コカ・コーラが労働環境の改善と労働者の権利を保護するためにブロックチェーン導入を発表
「ブロックチェーン技術」と聞いて最初に思い浮かぶものはなんですか?と聞かれて「ビットコイン」と答えようとした方は、この業界の動向についていけてないかもしれません。
ブロックチェーン技術のシンプルだけど効果的な例としては、労働者の人権の保護と強制労働を防ぐための安全なレジストリをを作ることが挙げられます。
米国務省は、2018年3月にコカ・コーラ社とその他の企業と共同で、世界中で強制労働と戦う労働者のための安全なレジストリを作るプロジェクトを立ち上げることを発表しました。
透明性と説明責任を担保することで労働力の搾取と戦う
イーサリアムやビットコインといった仮想通貨で利用されるものとしてブロックチェーン技術はよく知られている一方で、実経済界や金融業界の狭い領域を飛び越えて社会的、人間的な意味合いでの課題解決を行うアプリケーションで用いられるテクノロジーであるという側面を持っています。例えば先程のコカ・コーラの例は、政府がブロックチェーンのプロジェクトと法律、金融、経済、そして社会的影響力を内包する初めての協力体制となります。
非営利団体 Blockchain Trust Accelerator によると、レジャーの技術を透明性と説明責任を担保するために用いることを目標。新しい技術を利用することによってコカ・コーラのような大企業で働く人々の契約書を双方にとって安心できる方法で保証することができる。Bitfuryand Emercoin の役割は、当該プロジェクトを実行するにあたり必要なブロックチェーンを開発し展開することであるとしている。
米国務省は、労働法と労働者保護の観点からアドバイザーとして参画することを想定している。加えて次官補代理 Scott Busby は公的文書にて、ブロックチェーン技術は誰に対しても既存の契約を変更することは強いることはしない。しかしながら、本テクノロジーを用いたアプローチ方法は、労働環境の改善を中長期的に改善していくにあたり、十分な立証責任が必要であろう、と公表している。
国際労働機関によると、世界の約 2500 万人の人々が強制労働の元で働いています。これらの人々のうち 47 % は非常に劣悪な労働環境でありアジアの特定区域にて労働しています。コカ・コーラのような飲料メーカーは、近年、サトウキビ畑の労働者の労働状況の管理不足によって、ブランドイメージに大きな傷を残してしまっています。労働環境を急速に改善していくために、コカ・コーラは米国務省と一緒になって問題の解決を行うことを誓いました。
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