ青春だね」
「はい、あはは…」

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